出版社 : 光文社
週刊誌の編集部で働いていた佐久間はある記事が原因で他部署に異動になった。三年ぶりに編集部に戻る前日、ネタ元の全国紙記者と会っているところを暴力団員に襲われた佐久間は、そのネタを手土産に復帰する。若い女性の連続殺人事件と自分が編集を追われることになった記事はどうつながるのか!?かつて「バズーカ」と業界で恐れられた男は真実に迫れるのかー。
六本木署の萩原は、暴対法の網の目を潜り抜ける半グレ集団を専門に取り締まる刑事だ。振込詐欺の現金受け渡しの現場を押さえるため、山手連合幹部の情婦とみられる女を尾行。現場となった銀行で、萩原は強盗事件に巻き込まれる。山手連合は、高級車の窃盗、さらに麻薬取引にまで手を染めていた。半グレ集団の裏にちらつく権力の影が、萩原を追い詰める!
埼玉県・白岡警察署の黒星光警部は、休暇に白川郷へと足を延ばした。しかし、ひょんなことからその奥にある鬼面村に行くこととなり、事件に巻き込まれる。合掌造りの家が一夜で消え、次々に起こる奇怪な事件の裏に隠された真相に、推理小説好きの黒星が挑む。“助手”葉山虹子の活躍も見物。著者の大幅加筆修正のうえ、新装版で新たに登場。名シリーズ第一弾。
東京地検特捜部の熱血検事が女性気象予報士とともに毒殺された。進まない捜査に、捜査一課の特命遊撃班に出動命令が下る。風見たちが捜査を始めると、熱血検事が、贈収賄事件についての内部告発を考えていたこと、女性予報士が独立を画策していたことが判明する。しかし、二人の接点は見えてこない。そして、たどり着いた意外な真相とはー。シリーズ第二作。
日本政財界のブラックマネーを強奪していたイスラエルの組織は、アラブ・ゲリラへの報復機関“シオンの星”だった。“シオンの星”パリ支局を壊滅させた警察庁の秘密捜査官・西城秀夫は、ついにヨーロッパ総局を標的に定める。アムステルダムからフランクフルト、コペンハーゲンへー。鋼の肉体と冷徹な精神で、巨大組織に単身、最後の闘いを仕掛ける西城の運命は!?
ルポライターの浅見光彦は、佐田教授らと後鳥羽上皇遺跡発掘調査のために隠岐の中ノ島を訪れる。そこで、上皇の祟りだと騒いでいた老人が溺死し、佐田教授も変死を遂げた。一方、白倉教授と村上家を訪ねた女子大生佐治貴恵は、上皇から藤原定家に宛てた稀本「源氏物語絵巻」に関する秘密の古文書を発見するがー光彦が後鳥羽上皇の謎に挑む傑作長編旅情推理。
ルポライターの浅見光彦は後鳥羽上皇遺跡調査のため隠岐中ノ島に来ていた。だがそこで血の字の祟りの話をしていた小野老人は溺死、同行していた佐田教授も謎の死を遂げた。時価数十億円といわれる「源氏物語絵巻」はどこに。貴恵が五反田の邸で会った老執事と小野老人の関係は?四十年前に遡る事件の真相は後鳥羽上皇の怨念か、人間の欲望かー傑作長編旅情推理。
銀座のバーから出てきた山中一郎は、ホステスのマユミと乗ったタクシーの中で、人だかりに気付く。見に行くと、一人の男が俯せで死んでいた。その男は、ある都政新聞の元記者、島田玄一。彼は、家族には土地の周旋をしていると言い、以前より収入が増えていたというー。武蔵野を舞台に、病院経営を巡る黒い霧と謎の連続殺人を描く長編ミステリー。
元新聞記者の死に端を発した事件、タクシー運転手の三上正雄は、利用するつもりの証拠の手帳が命とりになることを恐れた。必死にかくして営業所に戻ると、令状を持った刑事がやってきて、参考人として留置された。しかし、三上を面通しした岩村都議と飯田事務長はその日の運転手は彼ではなかったと否定したー。癒着の闇を描いた清張渾身の長編ミステリー。
探偵・推理小説の書籍や雑誌を収集保存し、一般読者や研究者が自由に利用できるユニークな図書館、ミステリー文学資料館。本書は“遺産”ともいえるその膨大なコレクションより、大正から昭和初期に本格派探偵小説の旗手として一世を風靡した甲賀三郎のレアな傑作長編と、本格短編の名手として今なお評価の高い大阪圭吉の作品集『死の快走船』を一冊まるごと収録!
孤独の中で強さを渇望する芥菊千代。組から追われる身となった竹智完。美しき獣のごとき志村礼二。愚直に武道に邁進する加倉文平。優しき巨躯の室戸武志。世界を放浪する陳家太極拳の達人・羽柴彦六が五人の若者と出会った時、運命の歯車は俄かに動き出すー。血潮たぎる迫力と息をもつかせぬテンポで繰り広げられる夢枕獏のノンストップエンタテインメント!
幕閣の重鎮、御小姓組番頭の橘右近が死した。橘から「裏御用」を命じられ、数多の奸臣を成敗してきた将軍の毒味役、御膳奉行の矢背蔵人介はその死を引きずっていたが、突然、何者かから「密命」が下った。蔵人介の周囲には次々と異変が起こる。はたして密命を命じてきた人物は味方なのか、それても敵なのか。鬼役シリーズ、新たな幕開けとなる第二十四弾。
江戸奉行の手が及ばぬ関八州に逃げ込んだ悪人を追う賞金稼ぎ、追い首。旗本三男の新三郎もその一人。馴染みの大黒、利吉と共に精を出す。此度請け負ったのは牢屋敷から脱獄した男の追跡だった。手がかりを求め印旛沼に赴いた彼ら。そこで新三郎は百々木という凄腕の老浪人と思いがけず再会し…。関八州を舞台に痛快なドラマと剣戟が織りなす時代シリーズ!
日本一の本の街・神田神保町にあるベルサイユ書房。テレビで有名なイケメン写真家・ジョージ久保田のサイン会が脅迫された。彼の新作写真集の中に、脅迫犯に都合の悪い何かが写っているらしい。剣崎店長の指令で、作家志望の書店員・研介らは写真の謎を追うことに。卑劣な脅迫犯を捕まえ、写真集を刊行中止から救えるか?タダモノじゃない七尾ワールドが大展開!
ありとあらゆる病気に罹っていると判断した僕は、休養と変化を求めて、友人ハリスとジョージ、そして犬のモンモランシーとともに、ボートに荷物を積み込み(歯ブラシは入れた?)、テムズ河を遡上する旅に出る。景勝地を巡ってゆっくりするはずが、トラブルとハプニングの連続で…。料理へのこだわり、武勇伝くらべ、やせがまん対決、パブでの騒動…独身男三人で旅をすれば、あることないことで議論になり、他人に迷惑をかけたりかけられたり、大まじめだからこそ「ふふっ」と笑える事態に事欠かない。英国ユーモア小説の傑作!