出版社 : 光文社
会社員の男が通勤途中のバスの中で殺された。男は死の直前、「俺は狙われてる」と言い残していた。一方、売れない歌手・百瀬太朗が出演するパーティで、人気歌手の辻村涼が毒殺される。パーティの直前、百瀬のマネージャーの元に「百瀬が歌に手を抜いたら殺害する」という脅迫メールが届いていたという。片山刑事と妹・晴美、そしてホームズたちは事件を追うことに。一見関わりがないように思える事件を繋ぐものとは…?謎が謎を呼ぶ怒涛のサスペンス・ミステリー!大人気シリーズ第54弾!
地下アイドル界の名物プロデューサー・トシ松尾が、五人組の新グループ「ティンカーベル」を結成した。伝説のアイドルの姪・白井希の存在が、ブレイクの切り札だ。しかし、ヲタクの青年・豊原優星をマネジャーに迎え活動を進める矢先、業界内で連続殺人事件が起こり、メンバーも一人ずつ姿を消していく。少女たちはなぜ消えたのか。「ティンカーベル」は“地上”へ這い上がることができるのか。
十六世紀の長崎・口之津。十歳の次郎丸は、修道士からポルトガル語や南蛮文化を教わり、広い世界へ思いを馳せていた。ある日、貿易商ペドロに誘われ、貿易船を見学することに。しかしそれは罠であり、次郎丸は日本人奴隷として売られ、母はペドロの妾となったことを知る。船で奴隷として働き一年が経った頃、嵐により船が難破。次郎丸は命からがら生き延び、中東の島々を渡り歩くうちに、エジプトでミイラ職人ハシムと出会う。ある時、大量のミイラを注文する商人がペドロであることに気づき、復讐の炎を燃やすが…。
スカイツリーが見下ろす街で、恋する男と女が右往左往。誰かの小さな意地悪が、誰かの大きな救いになる…かもしれない。「犯人当て」ならぬ、前代未聞の「花嫁花婿当て」!幸せな結婚をするのは誰なのか!?
鬼才が腕を振るう、5つの美味しい本格ミステリー。嫌悪か、恐怖か、悦楽かー脳を揺さぶる白井智之ワールド!満腹になると推理が冴え渡る探偵アレックスが、ある日突然、母親とともに姿を消した。3カ月後、アレックスの元助手で小説家のティムは、パブでギャングの親玉ホルヘを見かける。かつてアレックスとティムは、アフリカでホルヘの怒りを買い、九死に一生を得ていた。アレックスを攫ったのはホルヘなのか?(「グルメ探偵が消えた」)「フナムシ食い王決定戦」の最中に死亡した、アイドル系フードファイター・ちびまん。フナムシを入れたバケツの中に、毒が仕込んであったらしい。司会者の肉汁すすむは真相究明のために奔走するが…。(「ちびまんとジャンボ」)奇想天外な設定と、超絶技巧の論理が炸裂!
古来より権力者の密命を請け暗躍する戦闘集団「シノビ」。超常的な能力を持つ彼らを、人は重宝し、恐れた。時はくだり、現代。シノビの末裔たるトウコと能力者のシヤは、内閣情報調査室・八田稔の下、秘密裏に問題処理にあたる。そんな二人に舞い込んだ、ある外務省職員と元公安の調査依頼。児童売春、殺人、脅迫…数々の非道が明らかになっていく。さらにシノビ合法化を画策する国会議員・岡本歌穂がシヤたちに接近。事態は予期せぬ方向へ動き出す。息もつかせぬ超絶アクションと謀略の渦が巻き起こす圧倒的異能力エンタメ!
レオノーラの想い人は誰なのか?砂の船が無人なのに稼働し続けるのはなぜ?ガヴィアル博士が鰐なのに賢いのはどうして?16歳の図書委員が判事を引き受けた理由は?止まった観覧車が再び動き出すことはあるのか?ゴンドラで流された大切なものはどこに行く?-父は、私になにを伝えたかった?多彩な創作活動を展開する才人・日高トモキチ。初めてにして極上の珠玉集!
兄が宮司を務める源神社で働きながら、巫女の久遠雫と様々な事件やトラブルを解決してきた坂本壮馬は、ついに雫に想いの告白を決意。しかし告白直前、雫はカレシだと、清宮聖哉を神社に連れてきた。聖哉はなんと人気アイドル!ショックを受ける壮馬だが、雫はなにか隠している様子だし、清宮にも事情がありそうだ。そんな中、源神社の大事な御神体・今剣が盗まれた!壮馬は複雑な思いを抱きつつも、兄の依頼で雫と、なぜか清宮も一緒に事件の解明に乗り出すがー。恋愛パワースポットの源神社を舞台に恋と事件の行方を追う人気のラブコメミステリ『境内ではお静かに』シリーズ第三弾登場!
