出版社 : 原書房
令嬢ベアトリスは、屋敷に飾られた英雄レノーの肖像画に恋をしていた。ところがある日、戦死したはずの彼が突然帰還!肖像画からは想像もつかない、変わり果てたその姿にベアトリスは…。珠玉の“四人の兵士の伝説”シリーズ、完結編!
19世紀ロンドン。貴族令嬢テオは、後見人アシュブルック公爵の跡取りジェームズと兄妹のように仲良く過ごしてきた。ある音楽会の夜、とつぜんテオはジェームズから「きみはぼくのものだ」と告白され、その場で荒々しく唇まで奪われてしまう。互いへの想いに気がついた二人は、幸せの絶頂で結婚。ところが、新婚二日目にとんでもない事実が発覚する。この結婚は、ジェームズの父がテオの信託財産を使い込み、それを隠蔽するために仕組まれたものだったということが!テオの信頼を一気に失ったジェームズは、屋敷から永久追放された。-月日は流れ、かつて“みにくい公爵夫人”と揶揄されたこともあったテオは、いまやファッション界をリードする女性実業家として成功を収めていた。そんな彼女の前に、7年も消息を絶っていたジェームズが現われて…!?『みにくいあひるの子』をモチーフに描く、愛がおこした奇跡の物語。おとぎ話シリーズ第3弾!
「ドイツの王女のお世話をせよ」と、英国王妃からまたもや無理難題を言い渡された公爵令嬢ジョージー。密かにメイド仕事で生計を立てている彼女には、王女の世話をするお金もなければ、使用人すらいないというのに!苦肉の策で祖父を執事に仕立てあげ、なんとか自宅にお迎えすると、王女はその美しさからは想像できないような、むちゃくちゃな英語を話す風変わりで世間知らずの娘だった。おかげで貧乏暮らしは取り繕えたものの、一難去ってまた一難。王女に同行する先々で事件に遭遇してしまう。泥酔した若者の転落死、古書店で男性の刺殺体ー。「あの王女には気をつけたほうがいい」と元警官の祖父から警告されるものの、王妃さまの命に従い、ジョージーはしぶしぶ難事件の捜査に乗り出すことになり…!?アガサ賞受賞のミステリシリーズ。
サンフアン島の美しい海沿いの街フライデー・ハーバーで、マギーは小さなトイショップを開いている。ある日、マークが姪のホリーを連れて店を訪れた。母を亡くした姪を励まそうと一生懸命で誠実な彼の眼差しに、思いがけず目が離せなくなったマギー。この日の出逢いから、3人は家族のような温かい関係を深めていった。悲しみに覆われて頑なだったホリーの心は、そっと寄り添うマギーの愛情で次第に明るさを取り戻していく。マギーもマークの魅力的な人柄や情熱に触れ、会うたびに惹かれていくが、しかし彼には美しい恋人がいたー2年前に夫を亡くして以来、誰かを愛することに臆病になっているマギーは、自分の気持ちにどうしても素直になれないまま、やがて街にはクリスマスが訪れて…。
アンティーク雑貨の蒐集に夢中になるあまり、かわいい息子が楽しみにしていた学校行事を台無しにしてしまったジェーン。心を入れ替えて母親業に専念しようとした矢先、オー刑事から緊急の連絡が入った。妻クレアが逮捕されてしまったので、捜査に協力してほしいというのだ。クレアといえば、プロのアンティーク・ディーラー。そんな彼女が古い屋敷で見つけた、この世に二つしかないと言われる幻の「ひまわり箪笥」を、同業者の男が「偽物」と糾弾したのち刺殺されたため、真っ先にクレアが疑われたらしい。ジェーンは拾い屋に母親に探偵ー三役も無事にこなせるのか不安に思いながらも、事件の手がかりを追ううちに、奥深くて奇妙なアンティーク業界の裏側に迷いこんでしまい…!?
19世紀イングランド。博物学者である公爵クリスチャンから公の場で侮辱された、美しき未亡人ヴェネチア。心を傷つけられたヴェネチアは仕返しを企み、公爵を追って豪華客船に乗り込む。数週間の船旅のあいだ、ヴェールで顔を覆い素性を隠したまま彼を誘惑し、夢中にさせたあとで姿を消すつもりだった。ところが計画とはうらはらに、ヴェネチアは彼との距離が縮まるにつれ、洗練された知性とその奥にひそむ情熱的な男らしさに惹かれていく。クリスチャンもまた、ヴェールに覆われた彼女の神秘的な魅力に心を奪われていた。船上で激しい恋に落ちる二人。ヴェネチアは素顔を明かせないまま甘く親密なときは過ぎ、船旅も終わりに近づいたころ、クリスチャンからある秘密を打ち明けられて…。2年連続RITA賞受賞の人気作家が綾なす、優雅なヒストリカル・ロマンス!
