出版社 : リヨン社
巨額の遺産を相続した人妻がニューポートの豪邸で昏睡に陥り、そのまま2度と意識を回復しなかった。一審では薬物注射が昏睡の原因になった夫に有罪の判決が下されたが、あくまでも無罪を主張する被告側は再審にもちこみ、そこで次々に新たな事実が明らかになっていく…。遺産、ドラッグ、セックスとアメリカ社会を象徴する事件の真相を顧問弁護士が描く法廷ノンフィクション。
1943年5月、ドイツ本土爆撃の使命を帯びた米軍B17の編隊が、英国の基地から飛びたった。その中の1機「メンフィス・ベル」はすでに24回の爆撃を遂行、今回の任務を終えれば乗員は故国へ帰還できることになっていた。生真面目な機長デニス、詩の好きな通信士ダニー、自称女たらしの機銃手ラスカルら10名の若者は、一丸となって敵の猛攻に立ち向かうが…。実話に基づく感動の戦争巨篇。
貧困と政情不安にあえぐ中米の小国ニカラグアでは、首都を取り巻くジャングル地帯で親米ゲリラが現体制打倒のチャンスをうかがっていた。米政府はゲリラに武器と資金の援助をおこなっていたが、議会はそれ以上の積極的介入を許さなかった。そこで大統領は直属の補佐官に、泥沼化した事態の打開を命じた。野心家のこの補佐官はCIA支局長と連絡を取り、ゲリラの基地にのりこむが…。
いまや事態は急速に悪化していた。パーティに集まったニカラグアの閣僚たちがゲリラに虐殺される一方、米軍輸送ヘリが何者かに撃墜されて16名のアメリカ兵が死亡した。米国の世論は米軍の全面的軍事介入を要求しはじめた。ニュー・ワールド通信者の記者クリス・イートンただひとりが一連の事件に不審を抱いて調べはじめるが、すでに空母エンタープライズに攻撃の指令は発せられた。
アメリカとソ連首脳の平和サミットが間近に迫る頃、一隻の中国の原子力潜水艦がひそかにハワイ沖へ向けて出発した。彼らを派遣した将官が目論むのは世界制覇。そのためにサミット初日に米ソ両国をミサイル攻撃して第三次大戦を誘発させるのが艦の使命だつた。情報を察知した米海軍は未曽有の破局を回避すべく、ソ連に協力を要請するが…。深海に展開する米・ソ・中原潜の死闘。ハイテクの粋を駆使して描く軍事スリラーの傑作。
苛酷な訓練をくぐり抜けた屈指の精鋭たちで構成される米海軍特殊部隊SEAL。その一員の冷静沈着なカラン大尉、血気盛んなホーキンズ中尉ら7名は、中東で囚われの身となったアメリカ人を救出した。が、その際に突き止めたのは、過激派テロ軍団がアメリカ製の高性能ミサイルを保有している事実。カランたちはミサイルを奪還もしくは破壊すべく決死の作戦を敢行するが…。硝煙渦巻く緊迫の中東に展開される話題の軍事アクション。
サンフランシスコ市警殺人課のジャック・ケイツは、アイスマンと呼ばれる謎の大物麻薬ディーラーを執念深く追っていた。しかし悪辣な罠のために、2日以内にアイスマンを捕えなければ、ケイツは警官のバッジを失う。一方、刑期を無事終えようとしているレジー・ハモンドは、ケイツにあずけてある50万ドルで新生活を夢見ていた。いま、ケイツは警官の職のために、ハモンドは50万ドルのために、おたがいの助けを必要としていた。
ロシア系ユダヤ人の街“リトル・オデッサ”で育ったケイトは、いまはアラブ・レストランのセクシーな踊り子。ある時、店のオーナーから自宅の留守をあずかるが、奇妙な泥棒にペットの犬を盗まれ、恋人は射殺される。知り合いの刑事に事件の捜査を依頼するが、交換条件はソ連人貿易商に接近すること。ソ連人の正体は?大きな事件の渦がケイトを巻き込んでいく。ニューヨークを舞台に、軽快な筆致で描く都会派ミステリ。
レバノンの米国大使館員たちがテロリストに誘拐された。やがて人質の幽閉先が衛星写真によって明らかになる。そこはリビアの砂漠の只中だった。付近にソ連軍が守護するウラン濃縮工場があるため、国家レベルでのうかつな軍事行動は取れない。これを知った映画スターのレディングが独自の人質救出計画を立案。彼の依頼を受けた退役陸軍少佐クエイリーはプロフェッショナルの男たちを選りすぐり、ロケ隊を装った救出部隊を組織した。
