著者 : 酒見賢一
魏の曹操との決戦を前に、呉と同盟を組もとうする劉備軍団。しかし豪族連合の呉は、戦うか降るかでオジキ達の議論が紛糾、カシラの孫権もまとめられない。さらに呉の美しき軍指揮官・周瑜は、変態軍師・孔明に殺意を抱きー。こんなことで赤壁に勝利を刻むことができるのか?いまヤバイ酒見版「三国志」第参部!
孫権の裏切りにより関羽が戦死ー。復讐の怒りに燃える蜀の皇帝・劉備は孔明の諌言も聞かずに呉へ進撃したが…。関羽・張飛・曹操・劉備…『三国志』の大立者・英雄たちが孔明だけを残して去る。酒見版『三国志』必読の大転換点。
口喧嘩無敗を誇り、いじめた相手には得意の火計(放火)で恨みを晴らすーなんともイヤな子供だった諸葛孔明。奇怪な衣装に身を包み、宇宙の神秘を滔々と説いて人を煙に巻くアブナイ男に、どうしてあの劉備玄徳がわざわざ「三顧の礼」を尽くしたのか?新解釈にあふれ無類に面白い酒見版「三国志」待望の文庫化。
口喧嘩無敗。いざとなったら火計(放火)の策。神算鬼謀の大軍師か?自堕落、色欲三昧、ヤクザ以下の変奇郎か?諸葛孔明の虚像に迫る、酒見版『三国志』登場。「ほんとうの孔明は、こんな人じゃなかったと思う」(作者談)。
政権安定のため孔子が企てた三都毀壊策。その最終段階の成城毀壊は、成の城宰公斂処父の抵抗にあい、膠着状態に。狂巫に身をやつした悪悦の使嗾をうけた処父は、尼丘に二千の兵を向かわせる。そして、その頃、子蓉も尼丘を目指していた…。中島敦記念賞受賞。
数々の恐怖と苦労の試練のはてに、子蓉のもとにたどりついた顔回。生命力を蝕む冥界からの一刻も早い脱出が必要だ!冥界の掟に反した、三人そろっての帰還にあくまで固執する顔回に、子蓉は黄泉を欺くための奇想天外な方策を提案する。…。中島敦記念賞受賞。
南方を遍歴して医術をきわめた医〓は、瀕死の美少女〓@49A3@を救うことができるのか。名医の登場で新たな生彩を放つ巻。異色の孔子伝。古代中国の医術と呪術の対決。中島敦記念賞受賞。
瀕死の状態になってゆく美少女を救うために、ともに故郷へ帰り、南方の医学を学ぼうと決意する顔回。物狂いの様相を呈する費の奇襲攻撃に驚愕する孔子。顔回の動揺と孔子の活躍。古代中国のシャーマンたち、孔子とその弟子たちを鮮やかに描く、超大作歴史小説。中島敦記念賞受賞。
聡明で強い呪術の能力を持ちながら、出世の野心なく、貧しい人々の住む陋巷に住み続けた顔回。孔子の最愛の弟子である彼は師に迫る様々な魑魅魍魎や政敵と戦うサイコ・ソルジャーだった…息づまる呪術の暗闘、政敵陽虎との闘争、影で孔子を護る巫儒の一族。論語に語られた逸話や人物を操りつつ、大胆な発想で謎に包まれた孔子の生涯を描く壮大な歴史長編、第一部。
村を焼かれ、両親、仲間を殺されて、ジャングルにとり残された少年達。彼らの前に現れたのは、よその国から来たと思われる一人の女性兵士だった。その女は、少年達に自分を“お母さん”と呼ばせ、武器の扱いやジャングルでの移動の仕方を叩き込む。厳しい戦闘訓練が始ったのだ。ジャングルにひそむ“敵”との遭遇、病気…15人になった少年達の行手に待ちうけるものは…。そして“お母さん”の目的は。『後宮小説』で華々しいデビューを飾った酒見賢一の新コンバット・アクションにオリジナル短篇を加えた傑作集。
いかに厳重に見張られていても、巧みに家を抜け出してゆく美少女〓@49A3@、媚術に翻弄される五六。一方、孔子の使いとして費城に赴いた公冶長は、意外な裏切りの存在を知る。邪な少正卯一味に攪乱される孔子一族の危機。春秋の世を戦国の世に踏み込ませていったのは誰か-。東洋の房中医学にも分け入る、驚異の第5巻。中島敦記念賞受賞。