ジャンル : 外国の小説
【北野唯我氏(作家・実業家)、推薦!】 「人生の節目ごとに大切になる『心得』を教えてくれる本」 『アルケミスト』の著者、パウロ・コエーリョが贈る「人生を実り豊かにする」教えとはーー? この国で最高の弓の達人である哲也は、現在、小さな村の普通の大工として生きていたが、 ある日、遠い国から来た別の弓の達人から挑戦を受けた。 哲也はこの挑戦を受けることによって、その弓の達人だけでなく、村の少年にも弓の真髄を 教えるのであったーー。 「矢は一本一本、異なる飛び方で飛翔する。 あなたは何千本という矢を射ることができるが、 その一本一本が異なる軌跡を描いて飛んでゆく。 それが弓の道なのだ。」 プロローグ 仲間たち 弓 矢 的 姿勢 矢の持ち方 弓の握り方 弓の引き方 的を見る 矢を放つ瞬間 繰り返し 的に向かって飛翔する矢を見る 弓も矢も的も持たない射手 エピローグ (目次) プロローグ 仲間たち 弓 矢 的 姿勢 矢の持ち方 弓の握り方 弓の引き方 的を見る 矢を放つ瞬間 繰り返し 的に向かって飛翔する矢を見る 弓も矢も的も持たない射手 エピローグ
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エクスナレッジ決して開けてはいけない扉があるーー。 エドガー・アラン・ポー『アッシャー家の崩壊』、H・P・ラヴクラフト『忌み嫌われた家』、シャーロット・P・ギルマン『黄色い壁紙』、ブラム・ストーカー『判事の家』……。怪奇ゴシック小説の古典から異色短編、ニューロティック・ホラーの傑作まで、名だたる巨匠たちが「家」にまつわる恐怖を紡いだ名作14編が、わかりやすく読みやすい新訳で登場! 唯一無二の幽霊屋敷小説アンソロジー。 【収録作家】 エドガー・アラン・ポー エドワード・ブルワー=リットン アルジャーノン・ブラックウッド H. G. ウェルズ H. P. ラヴクラフト アンブローズ・ビアス オスカー・ワイルド パーシヴァル・ランドン ブラム・ストーカー シャーロット・パーキンス・ギルマン M. R. ジェイムズ ギ・ド・モーパッサン 小泉八雲 サキ 【編者紹介】 ジョン・ランディス:映画監督、脚本家、プロデューサー。1950年、米国イリノイ州シカゴ生まれ。『ブルース・ブラザーズ』(1980)、『狼男アメリカン』(1981)、『星の王子 ニューヨークへ行く』(1988)などをはじめとする数多くのヒット作を手掛け、マイケル・ジャクソンの画期的なPV『スリラー』(1983)の監督としても知られる。ホラージャンル全般に造詣が深く、著書に『モンスター大図鑑』(ネコ・パブリッシング)などがある。 【訳者紹介】 宮崎真紀:英米文学・スペイン語文学翻訳家。東京外国語大学外国語学部スペイン語学科卒業。最近の訳書に、ジョルジャ・リープ『プロジェクト・ファザーフッド:アメリカで最も凶悪な町で「父」になること』(晶文社)、『花嫁殺し』(ハーパーコリンズ・ジャパン)、スザンナ・キャハラン『なりすまし:正気と狂気を揺るがす、精神病院潜入実験』(亜紀書房)、ビクトル・デル・アルボル『終焉の日』(東京創元社)、ニナ・マクローリン『彼女が大工になった理由』(エクスナレッジ)など、多数。
ミステリの女王アガサ・クリスティーの短篇から、冬をテーマにした作品を収録した傑作選。ポアロ、ミス・マープル、トミー&タペンス、クィン氏と、クリスティーを代表する名探偵たちが勢ぞろい。クリスマスプレゼントにぴったりの豪華な装幀のギフトブック。
