小説むすび | 著者 : 飯嶋和一

著者 : 飯嶋和一

南海王国記南海王国記

出版社

小学館

発売日

2025年7月30日 発売

史上初、台湾侵攻!歴史小説の巨人、最新刊 国境を脅かす騎馬民族の大軍を何度も退け、明王朝を堅守し続けた名将・袁崇煥(えんすうかん)が、私欲にまみれた宦官たちの讒言によって処刑された。明朝の終わりの始まりだった。若き崇禎帝(すうていてい)は人民の困窮などには目を向けず、自らの独裁君主権を脅かされることばかりを恐れた。ほどなく、李自成(りじせい)の反乱によって明は滅亡した。 その年、20歳を迎えた青年がいた。青年は、漢土の沿海で最も恐れられた海賊の子だった。幼い頃から聡明だったその青年は科挙の生員(受験資格者)となり、南京の太学で儒学を修めた。青年の名を、鄭成功(ていせいこう)といった。 明王朝が倒れ、満州の騎馬民族が国号を清とあらため漢土を席巻、明の旧臣らが続々と清に寝返っていく中で、「抗清復明」を高らかに掲げて青年は国を作った。 台湾島に建てられたその国は、わずか22年の間だけ幻のように耀いた。 【編集担当からのおすすめ情報】 「飯嶋和一にハズレなし」と称される歴史小説の巨人、 『星夜航行』以来7年ぶりの最新作がついに刊行! 中国大陸、そして台湾へ…… 17世紀の漢土沿海で繰り広げられた激動と、歴史を紡いだ人々の矜持を、独自の視点で辿っていく雄大な物語。 どうぞお楽しみください。

狗賓(ぐひん)童子の島狗賓(ぐひん)童子の島

出版社

小学館

発売日

2015年1月28日 発売

歴史小説の巨人、6年ぶりの新刊!! 弘化三年(1846)日本海に浮かぶ隠岐「島後」に、はるばる大坂から流された一人の少年がいた。西村常太郎、十五歳。大塩平八郎の挙兵に連座した父・履三郎の罪により、六つの年から九年に及ぶ親類預けの果ての「処罰」だった。 ところが案に相違して、島の人々は常太郎を温かく迎えた。大塩の乱に連座した父の名を、島の人々が敬意を込めて呼ぶのを常太郎は聞いた。 翌年、十六歳になった常太郎は、狗賓が宿るという「御山」の千年杉へ初穂を捧げる役を、島の人々から命じられる。下界から見える大満寺山の先に「御山」はあったが、そこは狗賓に許された者しか踏み入ることができない聖域だった。 やがて常太郎は医術を学び、島に医師として深く根を下ろすが、徐々に島の外から重く暗い雲が忍び寄っていた。 『神無き月十番目の夜』『雷電本紀』『始祖鳥記』『黄金旅風』『出星前夜』と、いずれも歴史小説の金字塔となり得る傑作ばかりを書き続けてきた作家・飯嶋和一。 いつの頃からか、書評家や書店員のあいだで、「飯嶋和一にハズレなし」と語られるようになった作家の6年ぶりの新刊です。 今回も超弩級の大作です。存分にお楽しみください!

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