著者 : 須藤靖貴
朝のワイドショー番組の放送中、出演者の黒沼勲が苦悶して倒れた。毒物によって何者かに殺されたのだ。黒沼は、元警視庁の警部補で、犯罪ジャーナリストを称していた。警察上層部からの特命を受けた警視庁の志塚典子は、テレビ局への潜入捜査を開始した。形式上とはいえ、警視庁を辞してまで、捜査をする理由は何か?テレビ局内という特異な状況に阻まれながら、志塚は真相に近づいていくがー書き下ろし長編警察小説。
TOP(東京オリンピックプロジェクト)男子マラソンの強化選手となった走水剛。だが、勤務先・青葉製薬の新商品開発のため、急きょケニアへ赴任することに。日本での合同練習には参加できないものの、赤道の国で秘策“ロングスパート”に磨きをかける。そして二〇二〇年、夏ー。二十八歳になった剛は、ついに東京五輪のレースに挑む。傑作青春小説、感動のゴールへ!
涙の途中棄権から一年。大学三年となった走水剛は、翌年の箱根駅伝で因縁の5区走者に指名された。運命のレースを経て、人生が大きく変化していくー。大学卒業後に入団したのは、大阪・青葉製薬陸上競技部。曲者の監督から聞かされた、東京五輪制覇の秘策とは?箱根駅伝の雪辱とランナーとしての成長を描く、シリーズ佳境の中巻!
駅伝の魅力って?仲間の頑張りを信じ、想像することさー。修学院大学陸上競技部に駅伝選手として入部した走水剛の目標は、「オリンピックで金メダルを取ること」。とはいえ精鋭が集まる陸上部では、タイムも実績もチームメイトに及ばなくて…。破天荒でまっすぐな主人公が、仲間とともに箱根駅伝で襷をつなぐ。三ヵ月連続刊行スタート!
西池袋の住宅街で資産家が自宅で3億円の現金を奪われたうえ殺された。警視庁捜査一課の警部・郷謙治は、秋田管理官から意外な指示を受けることになる。警察庁のキャリアで警部の志塚典子と組んで捜査をしろというのだ。しかも、事件の本線から外れていると思われる被害者の交友関係先を洗う地味な捜査だ。プライドの高い志塚に、戸惑う郷。恋人に扮して、聞き込みを続ける2人は、やがて事件の意外な一面を発見することになる。
高校卒業時、調理師免許が取得できる食物調理科。和洋中スイーツ、舌がとろけるような絶品料理の調理を夢見る30名の調理師の卵たち。剣道少年だったケイシは竹刀を包丁に持ちかえて、不器用ながら日々懸命に腕を磨く。3年最後の試食会では、何十回と試作を繰り返した自慢の四川麻婆豆腐を出品することにー。努力と工夫と友情に感動必至、青春調理小説の傑作。
警視庁捜査一課の郷謙治は、刑事でありながら、警視庁剣道部で研鑽を積む剣士。豊島区池袋で3件の連続放火・殺人事件が発生し、郷は捜査に駆り出されることになる。放火現場はいずれも社会保険労務士の関係各所で、焼死したのは労務士の小田原誠だった。相棒の竹入とともに小田原の過去を洗う郷は、小学校時代の「いじめ」に注目するが…。郷の見立ては果たして事件の本線なのか。気鋭の著者が挑む、書き下ろし警察小説。
父さんは早くに亡くなった。女手ひとつで自分と弟を育ててくれている母さんに、早く楽をさせてあげたいー。そんな想いを抱く少年が、裸一貫で勝負する道を選ぶ。数百年前から脈々と続く角界のしきたり、師匠や兄弟子たちの温かな人情。純粋無垢な少年の眼を通して相撲の世界を爽やかに描いた青春小説。
二〇二〇年、夏ー二十八歳になった走水剛は、東京五輪男子マラソンのレースに臨んでいた。暑さに強い点を評価され「第三の代表」に滑り込んだのだ。幼馴染みの時崎太郎をコーチに迎え、この日のためだけに練習してきた。暑い、もっともっと暑くなる。敵はアフリカ勢。磨きに磨いてきた「ロングスパート」を決め、おやじに誓った金メダルを獲得できるのか?ここに至るまでの様々な出会いが走馬燈のように去来する、文庫書き下ろしシリーズ、感動のゴールへ!
外国人大関・荒把米は、独自の稽古で鍛え上げた強靱な身体で、土俵上に旋風を巻き起こしていた。しかし横綱昇進が確実視される中、格下相手にまさかの連敗。先場所からの不可解な取組結果に、支度部屋が関係していると気づいた大関は、本場所中にもかかわらず失踪する。やがてマスコミの前に現れた大関は“事実”を明らかにするが、何者かに狙撃されー。角界の闇に迫る衝撃のミステリー。
珠城学院高校の体育教師・桐野一寛(イッカン)は、「スクールセイバー」の一員でもあった。メンバーは、教頭の魚塚(ウオッカ)、国語教諭の範田、数学教諭の尾根、英語教諭のジョー・ラベリス、用務員で、もつ焼き「あらい」の店主・荒井二郎(あらじい)の六名。その任務とは、学校で起きた不祥事を表に出ないように上手く収めることだった。生徒の賭け麻雀や競馬、教師による体罰、果ては卒業式の爆破予告まで!生徒の将来と学内の平和をどう守るのか。そして、イッカンと小宮知子との仲はどこまで進展するのか。読めばもつ焼きが食べたくなる、シリーズ第二弾。
公立の弱小チームに、甲子園初出場の夢が見えてきた!その道のりで監督の退任、盟友のベンチ漏れとつらい出来事が続くが、主人公レブンは涙を振りきってどまんなかに投げ込む。それが本当の恩返しだ!野球を通じて心身ともに成長する少年たちを描いた、傑作青春小説の最終章。
監督のユニークな指導で、のびのび野球に徹する大代台高校。一見、いい加減なようだけど、いつのまにか選手たちの自主性が育ち、力がグンとついてきた。さあ、目標はただひとつ、甲子園初出場だ!万年一回戦敗退の公立校が大躍進を遂げる道のりを描く、青春小説三部作の第二弾。
走りこみも投げこみも禁止。猛特訓よりミーティング重視。そんな超脱力系の大代台高校野球部に入った、快速球投手の青居礼文。初めは戸惑うことだらけだったけど、最高の仲間たちに恵まれて、甲子園も夢じゃなくなってきた!野球を愛するすべての人たちに捧げたい傑作青春小説。
初の黒人大関・荒把米はアメフトと独自の稽古で鍛え上げた強靱な身体で、角界に旋風を巻き起こしていた。しかし横綱昇進が確実視された今場所、格下相手にまさかの連敗を喫してしまう。一方に偏った白星と支度部屋の秘密に気づいた荒把米は、場所中にもかかわらず逃亡し、開いた記者会見で爆弾発言をした!二日後、その荒把米が何者かに狙撃されるー。「待ったなし」のミステリー。