出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
秘書のリサは、あるとき仕事を通じて出会った若いフランス人貴族から、熱烈な求愛を受ける。その気になれないリサがどう断ろうか考えあぐねていると、“急に都合が悪くなった”とデートの誘いを取り消す報せが。伝言を届けたのは、ラオール・デ・サンドニと名乗る男性ー彼はフランスの大企業の経営者であるばかりか、くだんのプレイボーイ貴族の兄で、軽率な弟を心配しているという。リサは、威厳をたたえたハンサムなラオールに激しく惹かれるが、フランスに城を持つ貴族の跡取りである彼は、雲の上の人だ。そしてリサのことを、金目当てに弟に近づいたと思い込んでいる…。
ジュリアーナと富豪のブレイクは、“友人同士”の夫婦だ。互いの便宜を図り、世間体と財産を保つために結婚した二人は、ベッドでの相性もよく、安定した関係を築いていた。そんなある日、ブレイクの乗った飛行機が行方不明になり、彼は結局ぶじ戻ったものの、ジュリアーナは半狂乱になった。夫は友人なんかじゃない…わたしは、彼を愛している!問題は、気づいてしまったその気持ちを伝えられないこと。ブレイクは妻に愛されることを望んでいない男なのだ。告げられない想いを胸に秘め、彼女はその夜、奔放に夫を愛した。皮肉なことにブレイクは、妻の変化を不倫の兆候だと思い込みー
アリソンはマキシモ・ロッシの大邸宅の前に立ちつくした。 本当に、これがおなかの子の父親の家なの? 仕事ひとすじの彼女は結婚せずに一人で子どもを育てようと、 人工授精で妊娠したが、とんでもない過ちが起きた。 間違った人物の精子が使われてしまったというのだ! 然るべき検査と手続きのため、アリソンは提供者を訪ねたのだが、 マキシモはまったく信じてくれず、威圧的に言い放った。 不妊治療を受けていた妻が亡くなり、精子は処分されたはずだと。 そしてこう続けた。「僕の正式な肩書は、トゥラン国皇太子。 もし君の話が本当なら、その子は我が国の未来の君主ということだ」 人工授精の間違いから始まる、ドラマティックなシンデレラ・ストーリーです。一生を独身で過ごし、シングルマザーとして子どもを育てるつもりだったヒロインが、なんと一躍王妃に?HQロマンスの人気作家による、華やかなロマンスです。
19歳のシャナンは、姉の忘れ形見、姪のケリーとともに、 豪奢な屋敷の片隅にある古い家を借りて、つましく暮らしていた。 だが、主が亡くなり、若き後継者ニックが移り住んでくると、 彼が保護者のように、ケリーとシャナンにつきまとい始めたのだ。 ある夜、眠ってしまったケリーを寝室まで運んでくれたニックは、 子供を寝台に下ろすと身を屈め、すばやくシャナンの唇を盗んだ。 「さあ、これでぼくを嫌う理由ができたね」 男らしい美貌に、皮肉めいた笑みを浮かべながら。 真意が読めないシャナンは、あわてて彼から身を離したが……。
あの事故から、9年ーゲイルに残されたのは痛みだけだった。髪の生え際と両腿、右肩から背中にかけての傷跡。こんな体では誰とも結婚できないと諦めかけていたところに、女嫌いで有名な、名門の大地主アンドルーに求婚される。子供の面倒を見るための肉体関係のない結婚でいいと言われ、鵜呑みにしたゲイルは周囲の反対を押し切って、子供が産めない体だという事実を言えないまま承諾してしまう。そのせいで、どれほど彼を愛したくても愛せない、新たな痛みを生み出すことになろうとも知らずに。
傷心のままミリーが夫レアンドロのもとを去ってから、1年。 夫の子を身ごもっていると姉に告げられたのも記憶に新しい。 だが、その姉も今は亡く、ミリーは遺された赤ん坊のことで、 久しぶりに自宅に戻り、銀行家の夫の帰りを待ちわびている。 姉が欲しかったのなら、姉と結婚すればよかったのに、 なぜ私と結婚したの……胸に渦巻く哀しみを消せないままに。 そこへ、以前と変わらぬセクシーさで現れた夫は、 ミリーが赤ん坊を引き取りたいと知るや、平然と答えた。 「子どもの母親になりたいなら、僕の妻としてここに留まるんだ」
ケリーは、ロンドンの店に入ってきた男性を見て驚愕した。 ギリシアの不動産王、テオ・ディアコスではないか。 14カ月前、私を紙屑のように捨てた男が、今さら何をしに? おののくケリーに、酷薄な微笑を浮かべて、テオは言った。 「きみの手を借りたいことができてね。連れ戻しに来たのだ」 相変わらずの身勝手な言い分に憤りつつも、ケリーは安堵した。 どうやら“あの秘密”がばれたわけではないらしい。 翌日、脅しまがいの彼の要求に屈し、ケリーはアテネに発った。 密かに生んでいた、テオとの間の我が子を身内に託して。
15歳以上の人間が忽然と消滅した日から8カ月ー謎のバリアによって世間と隔離された町では、少年少女が死と隣り合わせの日々を送っている。そんな中、雨の降らない町ではついに水不足が深刻化し、サムとその仲間数名は少し離れた湖まで偵察に行くことに。その道中サムたちが目にしたのは、不気味な謎の異形生物で…。世界シリーズ累計400万部突破の超弩級SFスリラー、いよいよ後半戦!