世界数千万部の傑作ファンタジー巨編「ドラゴンランス(戦記)」の待望の前日譚を初邦訳! 陽気で人望ある屈強な双子の兄キャラモンとは対照的に、頭脳明晰だが虚弱で〈陰険男〉と呼ばれた弟レイストリン。 気のふれた母の性質と悲しみを強く受け継いだその子が、史上最強の魔術師へと歩み出す、その生い立ちを描く! 「本書はレイストリンの前半生の実話である。(中略)今回の出版にあたっては、〈上位魔法の塔〉の〈大審問〉--かくも破壊的な運命を決する影響をもたらすことになった〈大審問〉--が最も重要なテーマの一つだった。レイストリンの〈大審問〉の本はほかにもあるが、真実の記録が書かれたのはこれが最初である。」(クリンの歴史家アスティヌス) 【主人公】レイストリン・マジェーレ:双子の弟で、種族は人間。兄が男前で頑健なのに比べ、幼い頃から体が弱く、内省的で、弱い者いじめにあう。それゆえ兄に守られ、兄を頼らざるをえないが、同時に自分の弱さを呪い、兄への複雑な感情を抱く。仲間から信頼されず、好かれもせず、陰険で冷たい人間と思われがちだが、その虚弱さゆえに、心の底では弱き者への思いやりを育てている。そんな彼が自分の存在意義を感じられ、救いを感じられるものーーそれこそが「魔法」の研究だった。 ※本書は、電子書籍で刊行中の下記『【合本版】ドラゴンランス 全25巻』には含まれていない、新規邦訳作品になります。 ●『【合本版】ドラゴンランス 全25巻』とは? 原著者注釈付きドラゴンランス(戦記)・原著者注釈付き伝説〜魂の戦争・秘史までの全巻セット(外伝ネアラ2巻を含む。後発の「レイストリン戦記」は除く)。
世界数千万部の傑作ファンタジー巨編「ドラゴンランス(戦記)」の待望の前日譚を初邦訳! ウェイレスの〈上位魔法の塔〉に招かれた双子の兄弟ーー 「ドラゴンランス」シリーズの最大の謎の1つである、〈双子の大審問〉の真実の全容がついに明かされる! そこでの戦慄の事件が、双子と世界を決定的に変えた!! 「魔術師の〈枢密会議〉はずっと〈大審問〉の性質を秘密とするよう命じてきた。だが、レイストリンの“死”後、彼についてある種の馬鹿げた有害な噂が流れはじめた。(中略)したがって、キャラモンはレイストリンの〈大審問〉を簡略に記した話を書き、それは〈双子の大審問〉の名で知られるようになった。その物語も基本的には真実だが、実際の出来事はそこで描かれたものとは大きく異なることが、本書によりよくわかるだろう。」(クリンの歴史家アスティヌス) 【主人公】レイストリン・マジェーレ:双子の弟で、種族は人間。兄が男前で頑健なのに比べ、幼い頃から体が弱く、内省的で、弱い者いじめにあう。それゆえ兄に守られ、兄を頼らざるをえないが、同時に自分の弱さを呪い、兄への複雑な感情を抱く。仲間から信頼されず、好かれもせず、陰険で冷たい人間と思われがちだが、その虚弱さゆえに、心の底では弱き者への思いやりを育てている。そんな彼が自分の存在意義を感じられ、救いを感じられるものーーそれこそが「魔法」の研究だった。 ※本書は、電子書籍で刊行中の下記『【合本版】ドラゴンランス 全25巻』には含まれていない、新規邦訳作品になります。 ●『【合本版】ドラゴンランス 全25巻』とは? 原著者注釈付きドラゴンランス(戦記)・原著者注釈付き伝説〜魂の戦争・秘史までの全巻セット(外伝ネアラ2巻を含む。後発の「レイストリン戦記」は除く)。
毎年夏休みを過ごす祖母の家で、14歳のテレーザは共同生活を営む少年3人と出会い、その中の一人と恋に落ちた。4人の友情は永遠と思えた。だが数年後、その少年が他の少女を妊娠させたと知りーー。『コロナの時代の僕ら』の著者が描く、男女4人の愛憎の物語
十万桁まで円周率を求めよという秦の始皇帝の命により、学者の荊軻は始皇帝の三百万の軍隊を用いた驚異の人間計算機を編みだすのだが……『三体』抜粋改作にして星雲賞受賞作「円」、デビュー短篇「鯨歌」など、全13篇を収録した中国SFの至宝がおくる短篇集
