出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
プレイボーイ大富豪ダックスのアシスタント職に応募したゾーイ。ボスが面接で口にした高慢な採用条件ーそれは、彼に恋をしないこと!前任者もそのまた前任者も…大勢がそれが理由で解雇されていた。反感を持ちながらも彼のもとで働きだした彼女だったが、周囲の目は、新アシスタントも絶対にボスに恋をすると物語っていた。そこでゾーイは偽りのダイヤを指にはめ、恋人がいるふりをすることに。それがダックスのプレイボーイ魂に火をつけたのか、出張に同行するよう命じられ、ゾーイは胸の高鳴りを禁じえなかった。やがて、独身主義を明言する彼と出張の間だけの約束で恋人になるーもうただのボスと部下に戻れなくなる理由が我が身に宿るとも思わず。
眼鏡の奥に本当の自分を隠しても、 いまだ残る彼への愛は、隠せない。 ひっつめ髪に眼鏡をかけ、女看守と揶揄されながらも地道に働くキャシー。 かつて彼女はトップモデルとして華々しく活躍していた十代の頃、 金持ちの男たちには見向きもせず、マルセルという青年と恋におちた。 だが嫉妬した金持ちが彼に瀕死の重傷を負わせたことで、悲恋に終わった。 10年が過ぎた今も彼女の心はマルセルを求め、夢に見ることもある。 そんなある日、経営に行きづまった雇主から次の仕事の面接を勧められ、 キャシーはしぶしぶ面接の会場に指定されたホテルへ向かった。 そして、バーで待つホテル王の顔を見て、彼女は卒倒しかけたーー 嘘よ、マルセル! 私のマルセル! いえ、もう私の彼ではない……。 激しく動揺するキャシーをよそに、マルセルは彼女が誰か気づかぬまま、 淡々と面接を進めて告げた。「結構。君は僕のアシスタントに適任だ」 “結婚しよう、ダーリン。そして全世界に知らせるんだ、僕が君のもので、君が僕のものであることを”悲劇的な別れの前に、そう口にしてくれたマルセルが、自分に気づいてさえくれないことを内心嘆くキャシーでしたが、彼は本当に気づいていないのでしょうか?
冷徹で隙のない策略家は、 圧倒的な美貌の罪深き男。 個人秘書のラークはいま、絶体絶命の苦境に立たされていた。 従兄が会社のお金を勝手に使ったうえに自死を図り、 ラークにそそのかされたと偽りの証言をして息を引きとったのだ。 会社側の凄腕弁護士ジェームス・ウルフの徹底的で冷徹な態度、 容赦ない攻撃にさらされ、ラークは泣き崩れたかった。 ところが意外にも、会社が訴えをとりさげたため事なきを得るが、 ラークは働き口を失い、部屋代さえ払えない状況に陥ってしまう。 そんなとき、さる夫人の住み込み秘書の仕事が舞い込み、 運命に感謝しつつラークは意気揚々と働き始めたーー まさか夫人の一人息子が、ジェームス・ウルフとも知らずに! ようやく手にしたと思った安住の場所にまたもや現れた、口元に皮肉な色を浮かべたジェームス・ウルフ。ラークは彼に対して反発心と惹かれる気持ちを同時に覚えますが、彼によく思われていないはずだと考えて、せっかく得た仕事をあきらめようとして……。
花嫁は“秘密”のために泣き、 “秘密”のために生きる。 冷酷非情な父の決めた政略結婚から逃れるため家出をしたエヴァは、 外を彷徨い歩くうち、ひどい高熱に倒れて洞窟で気を失った。 目を覚ますと、暗闇の中ほのかに、たくましい男の姿が。 男の顔は天使のように見えた次の瞬間、悪魔のようにも見えた。 誰なの? まさか、怒った父が送り込んできた追っ手? 「おれはロバート・マッキントッシュだ。あんたの婚約者でもある」 政略結婚の相手とわかって驚くエヴァだったが、 意識不明の間、彼が看病してくれていたと知って胸が温かくなった。 だがエヴァにはどうしても彼と結婚できない“秘密”のわけがあったーー それを口にしようものなら、生まれたばかりの小さな命に危険が……。 スコットランドを舞台に勇猛なヒーローと気丈なヒロインの恋物語が描かれて大人気のハイランダー・ロマンス。本作のヒーローは一見粗野だけれど、懐の深い傑出した人柄がなんとも魅力的です! 『ハイランダーの美しき獲物』の関連作。
