その建物がまだホテルだったころの名残で「夕陽ホテル」と呼ばれる小さなマンション。そこの4階の住人たちに、ある日、オーナーからパーティの招待状が届けられた。ほとんどの住人が出席してささやかな祝宴は開かれたが、その日を境にして、それまでお互いの生活にまったく無関心だった住人たちの関係に、小さな亀裂が生じていった…。都会人の孤独を浮き彫りにする、傑作長篇ロマン。