「君たちは、親を選べる子どもなんだよ」 「アーモンド」に続く「チャンビ青少年文学賞」受賞作。 韓国で25万部。ブレイディみかこ氏推薦。 「子どもに親を選ぶことができたら。人類の究極の「IF」に挑んだティーン小説。 大人こそ読んでこころの準備をしておいたほうがいい」 事情により子どもを育てられなくなった親が、子どもを預ける「NCセンター」が設立された近未来。そこでは子どもが親を選ぶ面接「ペイント(ペアレントインタビュー)」が行われている。そんなNCセンターに在籍する17歳の少年ジェヌが、この物語の主人公。 20歳のセンター退所期限までに親をみつけなれば、センター出身という経歴がIDカードに刻まれる。過去にNCセンター出身者による犯罪が行われたことで、社会にはNCセンター出身者への偏見が存在し、その経歴が刻まれないよう、子どもたちは必死にペイントを続けている。 しかし、ペイントにやってくる親候補の多くは、養子縁組することで受け取れる福利厚生が目的。親候補たちのとりつくろった笑顔と、透けて見える本音を、ジェヌは瞬時に見抜いてしまう。 NCセンターの退所期限を3年後に控えたジェヌは、ペイントをしながら、親や家族という存在について思索し、自分の進む道をつかもうとする。 <目次> ジェヌ、301です 父母面接を始めます いったいどんなヤツ紹介されたんだよ? IDカードの番号 大人だからって、みんなが大人っぽい必要ありますか お前は、自分の思い通りに生きると思ってんだろうな 自分のためだ、自分のため あの噂、聞いた? 待ってるからね、友達 Parents' Children 最後に聞いてもいいですか? 日本の読者のみなさんへ 訳者あとがき
パリ、ローマ、ヴェネツィア、ロンドン…傑作が生み出されるまでの小説家の五年間を描く。ブッカー賞最終候補、国際IMPACダブリン文学賞、ロサンゼルス・タイムズ・ノベル・オブ・ザ・イヤー、フランス最優秀外国文学賞など数々の賞を受賞した名作が、ついに邦訳。 日本語版に寄せて(コルム・トビーン)/一章 一八九五年一月/二章 一八九五年二月/三章 一八九五年三月/四章 一八九五年四月/五章 一八九六年五月/六章 一八九七年二月/七章 一八九八年四月/八章 一八九八年六月/九章 一八九九年三月/十章/一八九九年五月/十一章 一八九九年十月/訳者あとがき
異国情緒に満ちたホテルを恐怖に包み込む支配人殺害事件。平穏に見える日常の裏側で何が起こったのか?日本初紹介となる著者唯一のノン・シリーズ長編!
誰にも知られてはならないーー 皇太子の子を宿したなんて。 サリーはテレビ画面を見て凍りついた。間違いない。エドワードだわ。 彼は婚約間近の皇太子だった! けれど、5週間前は違ったーー 同じこのシンガポールの地で出会ったビジネスマンだったのに。 サリーは出張中で、ホテルのプールで溺れかけたところを彼に助けられ、 びしょ濡れで最上階のペントハウスに運ばれ、手厚い看護を受けた。 あくまで紳士的に、優しく接してくれる美貌の彼に惹かれてしまい、 彼も思いは同じで、一夜限りという同意のもと、情熱的な夜を過ごした。 エドワードとサリー。ただ名前を教え合っただけで。でも今、 再びこの地を訪れて彼の素性を知った。もう一度会って確かめたい。 彼があのエドワードだと。おなかに宿る幼い命のことは伝えずに……。 『泣きぬれたシンデレラ』の関連作、ジェームスの妹サリーのロマンスをお届けします。エドワードには、たしかに政略結婚の相手がいました。彼が妊娠を知ったのと同時にマスコミにも嗅ぎつけられ、エドワードはサリーを豪華な別荘にかくまうことにしますが……。
彼にとって私はただの戦利品……。 でも、惹かれる想いは止められない。 厳格な継父に育てられたクレアは、おとなしく従順な娘だった。 結婚相手までも継父に決められていたが、拒むすべはない。 そんなある日、継妹がヨットクラブで出会った男性ベンを連れてきた。 ハンサムでいかにも裕福そうな彼は、一流企業の社長だという。 クレアと違って奔放な継妹には、お似合いの相手に見えた。 ところが彼は継妹の恋人ではないらしく、クレアを無遠慮に見つめると、 いきなり彼女の手を取って、脈打つ手首に唇を押しつけたのだ。 初めて経験する熱いざわめき……。震える彼女に、ベンが言った。 「君は、お父さんの決めた人と結婚することなどできないよ」 クレアの中で眠っていた情熱が目覚め、恋に落ちた瞬間だった。 往年の名作家シャーロット・ラムの隠れた名作です。初めて知る恋に戸惑うクレアと、迷う隙を与えまいとするかのように次々と誘惑をしかけるベン。熱い恋の攻防のゆくえはーー?
