小説むすび | セーヌに映るシンデレラ

セーヌに映るシンデレラ

セーヌに映るシンデレラ

家族を失った悲しい記憶を振り払おうと、パリに出てきて1年のゾーイ。インテリアデザイナーとしての仕事がなく、預金も底をつきかけ、田舎町に帰るしかないと諦めそうになったとき、チャンスが到来する。不動産王ジュール・デュランの求人に応募し、面接までこぎつけたのだ。ゾーイは彼の両親の家を改装する仕事に採用されて張りきる一方、彼の整った顔立ちや圧倒的なオーラに戸惑うのだった。そんなある日、ジュールからセーヌ川のディナークルーズに誘われる。ドレスやアクセサリーまで贈られ、ゾーイは思わず舞い上がるが、ジュールのなにげない言葉が、彼女の乙女心をえぐった。「恋人はいない。今もこれからも。デートは3回までと決めているんだ」。

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