財産も美貌もない私を見つめる彼の瞳。 いったい、何が映っているの? 平凡な容姿のスザンナは4年前に婚約を破棄されたのを境に、 継父に財産を奪われたあげく、行き遅れとして厄介払いされた。 今、彼女はロンドンで令嬢の付き添いをして生計を立てていたが、 令嬢の婚約を機にまた新たに働き口を探さなければならなかった。 そんなある日、スザンナは何者かによって誘拐されてしまう! 一文無しの私をさらうなんて、いったい何が目的なの? 連れていかれた豪壮な屋敷で待っていたのは大富豪ベンジャミン・ウルフ。 漆黒の髪に冷たい灰色の瞳の彼は、その名のとおり狼のような男性だ。 先日、舞踏会で私のことをじっと見つめていた社交界の寵児だわ……。 だがスザンナはまだ知らなかったーー令嬢と間違われて誘拐されたとは! 「気が変わった」と婚約者に捨てられ、転落人生を余儀なくされたヒロイン。一方、人違いで彼女をさらってきてしまったヒーロー。ヒロインの哀れな運命は、彼との出逢いによって、はたして逆転するのでしょうか? 珠玉のシンデレラ・リージェンシーをぜひ!
エマ・ダーシー自身が最もお気に入りの、 不朽のシークレットベビー物語! 8カ月前、ニーナは恋人ジャックに別れを告げた。 ジャックの子供嫌いが原因でいさかいになった末の決断だったーー そのときすでにおなかには小さな命が宿っていたけれど、 彼女はそれを隠したまま、独りで産み育てるつもりでいた。 ニーナ自身、幼い頃に両親に疎まれてつらい思いをしたので、 我が子には絶対に同じ気持ちを味わわせたくなかったのだ。 いよいよ出産の時を迎え、無事にかわいらしい女の子を産んだ彼女に、 衝撃の再会が待っていた。なぜ産婦人科医院にジャックがいるの?! たまたま友人の出産祝いで訪れていた彼も驚いた様子だったが、 事情を察した彼から驚愕の一言が。「できるだけ早く結婚式を挙げたい」 愛するジャックが子供嫌いでさえなければ……。8カ月間、彼を忘れようとしてきた努力が、再会の瞬間、水の泡になったことで思わずトイレで涙するニーナ。彼がにわかに良き父親になれるとは信じがたく……。名作家エマ・ダーシーが最もお気に入りだった作品です!
報われない夫への愛をすべて捨てて去りますーー ガゼル王国の王子・ブラッドフォードと結婚したラチェリア。幼い頃から王子を愛していたラチェリアだが、この結婚は決して幸福なものではなかった。王子の心は、行方不明の元恋人・アラモアナに向けられていたのだ。愛のない結婚に、恵まれない子宝……。ラチェリアが思い悩む中、消息不明となっていたアラモアナが見つかった。しかも、ブラッドフォードとの間にできた子どもと共にーー。居場所を失ったラチェリアは、離婚し、異国の地へ身を隠すことを決意。第二の人生を歩み始めたラチェリアを待っていたのはーー。
“いつか彼が心を開いてくれますように” 無垢な願いは儚く消えかけて……。 家政婦のリジーは、雇い主から屋敷の売却と解雇を告げられ、 屋敷の買い手を案内するよう命じられて呆然としていた。 そこへ早速現れたのが、イタリア人富豪ニッコロだった。 初対面だというのに二人は強く惹かれ合い、誤って狭い納戸に 閉じこめられたのを合図に、熱い一夜を共にしてしまう。 やがて、妊娠に気づくリジー。すぐにニッコロに知らせるが、 彼から、父親や夫になる気はないが“必要経費”は出すと言われ、 深く傷ついた。ただの貧しい家政婦に、愛は微塵もないのね? 子どものためと自分に言い聞かせ、彼女はマンハッタンへ飛んだ。 大スター作家シャロン・ケンドリックの真骨頂! 愛を拒むイタリア富豪と貧しい家政婦のロマンスをお届けします。マンハッタンの社交界でヒーローのパートナーとして振る舞いながらも、愛されていないという真実。ついに耐えきれなくなったヒロインは……?