2020年6月、お台場のレストランで複数の惨殺遺体を発見。警視庁東京湾岸警察署の天城由羽巡査長はゾンビ映画さながらの光景を目にする。生存者によると客の家族が次々とお互いを襲い、食べ始めたという。同じ頃、豪華客船クイーン・マム号内でも同様の事案が発生し、これらは新種のウイルス感染が原因と判明。東京オリンピック目前、客船は感染した乗客と医療チーム、警察官と海上保安官選抜者からなる「感染捜査隊」を乗せ、硫黄島近海に隔離されることに。由羽は海上保安庁SST(特殊警備隊)の切れ者・来栖光とタッグを組むが…。女性刑事×ゾンビ×海保!圧巻のノンストップアクションノベル出動!
1946年、戦争で両親と住まいを失った里見滋は、焦土と化した東京で飢えと貧困に苦しむ。放浪の果てにたどり着いた上野の地下道、そして闇市で、きょうを生き延びるためにもがき続ける。2020年、都内の私立高校に通う洲崎駿は、新型コロナウイルスの感染拡大によって自粛生活を強いられる。父の勤務先が倒産したのをきっかけに、平穏だった家族の日常は崩壊していく。ふたりの過酷な青春が74年の時を経て、鮮やかに交錯する。
天正六年(一五七八年)、東播磨。織田信長配下の羽柴筑前守秀吉は、「鷹乃城」と呼ばれる青野城を囲み、軍師竹中半兵衛、黒田官兵衛と策を練っている。一方、江戸・南町奉行所同心・瀬波新九郎は、殺しの下手人を追っているさなかに崖から転落、意識を失う。目覚めたところは、戦国の暗雲たちこめる見知らぬ城下ー。ひょんなことから秀吉勢に囲まれる青野城に密書を届けることとなった新九郎は、城内に留め置かれることに。すると、本丸の一室にいた重臣の一人が殺害されているのが見つかった。下手人捜しを頼まれた新九郎が探索の果てにたどり着いた真相とは…。驚愕のラストが待つ!江戸情緒に戦国の密室ミステリー、そして、淡いロマンスまで盛り込まれた贅沢な一冊!
ある出来事により、刑事課から交番勤務へ異動となった巡査部長の貴衣子。栗谷交番でペアを組むのは、警察官になったばかりの里志だ。里志は自分の歓迎会を欠席したり、「上司の口が臭い」と配置換えを願い出たりと、つかみどころがない。ある日ふたりは、別荘地の保養所で、東南アジア系男性の他殺体を見つける。被害者は近所の通称アジアンアパートに住む技能実習生で、犯人も動機も不明。そんな中、里志が不穏な動きを見せる。貴衣子は里志が事件に関わっているのではと疑念を抱き…。
北海道で独り暮らしをするおもちさん、83歳。夫は施設に入り、娘は東京から日に二度電話をくれる。実は持病が悪化して、家族がおもちさんの生活のすべてを決めていくことに。不安と苛立ちと寂しさと、懐かしさと後悔とほんのちょっとの幸せと、揺れては消える老境の心情が、静かに切々と迫ってくる。ベストセラー『平場の月』の著者が、ひとりの老女の内面に寄り添う、新たな代表作。
日本を訪れたドイツ軍人とある“侍”が熾烈な戦いを繰りひろげる「一九三九年の帝国ホテル」。北の大地で使命を負った女性たちの矜持と運命を活写する「レディ・フォックス」。芸に打ちこむあまり加速度的に心身を崩壊させる漫才師を描いた「終末芸人」など、洋の東西を問わず、昭和、平成、令和の百年をつらぬいて生き抜くひとびと=「われら」の人生模様を、『宝島』で直木賞を受賞した真藤順丈が凄まじい熱量で描きだす作品集。
戦時中に負傷し記憶を失った少女・七恵は、指物職人の坪倉夫妻に引き取られた。六年後、縁談が舞い込むが、彼女に降りかかった不幸により破談となってしまう。さらに、坪倉が建て替えの仕事を請けた酒蔵で一人の男が殺される。凶事が続く中、七恵が出会う画家・古屋敷圭介。彼もまた、一連の事件に関わる身であったー。記憶の澱みに潜む真相が明かされた時、七恵は何を思う!?戦後間もない時代を背景に、小布施の町並みや縁の深い葛飾北斎の絵画、そして信州の峰々が織りなす謎に満ちた人間ドラマ。