ジャンル : ミステリー・サスペンス
美しい義姉が創りだした人面花を巡る悲劇と戦慄の真相を描いた表題作ほか、花・星・蟲・鳥を題材とした短編を収める『月下の蘭』。公安の鬼と呼ばれた盲目の老人と、彼の愛娘が伴った謎の客との邂逅が思わぬ過去を暴く「夜のジャスミン」ほか、男女の愛憎を中心に据え、鮮やかなツイストで読者を唸らせる『殺人はちょっと面倒』。幻の二冊を合本にて贈る。能楽や謡、歌舞伎などの古典芸能をテーマに描いた傑作ミステリ8編。
玉妖の相棒を目覚めさせる方法を知る唯一の人物、難波俊之の行方を探し“はざま”を巡っていた彩音は、男たちが異界妖を檻に追い込み、こちらの世界に連れ込んでいる光景を目にする。妖はこの世界では実体をもたないはずだが。折しも都では異界妖の出現が増え、存在を隠そうとする政府を悩ませていた。俊之探しを続ける彩音は、いつの間にか遷都を巡る陰謀に巻きこまれる羽目に。石に宿る精霊、玉妖と駆妖師の絆を描くシリーズ第三弾。
ジャーナリストの長月菜摘は、学生時代の友人・薄井麻衣亜の夫のSNSから、彼女が幼い息子を連れて家庭を捨てたことを知る。夫も、両親も、友人も、同僚も、彼女が消えた理由を知らないというが、誰もが麻衣亜を失踪に駆り立てるだけの要因を持っていたー。アガサ・クリスティー賞受賞作家の新境地!現代女性が背負わされた見えない『重荷』の正体を抉りだす社会派本格ミステリー。
ワシントンDCでのクレストの裁判は、アルコン人の知識を独占するために大統領が仕組んだ陰謀だった。ローダンたちは異能者と合流し、NASAのパウンダーらとクレスト奪還を開始する。だがクリフォードたち異能者一派もまたクレスト確保のため暗躍する。そして金星からは、怒りのトーラが同胞を救うため地球に迫り…クレストをめぐる争いの行方が、この星とローダンの理想の未来を決める!第1シーズン全8巻完結。
〈給食のおにいさん〉シリーズで大人気の遠藤彩見の新シリーズ先行掲載、森谷明子〈秋葉図書館〉シリーズ最新作ほか。青柳碧人〈ほしがり探偵ユリオ〉セカンドシーズン、本城雅人『友を待つ』、東川篤哉『仕掛島』連載完結。
国家犯罪捜査局の元凄腕長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、命は助かったものの麻痺が残る。そんな彼に主治医が相談をもちかけた。牧師だった父が、懺悔で25年前の未解決事件の犯人について聞いていたというのだ。9歳の少女が暴行の上殺害された事件。だが、事件は時効になっていた。ラーシュは相棒だった元刑事らを手足に、事件を調べ直す。スウェーデンミステリの重鎮による、CWA賞インターナショナルダガー、ガラスの鍵賞等五冠に輝く究極の警察小説。
領地を荒らすグリフォンの群れを退治してほしいという、メリーボーン卿の要請に応えてやってきたのは五人の騎手。騎手といえば誇り高く高潔な人物のはずだが、荘園の事務官の次女アリザと龍の騎手アリステアの出会いは最悪だった。アリザが仲良くしている庭小人を酷い目にあわせたのだ。なんて高慢ちきでいやな奴! アリザはグリフィン退治に案内役として同行したが……。『高慢と偏見』×ドラゴンのロマンティック・ファンタジイ。
空飛ぶ自動車にロボットメイド、宇宙観光…かつて人々が夢見た輝かしい未来が実現したもう一つの2016年からぼくはやってきた。きみたちの“間違った世界”に。この世界がディストピアになったのは、すべてぼくのせい。クリーンなエネルギーを無限に生みだす革命的装置ゲートレイダー・エンジン起動の瞬間に、ぼくが立ち会わなければ…。世界を変えてしまった残念な時間航行士の冒険を描く、可笑しくも哀しい時間SF。
北州最北端の田舎町で、無気力に生きていた高校生・蒼は、一人の少女ー儚げな外見とは裏腹に芯の強さを持つ“幽霊”の凛と出会う。ある人物の死を気がかりに思う彼女の力になるべく、事件の調査を始めた蒼だったが、その真相に辿り着いたとき、明かされたのは二人の絆にかかわる大きな秘密だった。-触れたいのに触れられない、そして絶対に“好きになってはいけない”。不器用な少年と強がりな幽霊少女が紡ぐ、ラブストーリー。
女性モデル殺害の疑いで山下という男が出頭。殺害現場で採取されたDNA型が山下のものと一致したため起訴間違いなしと目されたが、警視庁捜査一課の刑事・飯綱だけは異を唱え、捜査を外されてしまう。同じ頃、少年が車に轢かれ、直後に連れ去られる事件が発生。担当をあてがわれた飯綱は少年の居場所を特定し無事保護したが、少年から山下と全く同じDNA型が検出されたとの報せが入りー。
三度笠を被り長い楊枝をくわえた姿で、無宿渡世の旅を続ける木枯し紋次郎。己の腕だけを頼りに、人との関わりを避けて孤独に生きる紋次郎だが、否応なしに旅先で事件に巻き込まれてゆく。幼なじみの身代わりとして殺人罪を被って島送りになった紋次郎が、島抜けに参加して事件の真相を追う第1話「赦免花は散った」。瀕死の老商人の依頼により、家出した息子を探す「流れ舟は帰らず」。宿場を脱走した女郎たちとの逃避行の意外な?末を綴る「笛が流れた雁坂峠」。ミステリの巨匠が描く、凄腕の旅人にして名探偵が活躍する珠玉の10編を収録。
県警本部より首席監察官が視察にやって来る。監察官とは警察内部の警察だ。この知らせに問題だらけの田舎の刑事たちは大慌て。しかもこの監察官、黒川鈴木の高校の同級生でありライバルだったのだが、警察官としては致命的な欠点があり……。はた迷惑な来訪者のせいで署内がパニックに陥るが、小劇団事務所荒らしの捜査に駆り出された黒川。無能な部下・白石や恐るべき黒川夫人、そして暴走する元ライバルに頭を抱えながら捜査を進めるが、やがて殺人事件に発展し?! 田舎でだってやっぱり難事件は起こる。大好評ミステリ第三弾。