サムたち一行が異形生物に遭遇していた頃、町では謎の咳が急速に広がっていた。次第にそれがただの風邪ではなく、死に至る疫病だと気づく子供たちだが、蔓延する病を前になすすべもない。そして、サムたちがどうにか逃げおおせたおぞましい生物の群れは、その脚をじわじわと町へ向けていて…。絶体絶命の中、立ち上がる少年少女たち。生きるか死ぬか、超絶生き残りバトル後編!
大金で買われた恋人の 無垢な願いは打ち砕かれて……。 50万ポンドを支払うですって! ポピーは思わず耳を疑った。 インターン先のボス、大富豪セバスティアーノは続けた。 “もし、ぼくの恋人のふりをしてイタリアに同行し、 祖父母の結婚60周年パーティに出席してくれるなら”と。 障害のある弟を抱え、夜も清掃員として働くポピーには、 喉から手が出るほど欲しい大金だった。 嘘が苦手なポピーは、ある三つの願いを条件に渋々引き受けた。 上流階級のパーティに出て、とびきり素敵な人と踊るだけよ。 だが、現実は甘くなかった。ボスに心まで奪われてしまったのだ。 気鋭の作家ミシェル・コンダーが描く、恋人のふりから始まる、切ない身分違いのロマンスをお楽しみください。偽の恋人でいることがつらいのは彼を愛し始めたから──ポピーは真実に気づいて……。
いつしかこの心を占めていたのは、 あなたの優しい声と、笑顔でした。 イギリスとオランダの病院間で人事交流が行われることになり、 赤毛が印象的な小児科の看護師、アデレイドが推薦される。 オランダから候補者を視察しに来たファン・エッセン教授も、 彼女の献身的な働きぶりを見て、ぜひ来てほしいと声をかけてくれた。 無口だけれど、魅力的な声で完璧な英語を話す彼……。 長身で、笑うと得も言われぬすてきな表情になるハンサムな人……。 アデレイドは気づけば教授のことを考えてしまう自分を戒めつつ、 彼の役に立って喜んでもらいたい一心で、オランダ行きを承諾した。 ところがそこには、金髪に青い目のみごとな美貌をそなえた、 教授の“恋人”を自任する上流階級の令嬢が待っていた! 世界中の読者のみならず、数多くの作家たちから愛されるベティ・ニールズ。『赤毛のアデレイド』はそんな彼女の記念すべき処女作です。2007年に惜しくもこの世を去った友人のアン・ウィールが生前に本作へ寄せた賛辞も掲載されていますので、お見逃しなく!
結婚なんて絶対にしないと、チェズニーは心に誓っていた。 両親や姉たちの悲惨な結婚生活を目の当たりにしていれば、 それも当然というものだろう。仕事に生きがいを求めようと決め、 チェズニーは個人秘書の職に応募して首尾よく採用された。 上司は、大企業の取締役であるジョエル・デヴェンポート。 金髪で青い瞳の彼に、チェズニーはたちまち魅せられてしまう。 でも、有能な秘書が上司に恋するなんてもってのほか。 つのる思いを秘めて仕事をこなしていたある日、 チェズニーはジョエルの突然の言葉に呆然とする。 「2年間の期限付きで結婚してほしい」 〈身分違いの恋〉と銘打ちお贈りする企画第1弾は、ジェシカ・スティールが描く大人気のボスと秘書の恋物語。魅惑のボスの名ばかりの妻になった秘書の、切ない片想いははたして実るのでしょうか?