アンダー・ザ・ドーム 上
メイン州の小さな町チェスターズミル。人口およそ二〇〇〇人。その町は突如、透明の障壁に囲まれた。上方は高空に達し、下方は地下深くまで及ぶ。“ドーム”と呼ばれるようになった障壁は、わずかな空気と水と電波を通すのみ。パニックのなかで、命を落とす者が連続する。そこで動き出すのは町を牛耳る男ビッグ・ジム・レニー。警察力を掌握したビッグ・ジムは混乱に乗じて恐怖政治を開始した。“ドーム”のなかで一触即発の内圧が高まりはじめるー。アクセル踏みっぱなしの小説を書くーそう決意して、“恐怖の帝王”キングが、その才能と筆力のすべテを恐怖と緊迫のために叩き込み、全一四〇〇ページを一気に駆け抜ける。巨匠の新たなる代表作、誕生。
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アンダー・ザ・ドーム 下アンダー・ザ・ドーム 下
町はビッグ・ジムの手に落ちた。悪辣な陰謀が人々を陥れてゆく。煽動された暴動。演出された流血。罪なき者は踏みにじられ、焼き尽くされ、投獄される。法も秩序も良心も“ドーム”のなかに手を伸ばすことはできない。陰謀の総決算は臨時町民集会ーそこで反対勢力は弾劾され、死刑を宣告されるだろう。ビッグ・ジムへの反撃を目論む元兵士バービーと医師助手ラスティらは、天才少年ジョーと仲間たちが山奥で“ドーム”発生装置とおぼしき謎の機械を発見したことを知る。しかしビッグ・ジムの弾圧の手は容赦なく彼らに及び…。蓄積しきった圧力が解放されるときがきた。恐怖にうち克つのは生きとし生けるものの生命の尊厳。圧倒的な筆力とイメージで恐怖と怪異、その末の浄化を描いたあのキング、ここに復活。 2011/05/02 発売