小説むすび | 著者 : 西田ひかる

著者 : 西田ひかる

恋人ごっこ恋人ごっこ

もう恋人のふりはできない。 あなたの子を身ごもってしまったから。 エリサは落ち着きなく、年上の隣人キングのベッドに横たわった。 なぜ彼は電話で「僕のベッドで待っていてくれ」だなんて、 おかしな頼みごとをしてきたのかしら? すると物音がして、キングが美しい女性を伴い寝室に入ってきた。 女性はエリサの姿を認め、明らかに動揺した様子で走り去った。 キングに事情を問いただすと、なんと彼女は彼の弟の妻だという。 つまり許されぬ想いを抱いた義妹を遠ざけるお芝居だったのだ! エリサはふと、義妹へ向けるキングの優しい眼差しを思い返し、 胸がちくりとして動揺した──変ね。彼はただの友人のはず。 やがてエリサは自身の恋心に気づき、純潔を捧げてしまうが……。 ロマンス小説界の重鎮ダイアナ・パーマーの、鮮烈な初期作をお届けします。ヒーローと義妹の仲を訝しみ、嫉妬に耐えきれなくなったヒロイン。彼のプロポーズを断り、身重の体で家を出て、ひとりで新たな一歩を踏みだすことに。ヒロインの好感度の高い逸作です!

ささやかな背徳ささやかな背徳

育ちのいい、“気の毒”な女性ーー 伯爵は狙いを定め、花嫁を探した。 カロラインは亡き父の借金を清算して生計を立てるべく、 自宅を売りに出し、書店員として働きに出ていた。 そんな彼女のもとに、ある日、結婚話が舞い込む。 傲慢で悪名高きラザフォード伯爵が、花嫁を探しているというのだ。 聞けば、彼は余命幾ばくもなく、すぐに跡継ぎが欲しいらしい。 たとえ相手が稀代の放蕩者であっても、結核に苦しむ幼い弟のために、 どんなひどい扱いも我慢するつもりで、カロラインは面接の場に赴いた。 初めて会う伯爵の見事な美貌と、心の奥底に悪魔を隠した雰囲気、 そしてあからさまな視線と質問に、彼女は思わず頬を赤らめた。 「立ち入ったことに触れるが……きみは安産型の腰をしているか?」 面接に合格し、伯爵夫人となるカロラインですが、陰がありながらも男らしい夫にどんどん惹かれていきます。これは跡継ぎを作るための愛なき結婚であり、何よりも、彼の余命はたった1年しかないというのに……。切なすぎるシンデレラ・リージェンシーの名作!

売り渡された娘売り渡された娘

美しき略奪者に売り渡されたことを、 清らかな乙女はまだ知らない……。 16歳の孤児マリアンは後見人のカーステアズから、 今後は彼の知り合いの貴族のもとで暮らすようにと告げられる。 親切な老紳士だろうと思って屋敷を訪れると、 彼女を迎え入れたデズモンド卿は、若く野性的な美男だった。 じつは、デズモンド卿にポーカーで負けたカーステアズが、 持ち金がないため、代わりに“被後見人”を譲ると言ったのだ。 だが、デズモンド卿はそれを誤って娼婦と解釈しており、 大人っぽいドレスを着て現れたマリアンを、寝室へといざなった。 何も知らない無垢な彼女は、思わぬ展開に呆然とした。 なぜ、こんなことに……! 彼の腕の中で、マリアンは運命を呪った。 迎えの御者に連れられ辿り着いたのは、ポピーやダリアが色鮮やかに咲き乱れる荘園屋敷。まるでおとぎ話のような景色に胸弾ませるマリアンでしたが、その夜に起きたとんだ事態に思わず涙をこぼします。そこで過ちに気づいたデズモンドは……? 感動の名作です。

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