出版社 : ポプラ社
“警察が治安を守り、教師を教育に専念させる”学校内警察制度。アメリカや韓国に次ぎ、日本初のスクールポリス・嶋田隆平が赤嶺中学にやってきた。嶋田は独自の職務理念を貫き波乱を起こしながら、セクハラ、ネット晒し、ストーカーなど学内に潜む問題を次々と暴いてー。
この路地を曲がったら、そこはもう、すこし不思議な世界の入口ーー。どこかなつかしい気配が漂う架空の町・明日町の「こんぺいとう商店街」に、人気作家たちが個性あふれるお店を開店する、ほっこりおいしいアンソロジー。ポプラ文庫の人気シリーズ第3弾が文庫オリジナルで登場です! 今回、お店を開く作家は全部で7人。人気のベテランから注目の若手まで、読みごたえのある物語が揃っています! 大島真寿美「カフェ スルス〜一年後〜」/越谷オサム「ブティックかずさ」/青谷真未「エステ・イン・アズサ/秋山浩司「明日の湯」/島本理生「ドイツ料理屋『アイスバイン』」/加藤千恵「多肉植物専門店『グリーンライフrei』」/彩瀬まる「赤城ミート」
ジュエリーデザイナーの飛龍冬鹿(32)は、5年前、骨董商の父を不可解な事件で亡くした。かつては海外で華々しく活躍した冬鹿だが、父殺害の嫌疑をかけられて全てを失い、秘書の達木一郎(29)とふたり麻布の実家で世を忍ぶように暮らしている。骨董と宝石の仕事を淡々とこなしながら、父の仕事の手がかりを探る冬鹿。その並外れた審美眼で、蒐集家たちが差し出す美と謎の真偽を見極めていくー。圧巻の書き下ろし連作小説!
鳥の研究室・宝満研に所属する大学4年の野鳥翼。平凡な大学生の彼の周りでは、ちょっと不思議な事件が巻き起こる。鳥たちもまきこんで、へっぽこな推理を繰り広げる翼。そんな中、彼の片思い中の先輩・室見春香が突然姿を消してー。個性豊かなキャラクターが繰り広げる、鳥多め、ユーモアミステリ!
アルバイトで南の島を訪れた涼介は、「ピンザ」と呼ばれるヤギの乳でチーズをつくる夢を追い始める。だが、その挑戦は島のタブーにふれ、男衆の怒りを買ってしまうー。敗北感にまみれたひとりの青年が、悪戦苦闘の果てに生存への突破口を見いだしていく、感動の力作長編!
中年の日々を送るハチベエ・ハカセ・モーちゃんの前に現れたのは、かつて三人組をトリコにした北里真智子。今や政界・財界に顧客をもつカリスマ占い師となった真智子に、再び心ときめく三人組だが、またしても彼女の“言葉”に翻弄され…。人気シリーズ第2弾!
古びた印刷所「三日月堂」が営むのは、昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心を解きほぐされていくが、店主の弓子も何かを抱えているようでー。
希一へー。父さんは精一杯、あがこうと思う。父さんが何を考えて生きていたか、そして何を伝えたかったのか、可能なだけこれから書き残す。そして、犯してしまった罪のこともー。10万部のベストセラー『青い約束』から4年。あの衝撃を超える、著者待望の書下ろし作品。
「数学屋」にピンチ到来!? 天才数学少年・宙と体育会系女子・遥の凸凹コンビが営んでいた、摩訶不思議なお店「数学屋」。 日常の困り事から恋愛相談まで、中学の同級生から寄せられるどんな問題でも「数学」を使って 華麗に解決してきた人気のお悩み相談所だったが、宙のアメリカへの転校によって最大の危機を迎える。 宙の不在により、たった一人で「数学屋」を引き継ぐことになった遥の前に、一筋縄ではいかない難問が持ち込まれたのだった。 一年に一度の文化祭〈鴫立祭〉を前にもたらされたのは、実行委員・秀一からの切なる依頼。 それは二学期から学校に来なくなった幼馴染の聡美を助けたいというSOS--。 果たして、駆け出し数学屋は、無事にこの難題を解決することができるのか!? ****話題の青春数学小説、待望の第二弾! ! ****
終戦直前、空襲の焼け跡から助け出された赤ん坊の茉莉江。彼女は10歳でアメリカに渡り、長じて報道写真家となった。激動の時代に翻弄されながらも運命を自ら切り拓いた一人の女性の生涯を通し、戦後日本とアメリカ、戦争と平和について問いかける、美しく骨太な物語。
「とんでもない子やな、君は。 ほんまもんの『ニケ』みたいや」 “勝利の女神”と同じ名を持つ少女が起こした、 あまりにもやさしい奇跡ーー 1995年、神戸市長田区。震災で両親を失った小学一年生の丹華(ニケ)は、兄の逸騎(イッキ)、妹の燦空(サンク)とともに、医師のゼロ先生こと佐元良是朗に助けられた。復興へと歩む町で、少しずつ絆を育んでいく四人を待ち受けていたのは、思いがけない出来事だったーー。『楽園のカンヴァス』の著者が、絶望の先にある希望を温かく謳いあげる感動作。【解説/最相葉月】
真夜中に開店する不思議なパン屋「ブランジェリークレバヤシ」に、手から白いハトを出す怪しげな中年男が現れる。それが店を揺るがす大騒動の幕開けだった。一方、母親と久しぶりの対面を果たした希実だったが、その隣にいたのは実に意外な人物で…。人気シリーズ第5弾!!
突然命を絶ったレルヌ公が美しい娘コラに残した遺書。そこには、四人の男のなかにいるはずの“ルパン”に助けを求めるように、との言葉が遺してあった。謎が謎を呼ぶ中、事件はルパン家に伝わる「記録の書」をめぐる、イギリス王家とフランスの争奪戦にも関わってきて…。
バカリズムが連続ドラマとしては初めて脚本を執筆した「素敵な選TAXI」(関西テレビ・フジテレビ系)。市川森一脚本賞奨励賞を受賞するなど高い評価を受け話題となった脚本を自らが小説化!張りめぐらされた伏線や軽妙な会話などが映像とは一味違った面白さで蘇る。
曽祖父母や増永一期生の人々が眼鏡枠作りに取り組む中で抱えていた思いや悩みは、今の私達と共通したものであり、とても励まされました。 --増永眼鏡株式会社 増永宗大郎 めがねで世界を変えた、兄弟の魂の物語。日本のものづくりの真髄が、ここに。 明治三十八年、福井県麻生津村。増永五左衛門は、この地に農業以外の産業を根づかせるべく苦闘していた。そんな時、大阪へ出稼ぎに出ていた弟の幸八が、 当時はほとんど普及していなかっためがねに着目、村でのめがね製造を提案する。村人たちの猛反対の中、輝く地平を求めて、二人は困難な道を歩み始めるのだったーー。「トライアウト」「手のひらの音符」などで注目を集める作家・藤岡陽子の新たなる代表作の誕生!
麻雀、パチンコ、バカラ、手ホンビキ…… 意気衝天の勢いでギャンブルへ身を投じる、かくも哀しき人の性。 これぞ痛快無比の最強娯楽小説。直木賞作家・黒川博行の真骨頂。 作家の黒田は、雑誌編集者の知人からソウルへ博打をしに行かないかとの誘いを受ける。財布の紐を握る妻の雅子に軍資金の提供を願い出ると、監視役として自分もついていくと言い出して(「ぶらっくじゃっく」)。