著者 : 鏑木蓮
ねじれた過去ねじれた過去
遊園地に残されたカメラ、撮影現場から失踪した斬られ役、喫茶コーナーで倒れた記憶喪失の男ーわずかな手がかりから人生の謎を解き明かし、ねじれた過去を修復するのが思い出探偵社の仕事。京都府警の刑事だった実相浩二郎、元看護師の一ノ瀬由美、かつて両親を惨殺され心に傷を抱える橘佳菜子に、新メンバーを加えた探偵社の面々が繰り広げるハートフル・ミステリ第二弾。
思い出探偵思い出探偵
思い出は心を豊かにもすれば、苦しめもするー小さなガラス瓶、古いお守り袋、折り鶴…、そうした小さな手がかりから、依頼人の思い出に寄り添うようにして、人や物を捜し出していく“思い出探偵”。京都御所を臨む地で「思い出探偵社」を始めた元刑事の実相浩二郎は、他のメンバーと共に思い出と格闘し、依頼人の人生の謎を解き明かす。乱歩賞作家が紡ぎ出す、せつなさと懐かしさが溢れるミステリー。
東京ダモイ東京ダモイ
舞鶴でロシア人女性の遺体が発見された。時を同じくして抑留体験者の高津も姿を消す。二つの事件に関わりはあるのか。当時のことを綴った高津の句集が事件をつなぐ手がかりとなる。60年前極寒の地で何が起こったのか?風化しても消せない歴史の記憶が、日本人の魂を揺さぶる。第52回江戸川乱歩賞受賞作。