最高に幸せなはずだった25歳の誕生日、 私は世界でいちばん不幸な花嫁だった。 教師のレベッカはイタリアでいちばんの独身富豪エンツォに 出会った日から熱烈に迫られ、薔薇色の日々を送っていた。 しかしフィレンツェの大聖堂で結婚式をあげる直前、 エンツォの本当の目的が彼女の祖父の遺産にあったのを知る。 いいえ、あのやさしくて完璧な紳士の彼が私をだますわけがない。 私はこの日のためにイギリスの家を引き払い、仕事も辞めたのだ。 レベッカはウエディングドレス姿で泣きながら本当なのかときいた。 だが、彼は「君への気持ちに嘘はなかった」と繰り返すばかり。 しかもすべてを知られたあとも、レベッカを手放そうとはせず……。 大スター作家S・ケンドリックに迫る勢いで実力をめきめきとつけているスター作家M・スマート。偽りの愛とわかったのに、彼との幸せだった数カ月を否定できないヒロインが最後にする選択は? 最悪の状況から始まる、最高の愛の行方を見届けてください!
愛を拒まれた惨めなシンデレラは、 本当に幸せになれるの? 理学療法士のダイアナは、謎めいた依頼を受けた。 イギリスの古城に隠遁する億万長者のもとで、住み込みの仕事が あるという。雇用期間は無期限。リハビリの報酬は破格だが、 守秘義務は絶対厳守──気難しいご老人なのかしら? 訝しみながらも彼女は受諾する。薄暗い城内に足を踏み入れると、 冷たい声が響いた。「きみで4人目。2人目は2日でくびにした」 氷河のような目の若き城主エドワードが、彼女を睨みつけていた。 それでもダイアナは心身ともに傷ついた彼に寄り添い続け、 やがてそれは熱い恋心へと変わっていく。そしてついにある夜、 エドワードの誘惑に抗えず、純潔を捧げてしまうことに……。 大人気作家ジェニー・ルーカスが描く、身分違いの二人がすれ違いを乗り越えて結ばれるドラマティックな純愛ロマンス! 大スター作家リン・グレアムも太鼓判の王道作です。ヒロインの妊娠を知ったヒーローの、隠しきれないメロメロな姿にご注目ください。
これは一夜かぎりの夢ーー明日になれば、 愛しいボスはまた、氷の仮面をつける。 大切な書類を忘れるなんて、ボスらしくないわ。 ルーカスの忠実な秘書エマは不思議に思いながら、 吹雪のなか、ボスが滞在する古城へと車を走らせた。 だが、そこにはアルコールに溺れる彼の姿があった。 「すぐにここから出ていけ」罵声を浴びて胸騒ぎを覚えた。 そういえば、去年の同じ日もボスはオフィスで泥酔して……。 これは偶然なの? それとも何か理由があってのこと? エマは放っておけなくなり、彼に付き添うことに決めた。 ボスと秘書ーーその一線を越えることになるとは夢にも思わず。 スター作家サラ・モーガンのボス&秘書もの! 幼い弟を育てるヒロインはボスへの想いを隠してきましたが、ある夜、ボスの傲慢な仮面が剥がれて……? 品位あるロマンスが得意な大スター作家、レベッカ・ウインターズが好きなあなたに特におすすめします。
飛べなくなった白鳥は、 地上のアドニスに恋をした。 生まれたときに母を亡くしたソフィアは祖父母に引き取られ、 父は死んだと聞かされて、愛のない家庭で育った。 そんななか生きがいとなったのはバレエだったが、 不幸にも交通事故に遭い、右脚の負傷で夢をあきらめた。 けれど今では美術の道に進み、ギリシア大富豪ルーカス・アリティが 名付け親から相続したコレクションの鑑定をするまでになった。 黒髪と黒い瞳を持つ長身の彼は人を寄せつけない雰囲気だが魅力的で、 同じく幼い頃に両親を亡くした者同士慰め合うように一夜を共に。 ところがその後、思ってもみなかった血縁が判明するーー ルーカスの屋敷に眠っていた古い写真から、なんとソフィアの父親が……。 新作家スザンヌ・マーチャントの日本デビュー作! 誰からも愛されずにつらい人生を歩んできたヒロインは、頼れるのは自分だけということを学んできました。逆境にもめげず前向きに生きてきた彼女は、ヒーローとの出逢いによって幸せになれるのでしょうか?
