小説むすび | 悪魔公女5

悪魔公女5

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かつて「帰りたい」と願った、夢に見た“光の世界”--目覚めると私は前世の姿、塔垣柚子としてそこにいました。異世界で悪魔として……ユールシアとして生まれ育った記憶をほとんど失って。しかも、身体は五歳の幼女! これって、二度目の転生? それともタイムリープ? もし時間が巻き戻されたのなら、かすかに思い出せる前世、身体が弱く何年もベッドに寝たきりで十代前半で亡くなった柚子の生をやり直しましょう。ですが、私の悪魔としての邪悪な気配に引き寄せられるのか、私の周囲には人の悪意や悪霊が集まってきます。そして、ふと気づくと私を見ている、どこか見覚えのある黒猫、あなたはだあれ? 待望の第二部、現代日本を舞台にスタート!

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ーー光溢れる世界の夢を見る。 家族。学校。友達。電車。バス。映画。本。 『私』は光の世界で成長し……最後に白い部屋の中で、闇に包まれた。 夢から覚めると、魔界と呼ばれる世界で小さな一体の悪魔になっていた。 「--帰りたいーー」 『私』の心に広がるのは、夢で見た光の世界への憧れ。 そしてある日、目の前に現れた『召喚門』に飛び込む。 再び『私』が目を覚ますと、人間の赤ん坊として生まれていた。 そこは神聖王国。「帰りたい」と願った世界とは異なる人間の世界。 悪魔でありながら、赤ん坊の力しかない『私』は恐怖する。 自分が悪魔だということは隠し通さなければーー……。 さあ、愛しき人間たちよ。 その絶望を“悪魔《わたし》”に捧げよ。 などと前世で言う厨二病的見得を切って、ベッドで黒歴史に身もだえした私、ユールシアも五歳になります。そうしたら、国王陛下であるお祖父様の一声でなんと誕生日は王城と王宮で行うことに。王位継承権を持つとは言え、私は大公家の娘なのにいいんでしょうか? でも、そのパーティーでついに会ってしましました。私が美味しく頂いたアルベティーヌ様の娘である“お姉様たち”に。いきなり真っ赤な果実酒を私にぶちまけてくる悪意に、嬉しすぎて顔が引きつりそう。 そして、私に四人の従者が与えられました。まったくやる気の欠片もない怠惰で身勝手で貪欲な人材ばかりです。お父様の人選は素敵ですね。 最後に、『月夜の茶会』を主催する『白銀の姫』。血の匂いがする彼女の招待に応じるのも面白そう。 悪魔である私にとって、五歳の日常はなかなかに楽しいものになりそうですね。 2023/02/02 発売

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