著者 : 阿部牧郎
警備会社に転職した江原光彦は、派遣先のスーパーできれいな顔をした女が万引するのをつかまえた。正式の取調室をいやがる女を江原はラブホテルへ連れ込んだ。泣きながらかぶりを振る女に江原は強引に挑みかかった。悪徳ガードマンの赤裸な日常をあますところなく描いたピカレスクロマンの長編傑作。
大阪府警捜査一課の立石兵吉警部は47歳。もちろん妻子持ちである。それどころか愛人までいる。その上、若いコとのロマンスも夢みるという、ケシカラン刑事である。毎日、殺しや暴力団員を脅しあげたりしているのだから、美しい夢を見たくもなるのだろう。おまけに大のうどん好きときている。-右手に女、左手にうどん、立石警部の推理は冴える。
コンビニエンス・ストア「オールデイズ」目黒店で、毒入り弁当が発見された。この店の一人娘内藤典子に。本社勤務のエリート相原邦夫はずっと片想いを続けてきたのだ。相原はすぐに目黒に直行したが、その夜、殺人事件が起きる!男女の鮮烈な愛と、現代の不夜城コンビニエンス・ストアの知られざる内幕を描く。
大手商社の第一線営業マン山野純一郎は、取引企業倒産の責任を負わされて閑職の事業本部へ左遷。だが、山野はへこたれない。願ってもない充電期間とばかり、社内のOLと次々にオフィスラブを展開。会議室では斎藤恭子と、川端律子とも秘密の情事。テクニックの限りを尽して女性を歓ばせる。だが、山野の発展ぶりをじっと監視する謎の女性がいた…。企業恋愛小説の名手が描く最先端オフィスラブ長篇ロマン。
北海ビールの林田啓一は、新製品ビアビーフの開発に情熱を燃やす若手社員だ。ビール粕で育てた肉牛をどうやって売り出すか、東奔西走の毎日。そんな彼も女性となると積極的にアタック。社内のOL、人妻と若いエネルギーを発散させてゆく。だが、ガールハントを重ね、性を通じて歓びを共有するうちに、彼は女性を大切にすることは自分を大切にすることだと悟る。女性は白い肌の神々なのだ。力作官能長篇。
大阪府警捜査1課立石兵吉警部には、妻子がいる。そのうえ愛人もいて、ロマンスを夢みるなんて、虫のいい話である。毎日、死体をみたり、暴力団員を脅しあげたりしているのだから、美しい夢をみたくなるのだろう。その夢は、いつも突然、破られる。-「班長、起きてください。緊急連絡です。殺しやそうです」…熟れた30女の体が、ややピンク色に上気して横たわっている。透けたネグリジェごしに下腹部の草むらをみて警部は欲望にかられた。服をぬいだ。が、無類の麺類好き、この時間うどんかそばを伸べないと気がすまない。うどんが警部を呼ぶ、情事に専念できない-。右手に女、左手にうどん、変った警部の推理は冴える!