炎のキスを消し去る、氷の真実。 なのに、おなかには小さな命が……。 仕事で全国各地を回ることになった広報のローレン。 壮行パーティーで、同行者として大富豪マイケルを紹介され、 長身で上品な身なりをした彼に一目惚れしてしまう。 でも、なぜ初対面の私を値踏みするように見つめてくるのかしら? そんな小さな疑問は、強引に誘われて彼とダンスを踊るうちに消え、 情熱に火がついた勢いのままに、気づけば彼のベッドで朝を迎えていた。 だが甘い余韻に浸っていられたのも、ほんのつかの間だったーー じつは彼はかつてローレンの同僚と結婚していて、 彼女が妻をそそのかしたのが離婚原因だと思っているらしいのだ! この出逢いは仕返しの罠? 傷ついたローレンはやがて妊娠に気づき……。 ときに傲慢なヒーローを描きながらも最後にはほろりとさせ、幸せな読後感をくれるスター作家、エマ・ダーシーの名作です。誤解からすれ違う二人ですが、ヒーローがヒロインの心を取り戻すために献身的に尽くす姿が本作の読みどころ。ぜひお楽しみください!
純な乙女が情熱を、そして、愛を知り……。 シークレットベビーほか濃厚な短編集! 押しも押されもせぬ大スター作家ダイアナ・パーマーを筆頭に北米ロマンス界に燦然と輝く大人気作家が描いた、シークレットベビーあり、予期せぬ妊娠や華麗なる変身ありの豪華短編集です!
彼の瞳も、唇も、私を嫌っている。 そう思っていたけれど……。 小児病棟の看護師長で働き者のアニスは、心機一転したくて、 ノルウェーの北の果ての島に暮らす弟の誘いに応じることにした。 そこで働いていた料理人兼看護師の代わりを務めてほしいというのだ。 弟の仕事仲間たちはアニスを大歓迎してくれたが、 一緒に働く医師ヤーケ・ファン・ヘルメルトだけは、 無愛想でそっけなく、アニスとはろくに言葉を交わそうともしない。 初対面のときから彼の瞳は冷たく、声には嘲りのような響きがあった。 こめかみに白いものがまざってはいても、整った顔だちはすてきなのに。 しかたがないわ。無関心を装うアニスはまだ気づいていなかったーー ヤーケこそが、彼女が心から夢中になれる男性だということに。 白夜の国ノルウェーを舞台に、唯一無二の作家ベティ・ニールズが揺れ動く恋心を描いた名作をお贈りします。北欧の厳しい自然にも似た、大柄でがっしりしたヤーケの黒い瞳は氷のようで、口元も険しい……。そんな彼の心情を想像しながら読む楽しさは格別です。
ミシェル・リード自身が好きな作品、第2弾! 愛だけでは、乗り越えられないものがあるーー エヴィの恋人の名はシーク・ラシード。 いずれ一国を統治し、一族の女性を妻にする定めを負った、 見惚れるほど美しいアラブのプリンスだ。 ラシードの立場を慮り、エヴィは彼の子を身ごもっていることを 打ち明けられずにいたが、とうとう心を決めた。 いつものように抱き合い、甘美なひとときを過ごしーー 妊娠したことを告げると、ラシードは冷たいまなざしで言った。 「赤ん坊は僕の子か」 そう突き放され、拠り所を失ったエヴィは青ざめた。 しかも追い打ちをかけるように、彼の婚約を知らされ……。 大作家ミシェル・リードは本作について、「はじめからヒーローとヒロインが惹かれ合っているので、その後の展開を描くのが難しかったけれど、とても“やりがい”を感じた作品」と語っています。立ちはだかる難関を、二人は愛で乗り越えられるのでしょうか?