年に一度の“ハーモニー・フェスティバル”で町が賑わういっぽう、ストーリーはツイてないことばかり。「はちみつ女王」の座を逃したうえに、犬の散歩中に死体につまずくなんて!しかも、警察が到着したときに死体は忽然と消えていて、「ホラ吹き」呼ばわりされる始末。唯一、話を信じてくれた、事件記者パティを相棒に危なっかしい捜査をはじめると、空き家で消えた死体を発見。ところが、状況からすると犯人は…母の新恋人トム?真相を突き止めるべきか、生真面目な母がようやく手に入れた幸せを守るべきか。悩めるストーリーをあざ笑うかのように、犯人からの警告と思しきヒッコリーの実が、自宅前に置かれるようになり…!?美味しいはちみつレシピ付き!
19世紀イタリア。アメリカ人億万長者のひとり娘マーガレットは、父親の財産目当てで言い寄ってくる求婚者をことごとく断っていた。愛のある結婚を願うマーガレットは、ローマ郊外の別荘に滞在中、アシュトン伯爵トレヴァーと出逢う。「一緒に冒険をしよう」とお忍びで夜のカーニバルに誘い出し、突然マーガレットの唇を奪うトレヴァー。危険な男性と知りながら、つぎつぎと新しい世界を見せてくれるトレヴァーに、彼女はときめきを抑えきれなかった。ところがある日、マーガレットは盗賊に誘拐されてしまう。ひとり暗闇でふるえていた彼女を助けに現れたのは、トレヴァーだった。無事に救出され、ナポリの別荘へと向かう道中も、さまざまな危機から守ってくれる彼に心惹かれるばかりのマーガレット。しかし、トレヴァーの真意は…?RITA賞受賞のベストセラー作家による幻の初期作品、ついに登場!
宝の地図に金貨ーきらびやかな海賊の略奪品が展示される、ヘリテッジ協会主催の大海賊展初日。すべてが一瞬の出来事だった。照明が消え、ガラスケースからは、大きなダイヤモンドが埋め込まれた髑髏の杯が消えていた。そばには刺殺された協会の研修生。現場に居合わせたセオドシアは、事件解決の鍵は髑髏の杯とにらみ、調査を開始。すると、盗まれた杯は大海賊「黒ひげ」の頭蓋骨で作られたもので、底に刻まれた暗号が財宝のありかを示すらしい。新居のお披露目パーティーに、お茶とチーズのちょっと珍しい試食会。セオドシアは目の回るような忙しさの合間をぬって、海賊の暗号解読と犯人捜しに奔走し!?“お茶と探偵”シリーズ12巻!
悪名高き盗賊王ミッキー・オコーナーの豪奢な屋敷を訪ねた、若く美しい未亡人サイレンス。彼女が慈しむ養女メアリーが、孤児院からミッキーによって誘拐されたのだ。養女を取り戻すため、勇気をふりしぼって盗賊王に直談判したところ、メアリーは彼の実の娘であること、そしてその娘の命が何者かに狙われていると打ち明けられた。メアリーが心配なあまり、サイレンスは彼の屋敷が付き添うことに。ミッキーの傲慢で不遜な態度に反発する毎日だったが、ある日、美しい声で娘に子守歌を聴かせる彼の姿があった。盗賊王の優しく繊細な心を知り、一人の男性として次第に惹かれていくサイレンス。彼もまた、悲しい自分の過去に耳を傾け、涙を流してくれる慈愛に満ちたサイレンスに激しい熱情を募らせていた。ある晩二人は華やかなオペラハウスへと出かける。二人きりの席で甘いひとときを過ごすも、屋敷へ帰ることそこには…。
容姿も家事も完璧。ガーデニングまで得意な未亡人メアリーが引っ越してきて、小さな村の住人たちは美しい新参者に夢中になった。とくに、アガサの隣人ジェームズは彼女にご執心の様子。恋敵の登場で闘争心に火がついたアガサは、ガーデニング・コンテストで入賞して村のみんなをあっと言わせようと、苦手なガーデニングに挑戦することに。ところが、いつもの変な意地を張ったせいで、またもや「ズル」をしなければならない状況に追いこまれてしまい…。おりしも村では、自慢の庭が次々と荒らされる奇妙な事件が発生。人気を取り戻したい一心でアガサは犯人捜しに乗りだすが、そのときはこれが悲劇の幕開けとは夢にも思わず…!?人気シリーズ第3弾!