結婚式当日、スージーはウエディングドレス姿で逃げ出し、のぼった木から下りられずに低体温症になりかけていた。村の有力者の花嫁にならなければ、父の借金は帳消しにならない。でも暴力をふるわれて、結婚は無理だと気づいたのだ。彼女はスペイン人男性に救われ、彼の隠れ家で介抱された。男性は父の借金まで清算してくれ、スージーは驚く。なんと、彼はスペインでも屈指の富豪一族の長だったのだ!その富豪に婚約者になってほしいと頼まれ、彼女はさらに驚いた。彼も私をお金で買うつもりなの?元婚約者のように?
逆境の彼女は身ごもっていた。 記憶を失った富豪の子供を! 著名な会社のCEOで富豪のドゥアルテは琥珀の瞳のプレイボーイ。 彼は何者かに撃たれたが一命を取り留めたーー記憶を失いつつも。 そんな彼の脳裏に焼きついているのは長い赤毛の女性の姿だった。 真相の鍵を握っている彼女の居場所を突き止めなくては! ノーラは死んだはずのドゥアルテが目の前に現れ、茫然とした。 命がけで愛した男性ーーお腹にいる子供の父親だったから。 込み上げる熱い想いもつかの間、彼の他人行儀な態度に凍りつく。 記憶がないんだわ! そのとき強烈な痛みに襲われて破水し……。 深刻な状況に陥ったノーラはドゥアルテの車で病院に運ばれ、緊急手術を受けて出産しました。でも、彼に真実を告白することはできず……。ハーレクインの新人発掘企画で優勝し、瞬く間に本国イギリスの話題をさらったA・チネッリの激情ロマンスにご注目あれ!
富豪を愛さないという契約を結んで、 彼女は無垢を捧げた。 小学校教師のアメリアはギリシア富豪サントスに雇われ、 夏のあいだ、ギリシアにある彼の邸宅で働くことになった。 サントスは淡い青の瞳がすてきなハンサムな男性だが、 女性関係が派手で、野暮ったいわたしの手が届く人じゃない。 しかし彼女には、富豪の申し出を断れなかった理由があった。 サントスの6歳になる息子、キャメロンの存在だ。 あの子は突然現れた父親になじめず、不安でいっぱいなはず。 せめてわたしがそばにいて、あの子を守ってあげなくては。 彼に熱く誘惑された夜を、いまだに忘れられずにいても……。 親に見捨てられ、修道女のように男性とは無縁で生きてきたヒロイン。そんな彼女が初めて恋をしたのが、愛を拒絶しているヒーローでした。彼のそばにいるために、愛していないふりをするヒロインが気持ちを抑えられなくなり、とうとう告白する場面は必読です!
愛する人との便宜結婚に、 舞い降りる聖夜の奇跡は……? 自分を不器量だと思い込んでいる内気なマティーは、 少女のころから父の共同経営者のジェームズに恋をしている。 彼は“実業界の若き帝王”ともてはやされる男性だが、 クリスマス目前、とつぜん美女との婚約破棄を発表し、 マティーにプロポーズしたのだ。いったいなぜ……? 拒めるはずもなく、マティーは愛する人の花嫁となった。 だが初めての一夜で身ごもったとき、幸せは無残に砕かれた。 夫の元婚約者に「彼は子どもなど望んでいない」と嘲笑され、 マティーは身重の体で家を飛び出してしまうーー。 HQロマンスの人気作家ダイアナ・ハミルトンによる、クリスマスが近づくと思い出す名作をお贈りします。マティーに求婚したジェームズの本当の意図とは……?
