出版社 : 光文社
盟友明智光秀と共に足利義昭の将軍擁立に奔走し、やがて信長に臣下に。戦国の世を生き、傍ら茶道・和歌の世界に独自の境地を切り開き、世に“文芸大名”と称された細川藤孝(幽斎)・忠興父子の数奇な生涯を描く。
島帰りの牢人が、浜田旧城下で贋の公卿に化け、維新の世に不平不満をもつ旧藩士や庶民を引きこんで、ひと騒動を企んだ(浜田騒動)。-時代小説界の巨匠が、武士世界の悲喜こもごもを綴る珠玉の短編集。
死の床にある秀吉をめぐって、北政所と淀殿、石田三成と古参の武将たちが激しく対立。慎重に時を待つ家康の巨大な影が、無言の圧力となって人々を脅かす。知性の人・石田三成の悲劇を描いた長編歴史小説。
大統領の演説草稿担当官から核エネルギーの最高機密“Qクリアランス”を扱うポイントに出世した平凡な政府職員ティモシー・バーナム。彼の当惑をよそに、KGBのスパイは新たな“重要人物”の登場に色めきたち、大統領の取り巻きたちは右往左往。バーナムを陥れようと…。-ベストセラー『ジョーズ』の原作者が、自らの体験(ジョンソン大統領のスピーチ・ライター)を生かして、ホワイトハウスの内幕を辛辣なタッチで描いた痛快傑作ノベル。
鳥取の砂丘でCM撮影中、舞妓の小君が毒殺されかかった。さらに、祇園・花見小路でも舞妓・豆雪が絞殺された。舞妓を襲う死の罠!推理好きの舞妓・小菊は、恋人の日本画家・沢木潤一郎と事件を追う。が、事件は意外な方向に…。俳優・長田克彦の元夫人秋子も祇園で殺害され、長田に連続殺人の容疑がかかったのだ。しかし、その長田は琵琶湖の別荘で服毒死していた。しかも、現場は完壁な密室だった。意表をつく犯人像!トリック・メーカー山村美紗が新探偵・小菊と沢木のコンビを創造し、新手の密室トリックに挑んだ意欲作。
東京ドームでの巨人・阪神戦、ホームランで試合が最高に盛り上がった瞬間、スタンドで殺人が!アマゾンの猛毒クラーレを使い、犯人は巨神戦の毎試合、無差別殺人を重ねてゆく。理解不能な異常犯罪の残虐さが、日本中を戦慄させる。大胆で巧妙な犯行に、なす術もなく翻弄される捜査陣。そこに一千万円を要求する脅迫状が。万全の態勢をしいた捜査陣だが、球場全体がパニックに襲われる中、さらに予想外の惨劇が起きた。話題のハイテク・スタジアムを舞台に展開される、スリルとサスペンス溢れる凍血の緊迫ドラマ。乱歩賞作家が全力投球で書き下ろした問題のサスペンス・ミステリー決定版。
小笠原諸島へ向かう船上の人となった孔雀警視笙子。ヤシの葉陰で恋人と波の音をBGMにキスを…ん、もう、それなのに!いきなり女性が全裸で刺殺されたのを始めとして、事件続発。さらに笙子はある特命をうけていた。事件と事件が交差するとき、そこに…。面白すぎてクセになる孔雀の大活躍、シリーズ第12弾。
京都在住の大月信平・エリ子夫妻には子供ができない。だが信平は36歳。若い。交際誌で『私たちの夫婦生活を見て!』という記事を読み、名古屋の神田夫妻を訪問。さらに松本夫妻と交際し,鑑賞より実践が迷路を聞くことを悟った。そこに快感未体験の八木夫妻も加わりスワッピングは盛り上がる。鬼才が性を通して人間の業を描く。
赤垣美晴は美しい未亡人。レッド・ウイドウ相談室のカウンセラーだが、実は警視庁の特別秘密捜査官でもある。ある日、夫の不能を相談に来た人妻が全裸で殺され、その後、次々と殺人が。股間に残された写真の謎!危機一髪、美晴の拳銃は火を噴くか!?ヒット作「赤い闇の未亡人」シリーズ第2弾書下ろし長編力作!
