出版社 : マガジンハウス
セックスの時だけ、正直に素直になれる。意地の張り合いのような、昼間の時間しか自分になければ、心は意地悪なままでいただろう。気持ち良さのなかで、いい子だいい子だと囁かれて、泣きながらわたしの心はピンク色に戻ってほぐれていく。こころに届く小説集。
セージは、この地球上で自然発生したのだ。歌をうたうために。ぼくは、そんなセージについて、そして彼をリーダーとするぼくたちのバンド、世界のすべてと言ってもいいNEXUSについて君に語りたい…READY?魂がシャウトする衝撃のロックン・ロール小説。
すぐ目の前に大きな黒塗りの車が止まっていて、私はその後部座席に押しこまれた。助手席に江津子がすわって、痩せた運転手に言った。「ストックホルムへ」車が走り出したとき私はやっと、自分がどこかへ連れ去られるのだと気がついた-私は監禁された。彼らを嫌悪し、そして愛した“私”の物語。長編ミステリー。
妻にして愛人、官能的な継母。非現実、幻想、追憶と欲望の女性。美貌の人妻ルクレシア、至上の美を求める夫リゴベルト、そして聖なる少年フォンチート。ラテンアメリカ文学の巨匠が描く巧緻を極めたエロティックな物語。
月夜の晩に火事がいて水もってこーい木兵衛さん金玉おとして土(ど)ろもぶれひろいに行くのは日曜日。この予告状から前代未聞の「おもしろこわい」事件が始まった。奇想天外な展開、明るくユーモラスな会話。そのなかで垣間みられる人間存在の深淵。
希望をもって生きてれば、仕事も恋もなんとかなるさ。明日は明日の風が吹く!夢と不安に揺れながら、目指すはコピーライター。がむしゃら地方出身者、温子の熱い青春。
北海道の小さな町に移住したイラストレーター夫妻が、隠遁した謎の農場主に出会った時、何かが動き始めた。退廃と官能の嵐のなかで暴力と死が姿を現わす。森のむこうから死滅したはずの娘の叫びが聞こえてくる。満月の夜にいったい何が起こったのか。二重視点で描く斬新な長篇ミステリ。