出版社 : 光文社
エベレスト山頂近くにアメリカの人工衛星が墜落!雪崩に襲われた登山家の真木郷司は九死に一生を得るが、親友のフランス人が行方不明に。真木は、親友の捜索を兼ねて衛星回収作戦に参加する。ところが、そこには全世界を震撼させる、とんでもない秘密が隠されていた。八千メートルを超える高地で繰り広げられる壮絶な死闘ー。大藪賞作家、渾身の超大作。
イタリア、トスカーナ地方の小さな村サント・フィーコ。足の便の悪さゆえ、訪れる観光客もないこののどかな村に、ひとりの男が帰ってきた。レオ・ピッゾーラ。18年ぶりの帰郷だった。その夏のある日、地震が村を襲った。そして、奇跡が…。
京都某所の古めかしい洋館・戸梶邸で、資産家が刺殺された…。柵もあってしぶしぶ依頼を引き受けた名探偵・木更津悠也を待ち受けていたのは、ひと癖もふた癖もある関係者たちの鉄壁のアリバイ。四角く切り取られた犯行現場のカーテンが意味するものは?一同を集めて事件の真相を看破しようとする木更津だが…。(「白幽霊」)。京都の街に出没する白い幽霊に導かれるように事件は起こる。本格推理の極北4編。
フルコンタクト空手の最高峰・武林館全日本オープントーナメント、開幕!!室戸武志、芥菊千代、加倉文平、志村礼二、竹智完の五人の獅子たちが、直接対決する瞬間が迫る!会場には、久我重明、羽柴彦六をはじめ、五人の闘いを見守る者が集まり始めていた。まるで、運命に導かれるように…!!不世出の格闘小説家・夢枕獏がさらに新しい領域に挑む、圧倒的傑作、第五弾。
社内でも評判の美女とふたりで、伊豆の高級旅館で迎えた朝。触れ合ったと思った心は-(「手遊び」)。「結婚」の二文字を言い出さない男に、女は迷いの果てに、答を出した(「心火」)。久しぶりのラブホテルで、上気する妻の顔。夫の浮気は気づかれていたのか(「遣り場」)。さまざまな愛のかたちを描いて、女という不可解な謎を解く、情感あふれる、九つの物語。
結婚式を目前に控え、意識不明に陥った中野綾。ささやかな復讐心から、綾に呪いをかけてしまった先輩OL・立川美紀子は、綾が“眠り”に落ちてから、不眠症になった。眠れない女と眠り続ける女。目覚めに必要なのは王子様なのか?婚約者の声にも無反応だった綾が目覚めたとき、口をついた言葉は…。おとぎ話をモチーフに、女性の深層心理を描くサスペンス。
いい人であることが規制業種の典型である銀行の中で出世する一番の能力だったのだ。ところが桧垣がトップになった時には、護送船団は崩れ、トップは生き残りをかけて自分の判断を求められるようになった。危機的時代!組織に埋没せず、個を貫く。銀行員生活26年に終止符を打った著者の最高傑作。
俺たちバルトラングは、サーカスの裏方だ。テントの設営と解体が俺たちの仕事。華やかな舞台の陰で、興行が無事にすむように汗水たらして働いている。ある日、テントにやせこけた灰色の犬が迷い込んできた。シェパと名づけたその犬は、俺たちのアイドルになった。だが、それだけではなかった…。実はシェパは、ショーのために生まれたような天才犬だったのだ。シェパをスターにして、俺たちのサーカスを作ろう!バルトラングの男たちの夢が始まった。年間最優秀作品とフランスの文学界が絶賛!!カルフール・サヴォワール新人賞、2003年シネレクト賞受賞。
ロンドンのリッチモンドにある、ロージーの経営するガーデニング会社がようやく軌道に乗りはじめたころ、なぜか相次いで顧客からのキャンセルが。ある日、偶然に覗き見た光景。商売敵のハンサムなガーデナーが、なんとセックスのサービスを提供して、女性客を奪っていたのだ。経営の危機に追い込まれたロージーは、目には目をとばかりに反撃に出る。その自慢の肉体を武器に、ライバル会社の顧客奪取に立ち向かったが…。
カリブ海にあるリゾート・アイランドで、バカンスを楽しんでいたアレクサは、海辺の岩場で転倒して頭を強打。幸い、同じホテルに宿泊中の女医・ベアトリスの介抱で、回復したのだが…、なぜかその翌朝から、激しい性衝動に襲われる。ロンドンに戻ってからも、セックスへの欲望はやまず、ベアトリスのもとへカウンセリングに通うことに。そして言葉巧みに誘われて謎のパーティに出かけたアレクサは…。女性のために、女性が書いたセクシュアル・ファンタジー。