著者 : 麻倉一矢
辻兵内ー江戸にて“無外流”を打ち立て、天下無双の剣術家を志す快男児。図らずも、五代将軍・綱吉の出生を巡る闇を目の当たりにした彼は、将軍生母の桂昌院、大老の堀田正俊、そして柳沢保明らの妖しき謀に、正義の刃で対峙していく。そんな折も折、将軍家剣術指南“柳生新陰流”の四天王によって、兵内の道場が急襲されるー!?
天下分け目の関ケ原。この日本を二分する合戦の前夜、豊臣恩顧の一群の大名が密議を凝らしていた。黒田如水を旗頭に、第三の勢力を形勢し、徳川方に挑もうとしたのだった。頼りとするのは、十余年前に伴天連が企てた幻のキリシタン王国の軍資金。十一年後、その時の連判状『祇面音密巻』がふたたび嵐を呼び起こした。それぞれの思惑を密めた七大名が、連判状の回収を始めたのである。関ケ原の合戦で、たまたま連判状の存在を知った旅の武芸者宮本武蔵が、この連判状の回収と南蛮の金銀財宝を求めて立ち上がった。幕府子飼いの裏組織「裏柳生」が、大坂方の忍者集団「甲賀赤蜘党」が、そして大御所家康が直々に選びだした超弩級の刺客が、武蔵の命を狙う。武蔵は、果して七巻の連判状と南蛮財宝を奪取できるのだろうか。
「金だ。金だぜ!」むささび小僧が駆け寄って見る。甲胃も、槍も、刀もみんな黄金であった-。風魔小太郎率いる5人衆は越前北ノ庄城に潜入した。結城家の財宝と新式連発銃の破壊が目的だ。越前藩主松平忠直は、父祖伝来の財宝を軍資金に新式銃を密造し、天下を伺おうとしていたのだ。関ケ原から20余年、将軍家、御三家、名だたる外様大名を巻き込んで時代は再び風雲急を告げようとしていた。風魔、柳生、白山忍者…、武闘集団が繰り広げるデス・バトル。鋭刃閃く本格時代アクション登場。
豹の皮をまとい、斬馬刀を背負った大男、比叡幻視郎は、妖霊星にみちびかれ、草創期の徳川家が数日にして崩壊してしまう驚倒の事実を記した文書“信長秘文”を探す手がかりを得る。幻視郎を狙い、暗黒の淵から妖術を使う魔群が頭をもたげ始めていた…。豪奢なエロスと鮮烈のアクションで描く伝奇大作。