出版社 : ポプラ社
ある偶然が引き起こした、痛ましい死亡事故。突然の悲劇に翻弄される人間模様を、映画『エンディングノート』『夢と狂気の王国』の監督が独自の視点から描き出した連作短編集。
関ヶ原の合戦から十余年。出世の為には仕官するしか道がない。三十度も仕官の採用に落ち続けている浪人の源八は、己の人生に絶望しかかっていた。そんな折、ふとした偶然から「御浪人栄達指南帳」なる書物を手に入れ、源八の人生は思いもよらない方向へと動き始める…。
おそらく、信じてはもらえまい。でもたしかに彼女はそこにいるー文筆家を目指するみ子は、祖母から一族の秘密を聞かされ、それを書き記すように告げられる。秘密とは、一人の女性のことだった。嘉栄という名のその人は、世間からひた隠しに隠されていた。
僕は遥さんに、一つ嘘を吐いているーー 「数学」を使ってお悩みを解決するお店「数学屋」。 店長の神之内宙は相変わらずアメリカに行ったままだが、大の数学嫌いだった店長代理・天野遥はめきめきと数学の成績を伸ばしていた。 中学三年の夏を迎え、ソフトボール部は負ければ引退となる最後の地区大会。 大一番の試合に突然現れたのは、なんと一時帰国した神之内宙と、謎の女子中学生・佐伯明日菜だった。彼女はどうやら、宙の過去を知る人物のようだが……。 ****話題の青春数学小説、感動の卒業編! ! **** 解の〇 忘れられない“あのとき” 問一. 試合をひっくり返しなさい 解の一 水と油は夢を語る 問二. 親友の支えになりなさい 解の二 計算通りの、喧嘩の結末 問三. 宙の嘘を見つけなさい 解の三 “神之内君”が“宙”になった日 問四. 命の価値は測れるか 解の四 一日だけでも 問五. 数学で世界を救いなさい
元「怪盗紳士」が隠居として暮らし、非番の日にご近所の相談ごとで引っ張りだこの若手刑事も住む花咲小路商店街。ここにはたくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起こる。今回の主人公は、商店街で「花の店にらやま」を営む花乃子さんのもとに居候することになった十代の女の子。人々の慶びごとにも悲しみにも寄り添う花屋の仕事を手伝うなかで、ある日ちょっと気がかりなお客さんが来店してー
さえない中二男子の“ぼく”が出会った謎めいた少女。修学旅行で東京に来たという彼女と一緒に、なぜか上野を巡ることになってしまったが、何か隠している目的があるようで…。人気の著者が描く、疾走感溢れる爽やかな青春小説!書き下ろし短編も特別収録。
さまざまな家族や友情のかたちを描いた「名古屋16話」に加え、東海・中部の都市を舞台にした8つの物語「8の旅」、著者による地図コラムや名古屋在住のカメラマン三浦知也氏による写真も収録!名古屋在住の作家が、名古屋市の16の区を舞台に悲喜こもごもの物語を紡ぐ珠玉のショートストーリー集。
「一日百円で、どんなものでも預かります」。東京の下町にある商店街のはじでひっそりと営業する「あずかりやさん」。店を訪れる客たちは、さまざまな事情を抱えて「あるもの」を預けようとするのだが…。「猫弁」シリーズで大人気の著者が紡ぐ、ほっこり温かな人情物語。
施設で育ち、今は准看護師として働く弥生は、問題がある医師にも異議は唱えない。なぜならやっと得た居場所を失いたくないから。その病院に新しい師長がやってきてー。『きみはいい子』と同じ町を舞台に紡がれる、明日にたしかな光を感じる物語。
1977年、和子は祖母のマサとともにお好み焼「いちはし」を切り盛りしながら、娘・志乃の成長を見守っていた。思春期を迎え、親友との出会い、淡い恋も経験した志乃は、やがて自分の進む道を模索し始める…。復興と平和がもたらされた広島の姿を描く、三部作の完結編!
発表から40年の間に、幾度も小学校の国語教科書に採用されてきた戦争児童文学の名作。戦争が人々にもたらす悲しみ、そしてそれ以上に普遍的な、“母と子の情愛”がそこにある。表題作に加え、東京大空襲の夜を描いた「火のなかの声」など、8編を収録。
会いたい、もう一度だけ。 注目の作家たちによる珠玉のアンソロジー。 学生時代の恋人と二人で歩く夜に、祖父と同居しはじめた春休みに、 2021年の皆既月食に、時をつなぐ邂逅に、 音信不通だった母親と巡りあった日にーー 人気作家陣が紡ぐ東京の新たな“原風景”。 切なく温かな涙がこぼれる5つの「再会」の物語。
エイプリルフールーーそれは1年で唯一嘘が許される日。 そんな日に巻き起こる事件の数々。人間模様の数々がからみ、つながり、そして小さな「嘘」が奇跡を起こす! 戸田恵梨香主演、『キサラギ』『リーガル・ハイ』『デート〜恋とはどんなものかしら〜』など今最も注目されている脚本家・古沢良太のオリジナル脚本で映画化される作品を、人気作家・山本幸久が小説化!
中東で起こった戦争をきっかけに世界各地で核爆弾が爆発。避難したシェルターの中でひとり生き残った少年は(表題作)。卒園6年後に行われた幼稚園の同窓会で、だんだん全員が思い出しはじめた死んだあの子のこと(「約束」)。30年前に書かれた鮮烈な短編10篇がよみがえる。
柔道が大好きな小学4年生のまどかと、プロのミュージシャンを目指す高校生2年生の由一は、仲のよい家庭で暮らす兄妹。だが、ある電話がかかってきたことで、2人の知らない秘密があることに気づきー人気作家2人が兄妹の視点で交互に描く、ハートウォーミングストーリー。
みつば郵便局の配達員・平本秋宏は、ある日、配達先のマンションで不思議な女の子と出会う。不登校の少女とのやりとりが温かい「シバザキミゾレ」、転校した教え子との約束を描いた「先生が待つ手紙」など4話を収録。季節を駆けぬける郵便屋さんがはこぶ、小さな奇蹟の物語、第2弾!
理穂、美咲、如月の三人は、同じ高校に通う幼なじみ。失恋、体が弱いこと、優秀すぎる兄弟との葛藤…それぞれにさまざまな思いを抱えながら、それでも元気に日々を過ごしていく。青春の切ない輝きを描いて人気沸騰の著者の、女子高生グラフィティ・シリーズ第一弾。
高校三年になった理穂、美咲、如月。高校生活最後の夏、心を決めきれずにいる理穂たちをよそに、周囲は着々と進路を定めていく。恋や進路やそれぞれの事情、目の前にある問いかけへの、自分だけの答えはどこにあるのだろうー大人気女子高生グラフィティ・シリーズ第二弾。