灰かぶり娘と公爵家子息の“友情”が、 永遠の愛に昇華するはずもなくーー 1771年フランス。孤児のリラはラングドック公爵家のメイドとして、 12歳の頃から働いてきたが、使用人たちにいじめられてきた。 つらいときに救いとなったのは、公爵の子息バスティアンの存在だった。 リラはいじめられるたびにかばってくれる彼を密かに慕うも、 身分違いも甚だしい恋などこの世界にはありえなかった。 そんなある日、公爵の書斎に呼ばれたリラは、驚きの事実を告げられる。 彼女はさる伯爵の、出生時に死んだと思われていた娘と判明したという! しかも父親同士の取り決めで、将来バスティアンと結婚するのだ、と。 だが、弾みかけたリラの心に、バスティアンの冷たい言葉が突き刺さった。 「君との結婚は私の計画にはない。私が結婚するのは、元使用人ではなく、 非の打ちどころのない評判の高貴な女性でなくては」 心の拠り所だったバスティアンからの容赦ない言葉に深く傷ついたリラ。彼が国外に旅立ってしまったため、その日を最後に二人が会うことはありませんでしたーー4年後に、彼が公爵となって帰国するまでは。気鋭の作家パーカー・J・コールが放つ、濃厚で情感豊かな灰かぶり物語!
再会した彼に打ち明けるのが怖い。 7年も言えずにいた息子の存在を。 息子が6歳になり、救急隊員として働き始めたブリー。 初出勤の日、現場に現れた救急救命士を見て、彼女は目を見開いた。 ジョンノ! まさか再び彼と会う日が来るなんて。 7年前、彼の送別会の夜、ブリーはかりそめの恋と知りつつ身を捧げた。 妊娠がわかったのは、ジョンノが街を去ったあとのこと。 彼に連絡が取れないうえ、おなかの子の健康に問題があるとわかり、 ブリーは途方に暮れたが、独りで産み育てようと決意する。 生まれた子は病にもめげず、明るく元気に育っていた。 あなたには息子がいるのーー戻ってきたジョンノに告げなければ。 けれども、その勇気が出ないうちに、彼の知るところとなって……。 命の現場を舞台にめくるめくロマンスを描いて人気のアリスン・ロバーツが放つ感動作。母一人子一人で過ごしてきたブリー母子の前に、不意に舞い戻ってきたジョンノ。彼が家族も子供もいらないと考えていることを知り、ブリーの悩みは深まるばかりで……。
大切にしてきたこの子が彼の子で、 彼が育ててきた子が私の子!? 目標に向かって勉学に励む大学院生ヴァレンティーナは、 たった一度の過ちで身ごもった子を独りで産み育てようと決心。 生まれてきた息子は愛らしく、母となった幸せをかみしめていたーー 2週間後に、その赤ん坊が我が子ではないと知らされるまでは! なんと、ほぼ同時刻に生まれた子と取り違えられていたというのだ。 相手の赤ん坊の父親で大富豪のジョヴァンニは妻と離婚したばかりで、 彼も独りで息子を育てているところだった。 赤ん坊たちは実の親のもとに戻されたが泣きやまなくなってしまい、 困り果てたジョヴァンニがヴァレンティーナに思わぬ提案をする。 子どもたちがなつくまで、一緒に暮らそう、と。 大富豪ヒーローと頑張り屋ヒロインと赤ちゃんたちの数奇な運命から始まる名作です。2023年2月に惜しくも天に召された大スター作家レベッカ・ウインターズが紡ぐ優しい世界観をご堪能ください。
夫の誘惑に抗わなければーー 心はそう告げているのに、体が裏切る。 ケイトは2年前、世にもセクシーで傲慢な夫ジェイクのもとを離れ、 ヨークシャーに移り住んで新しい生活を始めた。 だがある日、彼女は耳を疑うような噂を聞き、身を凍らせる。 この地に、なんとジェイクが仕事で赴任してくるというのだ! ようやく結婚で受けた心の痛みを忘れかけていたのに。 かつて夫は、彼の仕事について違う意見を持つ若妻にこう言い放った。 「これ以上一緒に暮らせない。君が大人になったら会いに来ればいい」 今再び、ケイトの心に痛みが甦った。妻は夫と意見を違えてはだめなの? 妻は夫の欲望を満たすために作られた機械仕掛けの人形にすぎないの? でも、離婚手続きを終えていない以上、私はまだ彼の妻……。 《特選ペニー・ジョーダン》より、1980年代の貴重な旧作をお贈りします。出逢った瞬間から、信じられないほど魅惑的な半面、周囲を圧倒するような威厳を持っていたヒーロー。そんな彼に反発しながらも魅了されてしまったヒロインの葛藤が見事に描かれています。