外界から孤絶したチベット奥地の寺で、クリストファーはようやく息子の姿を目のあたりにした。が、寺の中に渦巻くのは、仏陀の化身といわれる少年を利用したザミャーチンの巨大な謀略。彼の魔手から逃れるべく、クリストファーはくだんの少年のや美しいチベット娘、そして息子を連れて決死の脱出をはかるが…。神秘の異教が支配する未開の地に展開される逃亡と追跡ー『熱砂に聖都を探せ』の著者が放つ伝奇冒険アクションの粋。
夜のケネディ空港で非常事態が勃発した。謎のテロ・グループの手で航空管制機能を完全に麻痺させられたのだ。犯人側の要求は服役中の同志7名の釈放。ニューヨーク市警・対テロリスト課の警部マローンは事態の収拾に傾注する。が、折悪しく猛吹雪に見舞われる中、上空で着陸を控えた何機もの旅客機は燃料切れによる墜落の時が目前。しかも乗客のひとりはマローンの愛娘だった。『マンハッタン殲滅計画』の俊英が描く大型サスペンス。
凶悪犯罪が蔓延する近末来のデトロイト。その腐敗を助長させているのが、悪の権化ケインの率いる麻薬組織だった。彼らを殲滅し、市の治安を回復させるべく、サイボーグ警官ロボコップは戦いつづける。が、折りしも、ロボコップを生み出した巨大企業オムニ社がデトロイト市全体の支配を画策。やがて彼らの謀略とケインの野望が交錯したとき、ロボコップの行手にはかつてない強大な敵が現われた。痛快無比のSFハード・アクション。
ホイスラーはコーヒー・バー〈ジェントリー〉の窓ぎわにすわり、通りにたむろする娼婦、男娼、ポン引き、アル中たち、そして彼らを目当てに集まってくるさまざまな人間たちの非喜劇を見守っていた。そんなある日、〈ジェントリー〉に現われた謎めいた女からのボディガードの依頼をひき受けたホイスラーは、TV界の錯綜した人間関係と、その裏にひそむ愛憎のドラマへとひきよせられていく…。
作戦名『大天使』。目標は北米大陸。命令書を見たソ連原潜『レッドスター』の艦長コルサコフは、北大西洋の海底で目を疑った。自分に人類破滅の引金を引けというのか。それを救う道はただ一つ、対峙する米潜水艦『インデペンデンス』と協力することだった。そのころ、異常に気づいたクレムリンは『レッドスター』の撃沈を目論んでいた。懸命の努力を続けるコルサコフの頭上に、いまた敵となったソ連艦隊が忍び寄る…。
〈ゼブラ・ワン、ゼブラ・ツー〉この謎の暗号名を情報提供者の口から聞いた直後、モスクワ駐在のCIA局員マカリスターはKGBに捕えられた。そして拷問を受けるが、不可解なことに突然本国へ送還される。が、空港に降り立った瞬間から彼を待ち受けるのは、意外にも米ソ双方の暗殺集団の罠。決死の逃亡を開始した彼が生き延びる途はただひとつ、〈ゼブラ〉の正体をあばくことだけだった。謎とアクションが横溢するスパイ小説巨篇。
私立探偵フレッド・カーヴァーは、別れた妻と共に暮らす幼い息子との再会を心待ちにしていた。が、もたらされたのは思わぬ凶報だった。息子が何者かに殺害されたのだーそれも手製の火炎放射器の炎を浴びせられて。同一手口の残虐な殺人事件はほかにも発生していた。見分けもつかぬ黒焦げの物体と化した息子を前にして復讐を誓ったカーヴァーは、執念の捜査を開始した。『トロピカル・ヒート』につづく傑作ハードボイルド第2弾。
合衆国大統領を乗せた専用機「エアフォースワン」は欧州歴訪の途中にあった。同機は最新のハイテク装備で厳重にガードされているため、いかなる敵もこれにつけこむことは不可能といわれる。だが難攻不落のはずのエアフォースワンがアラブ過激派にハイジャックされ、大統領は公開処刑されることになった。処刑まで8時間。苦悩する米国首脳は、米空軍最新鋭のTAV(宇宙往還艇)による奇襲攻撃で、大統領を救出しようと決意する…。