小説むすび | 著者 : 若島正

著者 : 若島正

缶詰サーディンの謎缶詰サーディンの謎

チェスタトン×ウィトゲンシュタイン÷ゴンブローヴィチ=テメルソン 炸裂する黒いプードル爆弾、二人のダンシング・ガールズ、 天才少年の秘められた数式ノート、そして缶詰サーディンの謎…… ポーランドの前衛作家による奇妙奇天烈な哲学ノヴェル! ★若島正+横山茂雄責任編集〈ドーキー・アーカイヴ〉第8回配本 〈意味による支配の打倒を標榜するこの珍妙無類なノンセンス哲学 SFミステリ奇想小説の行間を読んではいけない〉若島正 物語は一人の文豪が列車の中で頓死するところから始まる。残された妻と愛人は恋人同士になりスペインのマヨルカ島に移住、そこに女占い師と息子の天才少年、下半身不随の哲学教師とその妻子が現れ、さらにポーランドの将軍の老いた娘やキャプテン・カサノヴァなど多彩な人物が入り乱れ、誰も予想できないラストへ向かうーーイングランド〜マヨルカ島〜ポーランドを舞台に、哲学・歴史・政治・数学・言語をめぐる異常な考察が展開、バートランド・ラッセルに「ほとんど世界そのもののように狂っている」と言わしめた鬼才ステファン・テメルソンの奇想と脱線に満ちた長篇、本邦初紹介!(1986年作)。

死者の饗宴死者の饗宴

20世紀英国怪奇文学における幻の鬼才、 知られざる異能の物語作家、ジョン・メトカーフ。 不安と恐怖と眩暈と狂気に彩られた 怪異談・幽霊物語・超自然小説の傑作を集成する 本邦初の短篇集がついに登場! 〈要注意! 錯乱と妄想、腐敗と穢れに満ちた世界に触れたくなければ、本書を読んではいけない……〉横山茂雄 その刹那、わたしの眼に映った息子の顔に浮かんでいた恍惚の表情は美しかったが、同時に年老いてもいた……少年と彼に取り憑いた正体不明の存在〈あれ〉との顛末を妖しく語り、読者の想像を超える衝撃的な結末を迎える代表作中篇「死者の饗宴」のほか、〈サトレジ号でたぶん1898年だった〉という謎の言葉と不気味な子供に翻弄される男を描く狂気に満ちた怪異談「ブレナーの息子」、ビルマの神秘な力を持つ宝石と護符をめぐる奇妙な物語「煙をあげる脚」など、知られざる英国怪奇文学の名手による異形のホラー・ストーリー、幽霊物語、超自然小説を厳選した全8篇。 悪夢のジャック 煙をあげる脚 悪い土地 永代保有 時限信管 ブレナーの息子 ふたりの提督 死者の饗宴 解説 横山茂雄

さらば、シェヘラザードさらば、シェヘラザード

「厖大なウェストレイク作品の中にかなり変な作品があるらしい」 「ミステリではなく普通小説、いやポルノ小説、しかもメタフィクション!?」 ……謎が謎を呼ぶ、伝説の作品がついに登場! 〈悪党パーカー〉シリーズや数々のコメディ・ミステリで知られる 巨匠ウェストレイクによる爆笑の半自伝的実験小説。 〈ウェストレイク全作品の中でも大傑作に属する、私小説にしてメタメタフィクション!〉若島正 ポルノ小説のゴーストライター、エド・トップリスの苦悩は、締切が近づいてもまったく書けないこと。いざ書き始めても、自身の生活や夫婦間問題のあれこれが紛れ込んで物語はなかなか進まない(そして小説は延々と1章25ページが繰り返される!)。ある日、書きかけの原稿が原因でエドは思いもよらないトラブルに巻き込まれることになる……リチャード・スターク名義の〈悪党パーカー〉シリーズや〈泥棒ドートマンダー〉シリーズでおなじみのコメディ・ミステリの巨匠ウェストレイクによる、仕掛けに満ちた半自伝的&爆笑のメタ奇想小説がついに邦訳!(1970年作)

誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?

悪魔にとり憑かれたタイプライターが彼女の人生を狂わせる……スティーヴン・キング非推薦!?の錯乱必至メタ・ホラー・エンターテインメント! 〈モダン・ホラーの卓越したパロディ、複雑な構造を備えたメタ・フィクションにして、リアルな南部小説ーーしかも、読者を底知れぬ恐怖に陥れるという驚異の離れ業〉 横山茂雄 アメリカ南部ジョージアの小さな町に住むスティーヴィ・クライは数年前夫を亡くし二人の子どもを養うためフリーランスライターとして生計をたてていた。ある日愛用する電動タイプライターが故障し、修理から戻ってくると、なんとひとりでに文章を打ち始めた! 妄想か、現実か? その文章はスティーヴィの不安と悪夢、欲望と恐怖を活写したものだった。それを読むうちに彼女はーーそして読者もーー現実と虚構の区別がつかなくなり……ネビュラ賞作家ビショップによる異形のモダン・ホラーにして怒濤のメタ・ホラー・エンターテインメント! 巻末に〈30年後の作者あとがき〉を収録。(1984年作) 〈ドーキー・アーカイヴ〉全10巻 責任編集=若島正+横山茂雄 知られざる傑作、埋もれた異色作を幻想怪奇・ホラー・ミステリ・SF・自伝・エンターテイメント等ジャンル問わず年代問わず、本邦初訳作品を中心に紹介する新海外文学シリーズ 虚構の男 L.P.Davies The Artificial Man  L・P・デイヴィス/矢口誠訳 定価:本体2200円+税 人形つくり Sarban The Doll Maker サーバン/館野浩美訳  鳥の巣 Shirley Jackson The Bird’s Nest  シャーリイ・ジャクスン/北川依子訳 定価:本体2400円+税 誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?  Michael Bishop Who Made Stevie Crye?  マイクル・ビショップ/小野田和子訳 定価:本体2600円+税 さらば、シェヘラザード Donald E. Westlake Adios, Scheherazade ドナルド・E・ウェストレイク/矢口誠訳【次回配本】 アフター・クロード Iris Owens After Claude  アイリス・オーウェンズ/渡辺佐智江訳 煙をあげる脚 John Metcalf Selected Stories  ジョン・メトカーフ/横山茂雄他訳 イワシの缶詰の謎 Stefan Themerson The Mystery of the Sardine ステファン・テメルソン/大久保譲訳 救出の試み Robert Aickman The Attempted Rescue  ロバート・エイクマン/今本渉訳 ライオンの場所 Charles Williams The Place of the Lion チャールズ・ウィリアムズ/横山茂雄訳

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP