出版社 : リヨン社
性への好奇心から、年上の女性に手ほどきを受けた一矢だったが、それを母の彩花に知られてしまった。当然非難されると思いきや、母は一矢の指を自らの体に導いて…。それを機に、母を女として意識し始める一矢。母の寝室に忍び込んだ彼を待っていた意外な光景、そして母の思わぬ告白。ついに彼は一線を越えた…。禁断ノベルの名作がここに甦る。
隠居した旧友三人の前職は、町方同心、旗本、商人とさまざまだ。気力体力ともに自信がある彼らは手頃な隠れ家を手に入れて、江戸市中の厄介事に首を突っ込んでいった。まだまだどうして、世の中の役に立つかもしれない。そんな思いの彼らの前に、今日も奇妙な事件が舞い込んだ。なんでも、深川のはずれの森に裸の女が現われる、というのだ。
絞殺された人妻の喉元にくっきりとついた五本の指の跡。犯人とおぼしき夫を追うコロンボ警部を惑わす、完璧なアリバイと動機なき殺人。“魔法の杖”(クラブ)はどこへ消えたのか?ゴルフ狂の大物フィクサーとの禁じられた賭けに端を発した殺人契約…すべてはあの“忌わしき一打”(ショット)から始まった-。王者(チャンピオン)の誇りを賭けた死のマッチプレイ。
わがままで何様でけだものみたいな人でなし…七つも年上の、しかも男の教師である芹沢をオモチャにしている、とんでもない男、加藤…。だが、その指先は驚くほどの繊細さで芹沢の快感を目覚めさせていく…。抵抗むなしく加藤に好き放題されている芹沢だったが…ある日、さらに驚くべき転校生を迎える。日焼けしたワイルドな長身、端正な顔立ちに長めの茶髪がよく似合う、アメリカ帰りのその青年は、なんと理事長の息子で元優等生の氷山三紀彦だった。まさに虎とライオン、二人の不良の狭間で芹沢は…。
バタイユの思想の総決算、「聖なる神」の無削除完訳。「私は哲学者ではない、狂人か、それとも聖者だ」二十世紀世界を震撼させた破天荒の思想家ジョルジュ・バタイユ。バタイユは爆弾を投下しながら書く。この爆撃のあとに無傷で立ち直れる者、それは…「創造主」(神)を除いて他にはいない。
凄腕諜報部員シャルル、その使いっぱしりの俺、ハルキ。初めて会ったその瞬間から奴に惣れちまって、骨抜きにされたあげくこんなアブない稼業に足をつっこんでしまったわけだが…、俺たちの今回の任務-天才少女ピアニストの亡命の一件ではどうもシャルルのようすがおかしい。少女のガードを請け負っている民間警備機構ガーディアンズのひとり、マリィ・アサクラのあでやかな美少女ぶり…それに対しいつもの沈着冷静さを欠いたシャルル…、俺の心は激しくかき乱された…。
春の新番組で念願叶って実力派の人気俳優、沖田仁光との共演が決まった篝龍司。医学部出身の異色俳優、篝にとって沖田という存在は特別だった。美しく整った品のいい面立ち、スーツのよく似合う長身、そして何より他人を寄せつけない孤高の雰囲気。憧れ続けた愛しい男。惚れていることを隠しもせず、ひたむきな視線を投げかけてくる篝に、冷たく閉ざされた沖田の心も次第にほどけてくる…。そんな時、沖田を屈辱の淵へと突き落とす事件が…。
思いがけない事件に巻き込まれ、秘密の暗殺組織のメンバーとなった男娼諒。彼がそこで出会ったのは…彫りの深い美貌、妖しいまでの色香を放つブルーグレイの瞳、冷瓏と響く声-そのすべてが美神としか言いようのない、生まれながらに他人を傳かせる星を持つ男、カイゼル。組織のリーダーであり、また、ジゴロとして「闇の帝王」の名を恣にするこの男との出会いが諒の運命を大きく変えた。魅了され、幻惑されるまま…諒はプロの殺し屋へと訓練されていく…。
見事な肉体とセクシーな笑顔、ちょっと淫らなところもあるけれど滅法強い型破り刑事-風巻。少年っぽい甘い美貌がおよそ職業とミスマッチな、通称K町署のお荷物刑事-冬木。二人の個性派刑事が出会い、そして熱い関係へと落ちていった街…横浜。潮の薫りとエキゾチックな喧騒に満ちたこの街で、つぎつぎに起こるミステリアスな難事件を、二人は絶妙な連携プレーで解決していく…。時に哀しく、時に妖しい-素敵で危険な男たちのブルース。
白樺林の奥、広大な敷地に建つ由緒ある全寮制の男子校-私立天王寺学院。厳かな雰囲気漂う礼拝堂、すべてをとりしきる軍隊なみの寮会…世俗から隔絶されたようなこの学校に、ある日、とんでもない転校生が現れた。それが加藤雅臣-すらりとした長身、切れ長の鋭い目、そして端正な顔立ちとは裏腹のルーズな服装。非常識で傲慢で傍若無人で、二言めには「うるせえっ犯すぞ」-憐れ、その欲望の対象となった新任教師、芹沢…。
容姿端麗、頭脳明晰-とにかくすこぶるつきのいい男。なのに性格は意地悪で皮肉屋で人の三倍くらいヘソ曲がりで…。その名をシャルル・アジャンというこの男、ルポライターとは世を忍ぶ仮の姿。じつはコードネーム〈白虎〉こと某国諜報部員なのである。そして、俺…ハルキ・カゲヤマ、19歳。一介の学生だったのに、なんの因果かこのシャルルの奴に見初められ、情けないことにメロメロにされたあげく部下にさせられちまった…。
三星重工ビルで銃の乱射事件がおきた。重傷を負った三星の会長は、横浜K町署きっての美青年刑事、冬木章悟の父であった。「ホシは外国人だ。」会長の言葉をてがかりに、さっそく捜査に乗りだすK町署のマッチョ刑事・風巻徹と冬木。じつはこの二人、署でも公認の恋人同士。本牧埠頭に係留してあるクルーザーが二人の愛の巣だ。動揺する冬木を風巻はその逞しい腕の中で励まし、二人は危険ゾーンへと潜入。