20世紀初頭のスコットランド。英国王族でありながら、公爵令嬢ジョージーの暮らしは貴族とは名ばかりの貧乏生活。凍えそうな古城でこのまま一生を終えるのかしら?ところがある日、最悪の縁談を耳にしてしまったジョージーは、思わずロンドンへ逃げ出すことに。そこで生活のためにはじめた仕事は、なんとメイド!王族にあるまじき行動が王妃さまの耳に入らないことを祈りつつ、慣れない掃除に悪戦苦闘する毎日。でも、メイドから見た貴族の生活は意外に面白いかも!?そう思いはじめた矢先、仕事帰りの彼女を待ち受けていたのは、浴槽に浮かぶ死体!初めての仕事に殺人事件まで…ジョージーのロンドン生活は一筋縄ではいかず!?-。
「砂糖に殺される!」と書かれたビラが、クッキー用品店の庭に大量にまかれ、店主のオリヴィアは大慌て。きっと、野菜以外は体に毒と考える、隣にできた自然食品店のシャーリーンの仕業にちがいない。そんなライバル店へのささやかな仕返しとして、天才菓子職人マディーは野菜をかたどった色とりどりのクッキーイベントを開催。大盛況に終わるも、店から貴重なクッキー型がいくつか消え、そのひとつを手にした男性の死体が公園で見つかり…!?ライバル店のせいでスイーツが町から消えそうな非常事態だというのに殺人事件まで起こり、オリヴィアはもうてんてこまい。はたしてクッキー用品店の運命は?好評シリーズ第2弾。
屋敷の中央をつらぬく螺旋階段。その底は牢獄のように暗く、厳重に旋錠され、陰惨な過去を封じ込めてあるのだという。その家に嫁いできた彼女の目的、それは「螺旋の底」をあばくこと。また、いっぽうの夫も彼女を迎え入れたのには「ある理由」があったー。
明日、あなたの身に降りかかるかもしれない“リアルしばり”の本格サイバーセキュリティ小説!ネット上のささいな悪意を集約させるという「殺人販売サイト」ギデス。いったい誰が作り、広めているのか。君島がたどり着いた先はー。
5歳のときに両親が離婚し、エラたち姉妹は母に引き取られる。しかし母は子供に愛情を注ぐことのできない人で、姉妹の子供時代は過酷だった。大人になった現在、雑誌で人気連載を抱える売れっ子コラムニストとして充実した日々を送るエラは、家庭を持つ気もさらさらなく、自立した気ままな暮らしを満喫中。ところがある日、穏やかな日常は打ち破られた。妹が1人で産んだという赤ん坊を母に預けたまま姿を消したため、なんとエラが赤ん坊の面倒を見ることになったうえ、父親捜しまでしなくてはならなくなった。最も可能性が高いのは、大富豪の御曹司ジャックだ。彼はあっさり親子鑑定に応じてくれただけでなく、エラと赤ん坊のために豪華なホテルまで用意してくれるのだが…。オール・アバウト・ロマンスで「ベスト・ロマンス・ヒーロー」に選ばれたトラヴィス家の次男ジャックが登場。同ベスト・ラブシーン賞受賞作。
19西紀、地中海のキュレネ島。治療師であるカーロは、ナポレオン戦争で傷ついた騎兵隊の少佐マックスを手当てする。そして、高潔な心を持つ彼に惹かれていく気持ちをどうしても抑えることができず、遺跡で熱いひとときを過ごした。しかし、それぞれ生きる道の違う2人は離ればなれに。その1年後、戦いに勝利し、退役したマックス。ロンドンに戻ってもカーロを忘れられずにいた彼は、偶然にも舞踏会で彼女と再会を果たした。そして女性でありながら医学を志す彼女が、ロンドン社交界では歓迎されていないことを知る。実はカーロは、ある「目的」があってロンドンに来ていた。それを果たすためには彼への想いを封じなければならないと惑う彼女だったが…リサ・クレイパスも大絶賛!センシュアルなロマンスで大人気のニコール・ジョーダン新シリーズ第1弾。
根津愛が桐野とともに訪れたのは奥会津の秘境にある友人の別荘。そこでは十年前に不可解な密室殺人事件が起きたという。現場となった離れは、急斜面の山の途中に洞穴をくりぬき、そこに埋めこまれたかたちの、窓のないコンクリート製の箱のような部屋。唯一の出入り口は絶対に細工が不可能という特殊な構造をしていた。そこに横たわる他殺死体。犯人の姿はどこにもない。完璧な密室から、犯人は一体どうやって脱出したのか。この謎が解けないうちに、根津愛は突然失踪してしまう。拉致されたのか。必死で捜し回る桐野だったが、その彼の前に、また新たな惨劇が…。