病院で栄養士助手として働くシアドシアは、屋根裏部屋で愛猫と暮らしている。クリスマスも、唯一の身寄りである大おばと質素に祝うしかない。ある日、憂鬱な雑用をきっかけにハンサムなベンディンク教授と知り合った。彼は病院の重役で雲の上の人だ。かなわぬ恋と知りつつ、いつしか彼女は教授と過ごすイブを夢見ていた…(『聖夜の訪問者』)。クリスマスを前に、息子ジェイムズを連れて生家に戻ってきたベス。そこで思いがけず、かつて憧れていたカールと再会する。束の間の愛を分かち合ったあと、彼は私を捨て、異国の令嬢と婚約したはずなのに…なんて皮肉な巡り合わせ。彼女は運命の悪戯を呪い、心から神に祈った。ジェイムズが、彼の子だと悟られませんように(『恋人はツリーとともに』)。寒風の吹きつけるなか、マリアンは赤子を抱え、やっとのことで亡き夫の生まれ故郷にたどり着いた。ここへ来たのは、臨終の際に夫と交わした、この子を夫の養父ヘイウッドに託すという約束を果たすため。だが、ヘイウッドには冷酷な男という悪い噂があった。マリアンは心配になり、家政婦として雇ってほしいと申し出るが…(『旅路の果てに』)。世界に愛され惜しまれる三作家が遺した、英国のクリスマスを綴ったロマンス短篇集。
6年前に両親が亡くなってから、ベアトリスは夢をあきらめ、美しいけれどわがままな年下のきょうだいを必死に育ててきたー彼らからの、まるで使用人のような扱いに耐えながら。しかしある夜、妹にディナーの給仕をしているところを、富豪のエリオットにからかわれ、彼女はついに我慢の糸が切れてしまう。きょうだいの中で一人だけ美しくないのが、そんなに悪いこと?屈辱と恥ずかしさから、ベアトリスがたまらずキッチンに逃げこむと、追いかけてきたエリオットが、泣き顔まで醜いとあざけった。ところが彼は、怒るベアトリスを“かわいい君”と呼んで唇を奪い…。
ハンナはスペイン人実業家のセクシーで魅力的な夫ミゲルと一緒に、 友人の家で開かれたディナーパーティに出かけた。 そこでカミーユというフランスから来た妖艶な女性と知り合う。 厄介を引き起こしそうな人ねーー本能が、ハンナにそう告げた。 ハンナとミゲルの結婚は、両家の事業のための便宜的なもの。 だから、ミゲルとの生活がどれほど情熱に満ちあふれていても、 ハンナは夫に愛されているという自信が持てずにいた。 そして、日ごとに募る彼への想いを打ち明けて傷つくのが怖かった。 気弱な心を懸命に隠し、社交界の華としてふるまうハンナだったが、 それを嘲笑うかのようにカミーユはミゲルを奪うと宣言し……。 大御所作家の上質で芳醇なロマンスをお贈りする、《プレミアム・セレクション》第2弾! 名作家H・ビアンチンがきらびやかな上流社会を舞台に描いた、熱く切ない愛の物語です。あの手この手を使う魔性の女カミーユに、ハンナは打ち勝てるのでしょうか?
姉夫婦の旅行中、カッサンドラは甥と姪を世話することになった。子供たちはすぐになついてくれたが、ひとつ気になるのは、何かにつけて彼らが口にする、裏山の山小屋に住む“人食い鬼”の話だ。興味を引かれてそこへ様子を見に行ったカッサンドラは、目の悪い、ひどく無愛想な男性に冷たくあしらわれる。でも黒眼鏡をかけた彼は、鬼にしてはずいぶんハンサムだった。ベネディクトと名乗るその長身のオランダ人男性は、外科医の仕事に復帰するため、ここで視力の回復を待っているらしい。なぜか放っておけず、カッサンドラは彼の目となって読み物を読み、ケーキを焼いては彼を訪ねたーそれが、恋であることにも気づかずに。