TV編成局長、宗城雄一郎の妻香子は、婚前に青い目の混血児を生み、養子に出していた。妻の秘密を知った雄一郎は、娘・美香のバレエ仲間で黒人少年ジョーを家に引き取って陰湿な復讐を。一方、香子は不幸な混血児が母を呪う血盟団の結成を知る。ところが香子が彼らに捕えられて処刑場へ駆り出された。香子の運命は?
推理トリック研究家・久我京介と助手・明夫、その女友達の洋子は、瀬戸内海の別荘に招待されて夏のバカンスを楽しんでいた。「あっ、首がない!」無人島の浜辺に、まるで日光浴でもするかのように横たわる、男の首なし死体。続いて起こる密室殺人。本書主人公同様、推理トリックに造詣深い著者が放つ長編第2弾。
横地邦生の婚約者、河内三枝子は、一人旅に出た水上温泉で他殺体で発見された。邦生は、三枝子の親友、桃谷順子とともに、犯人探しを始める。意外にも数多い男性関係の中に、一人の男が浮かび上がった。そして、彼女は過去、見知らぬ男女の殺人事件にも関係が!意外な結末を迎える、男と女の謎に挑む、著者渾身の書下ろし。
韓国の国家的威信を失墜させる謀略“テロのオリンピック”計画が発覚した。ハイジャック、暗殺、さまざまな妨害工作、そのすべてを表面化させては、テロリストの思うつぼだ。砦洋介二佐率いる特殊部隊員たちは、密かに行動を開始した。ソウル五輪の聖火は無事に点ったか?世界的視野をもって描く、シリーズ第4弾。
若き戦士、五条友彦に危険な仕事が舞い込んだ。九州宮崎を根城に大躍進する「神州教」が、実は武力革命で日本制圧を狙っているという。この恐るべき指導者は公文剛。一匹狼の五条と陰謀グループの血みどろの対決で、「神州教」の要塞は遂に落ちる。だが五条の知らないところで、新しい危機が!活字が劇画を超える俊英の野心作。
密命を帯びた福は伊勢参宮と清水寺詣でにと上洛して禁中に参内。従三位春日局の称号を賜った福は、家光の幕閣作りに参画し、大奥では家光の男色を直して多くの側室を配し、徳川の天下を築いていく。波瀾万丈の完結編。
この物語には、そうザラに居ないようなふたりの男が登場する。ひとりは今年45歳の笹田昇介。もうひとりは、28歳が終わろうとしている大滝一郎。笹田昇介は、都心を縄張りにする一家の最高幹部にのしあがり、自分の組を率いて親分と呼ばれたほどの男だ。大滝一郎も、大阪の球団からドラフト1位に指名され、新人王まで取ってしまった。住んだ世界が違っても、ふたりとも異能の男といえるだろう。元ヤクザの親分と元プロ野球選手の男の誓いは“塀の中”から始まった。2人が狙う標的は男2人と女1人。武器は“パイナップル”。方法は奇想天外!“塀の中”で絵図はできあがった。
「『北斗星5号』を爆破する。1億円用意せよ」-「グループ3月3日」を名乗る男からの脅迫がJR東日本へ…。同時刻、同列車内でも謎の怪人物が爆破を警告!全車両の点検を命じたJRの小池社長は、苦悩の末、1億円を支払い、列車運行を決断した。ところが、直後、予告どおりロイヤル2号室が爆発、女優の浜野カオリが死亡。第2の爆破を惧れた十津川警部は、必死の対抗策を講じるが…。札幌へ向け、闇夜をひた足る豪華寝台特急「北斗星5号」はなぜ狙われたのか?十津川警部は、元部下の私立探偵橋本と連繋し、JR最大の危機に挑む。
「胃と腸が、体の中で切断されている!!」高松病院の昼食会の席上、病院長・高松良一が突然、腹部に激痛を訴え急死。手術に立ち会った医師たちは、その奇怪な症状に戦慄する。医学界の常識を覆す奇病か、それとも殺人か?しかも、同夜の宿直医・望月までが同じ症状で死亡。病院内を恐怖が疾る!解剖された2人の体内から米粒大の鉄球が発見された。不気味に光る鉄球の意味するものは何か?不可能犯罪の謎に挑む新米医師・吉松直樹。医学者としても一流の著者が、最先端の医学知識と奇抜なトリックとを縦横に駆使した、書下ろし本格推理の白眉。