著者 : 赤松光夫
ふくらみのない腹部は、すぐその下に、恥骨の盛りあがりにふれる。薄く細かいヘアが、かすかに指先に触れる。だが、その先のやわらかい湿地に、指を刺すと、ヌルリとした愛液のたまりがやわらかな花弁を露のように濡らしている。もう男を知っている体なのだろうか。-恐る恐る指を深みに入れていくと、なんの抵抗もなく、第一関節、第二関節、やがては指一本をそっくり呑みこんで…。処女喪失から未亡人の性愛まで、さまざまな女の官能を大胆に描くエロチカ傑作集。
東大出のエリートサラリーマンの夫は給料日になると妻に特別な性の儀式を要求していた。だが、ある日を境にアチラがすっかり役立たずになってしまった。再起を願って夫婦交換を試みた二人だったが、とろけるような味を知った妻は、うずく肉体を抑え切れず、いけないと思いつつもあの歓びを求めて次次と夫以外の男と“火遊び”を続けていく。長篇官能小説。
若名千鶴、三十二歳。六カ月前に夫を事故で失い、小学校一年の息子を持つ夫亡人である。千鶴の亡き父親が帝都興業の創業者であり、夫が二代目社長であったことから、帝都興業の専務職に就いた。しかし、社内の目は厳しい。さまざまな難問が持ちこまれ、千鶴は窮地に立つことしきり。そこで一念発起。一人息子が社長になるまで頑張ろうと、自分の肉体を武器にして親衛隊を結成。ビジネスと社内工作に邁進する。千鶴の後見人に、会長職の吉本太一がいるが、行先はどうなることやら…。エロチック・ユーモア・ストーリー。
良平は、警戒心を抱きながら、死んだようにぐったりなっている絵里の、しっとりとした花唇の縁に手を伸ばした。クリットに触れ、あたりをなぞる。そうしながら、とにかく気のかわらぬうちにと、かぶさり、挿入を試みようとした。そのとたん、絵里の体が硬直し、「こわい、こわい」と、口走る-。南部良平30歳。仕事は有能かつハンサム。一見完璧な男なのに、結婚となると失敗ばかり。一計を案じ、様々な女を徹底研究しようと決意する良平だが、その切磋琢磨の成果は?長篇官能ロマン完結編。
吉野での大峰入峰を終えたばかりの修行僧、土岐竜海。偶然に新仏のある家を訪れると、そこには妖艶な未亡人、静香の誘惑が…。熟女の魔力に負けた竜海は、その家にとどまり、やがて娘の美季と結婚するが、静香の魅力を忘れきれない竜海は義母との情事を重ねる。これを目撃した美季は逆上して母親を殺し、みずからの命も断った…。戒めを破った僧、竜海の凌辱・邪淫の“女食巡礼”が始まる。長篇官能ミステリー。
独身商社マン・南部良平は、仕事は有能かつハンサム。非の打ちどころがない男なのに、いざ結婚となるとなぜかうまくいかない。一計を案じた良平は、結婚前に、様々な女を徹底的に研究しようと決心するが…。長篇官能ロマンPART1。
東京から大阪支社へ転勤した広告代理店栄光社の営業マン・結城竜介は、早速アパートの隣室に住む未亡人とねんごろになった。続いて三星製薬に勤める京塚冴子ともデキたが、たまたま冴子の不倫の相手が三星製薬の宣伝広告部長だったため、難攻不落だった三星の広告予算が栄光社に下りることになった。お手柄の竜介は、会社からヨーロッパ・ツアーに招待され、ここでもまた女たちに揉まれる…。長篇エロチカ。
薬師丸春麿は、28歳でシングル族である。東大を卒業して、平和物産企画部に所属していたが、仕事では全く信用されていない。しかし天下の東大卒。外見はインテリ風で目鼻立ちがよく、色は浅黒く精悍。女にモテて、女に強い。特に、幼くして亡くした母の面影に似ている女となると、猪突猛進、失敗したことがない。この春麿の「長所」を見込んで、平和物産のオーナー会長が特別秘書に抜擢した。会長直々の部下になった春麿は、次々と現われる女を篭絡し、会長のスキャンダル揉み消しに手腕を発揮するが…。
一乗達彦、二十八歳。グルービー・トイズ商会営業部長と肩書きは厳めしいが、実は大人のオモチャのセールスマン。社員三人、経営は苦しく、ヒット商品開発と女体の研究に、日夜粉骨砕身の努力を怠らない。ある日、新幹線で出会った謎の美女・竜子に濃厚なサービスを受け感激、やがて竜子の斡旋で有閑夫人たちの南紀ツアー、金髪美人とのデスマッチも実現し、営業成績も驚異的に伸びたが…。長篇エロチカ。