出版社 : サンリオ
人気俳優ダミアンのマネジャーのリンは仕事を離れてもダミアンに夢中だった。しかしダミアンは、リンのことを事務所の備品ほどにしか考えていない。そこで、リンは子供の頃から兄のように慕っているアダムに相談すると、アダムはある名案を思いついた。それは、アダムがリンの恋人役になり、ダミアンにやきもちをやかせるというものだった。
敵に四方を包囲され、援軍を待ちわびるロスコー准将の部隊は、もはや命運もつきかけ、餓死寸前の状態に追い込まれていた。娘ミュアリアルの身を案じたロスコー准将は、士官たちに問う。「もしもの時には、娘を射殺してくれるだけの勇気のある者はいるだろうか」と。「お嬢様のためなら地獄も通り抜けましょう」そう答えた男の瞳には、不敵ともいえる豪胆な光が宿っていた。ニック・ラトクリフ-孤高の鷲を思わせるこの男の手に、ミュアリアルの命は委ねられた…。
イサ・マクナヴァーはロンドンで歌手として活躍していたが静養のため、二年ぶりにスコットランドへ帰郷した。ある日、幼い頃よく行った洞窟に入りこんだイサはそこで、三人組の男たちの密談を耳にする。どうやら、秘宝探しの相談らしい。さらに驚いたことに、かれらは、マクナヴァー一族の族長であるストラスナヴァー公爵の暗殺を企だてていた。
リリーは、児童劇団の資金調達係。助成金を受けるため、白雪姫の扮装でチェイス財団を訪ねる。応対に出た男の貴族を思わせる魅力的な顔立ちに惹きつけられてリリーは熱心に話をした。その時、ドアの向こうから別の男が現れた。リリーは相手を間違えていたことに気付いた…。
ペットショップに勤めるシャーリーの楽しみは、新聞の恋愛相談を読むこと。その回答者ミスター・ハートは、センス抜群で、繊細な感性の持ち主だった。ある日、ブレットという男が店にやってきてチンパンジーを預かってほしいと言う。彼のブルーの瞳に魅せられたシャーリーは、この恋の行方をミスター・ハートに相談した。
親子ほど年の離れた州統監ストナーム卿との縁談に、レディ・アイオナは困り果て、一番心を寄せている乳母に相談しようと、家出した。しかし、大富豪ウルフ・レントン卿の家で働くことになっていた乳母は翌日、急死してしまう。
「テキーラを5杯!」セレナはバーテンが驚くのもかまわず告げた。なにしろ、フットボール好きの兄の趣味が高じてリーグ最下位のチームを買うはめになったのだ。セレナは酔っ払いたい気分だった。すると、隣に座っている男が声をかけてきた。「ぼくをクォーターバックにしてくれないか」セレナは驚いて男を見つめた。
ハイウエーで事故にあったキルシーはグレッグと名乗る男に助けられた。キルシーは、彼の親切に心を許しふたりはたちまち意気投合した。だが、グレッグは実は麻薬取締官。キルシーに近づいたのにはある目的が隠されていた。
アサストン公爵は、結婚相手として女たちの憧れの的だった。モナコ滞在中女たちの執拗な求婚についに嫌気がさし、ひとり、アルジェに住む親友ニコライをたずねる。公爵は、ニコライ夫婦の愛に満ちた生活をまのあたりにし真実の愛を羨ましく思う。ある日、気晴らしに行った奴隷市場で競売にかけられていたイギリス娘セリナに出会う。
メアリーは、州立大学の図書館に勤めるため故郷ルイジアナに帰ってきた。出迎えたのは、母と祖母、そして幼なじみのキップだった。メアリーにとって、キップは兄のような存在だった。そう、7年前のある夜、抱きしめられるまでは…。
ソシアルワーカーのシンディは目の不自由な人が信号を渡るのを助けようと手を差し伸べた。ところが、彼はシカゴ市警の刑事でサングラスをかけて立っていたのは仕事のためだった。ああ、こんなセクシーな人が刑事なんて!瞳を輝かせる男には心ひかれたがシンディには、人に言いたくない過去があった。
ダービーの優勝をめぐるブランスカム伯爵の陰謀-。それを知ったアルチェスター侯爵は、復讐を決意する。名もなく、貧しい娘をにせの貴婦人に仕立てあげ財産目あての結婚をもくろむ伯爵に押しつけよう。侯爵は復讐を胸に孤児院を訪れる。そこには、骨と皮ばかりにやせた娘キストナがいた。
深夜、部屋に忍び込んでくる男の影にサラは身を硬くした。ここはニューヨーク-。どんなことが起こってもおかしくない街。でも、引っ越し早々に、いったい何者が?しかし、じっとしているわけにはいかない。サラはテニスラケットを手にすると侵入者に向かって思い切り振り下ろした。
コロラド州デンバー。ダンは、亡き伯父であり、共同経営者だったチャーリーの屋敷の扉を開けた。チャーリーの遺言によって年若い未亡人コリーンに遺された会社の株を譲ってもらうためだった。いったい伯父はなぜあんな遺言を残したのだろう。このままでは、社の実質上の経営権は彼女に奪われてしまう。
25年前-。ソーマック公爵と婚約していたカニーダの母は、イギリスの伯爵家の次男ジェラルドと出会い、結婚式の前夜に駈け落ちをした。以来、二人はソーマック公爵から様々ないやがらせを受けながらも、イギリスで暮らし、不遇のうちに死んだ。公爵に憎しみを抱いて育ったカニーダは、先代の公爵に代わって息子の現公爵に復讐するためロワール河畔へと向かう。サーカス芸人になりすまし、愛馬にまたがって華々しく公爵の前に登場した。
警官のキャサリンは、ブロンドの長い髪を揺らし、挑発的なミニスカートで、夜の街に立っていた。売春婦を装った、おとり捜査の最中だった。そこを、ひとりの男が通りかかり、声をかけてきた。たくましい体つきに、男らしい態度。こんな素敵な人なら、女性はほうっておかない。それなのに、なぜ彼は…。キャサリンは、不思議に思いながらも、セクシーな会話を仕向け彼を現行犯で逮捕しようとした。
独立記念日の夜の仮装パーティ。オリビアの前に一台のポルシェが止まった。運転席から出てきたのはポール・リヴィアに扮した男。彼は、いきなりオリビアの腕をつかみ、一緒に来てくれという。なんでも、“借り物競争”をしている最中でベッツィ・ロスに扮した女性を捜しているらしい。オリビアは、とまどいながらも、強引にゲームに、駆り出された。