出版社 : 双葉社
グレイフナー王国を訪れたクリフの魔法〈天視瞑想〉のおかげで、エリィ・ゴールデンはついに小橋川と対話することに成功した。そして「魔闘会」最終日、最後の戦いに挑むエリィの前に、セラー神国の枢機卿ゼノ・セラーが現われる。セラーは会場を大混乱に陥れた挙げ句、手負いのクリフをさらって神国へ戻ってしまう。クリフを取り戻すため、エリィはアリアナとともにセラー神国へ向かうことにする。「小説家になろう」発、新感覚異世界ライフストーリー、待望の第八弾。
ひっそりと暮らす魔女ロゼは、秘かに片思いをしていた王宮騎士に惚れ薬を依頼され、失恋した。せめて少しでも長く一緒にいたいと、彼に様々な材料の調達を頼むロゼ。ところが憧れの騎士様は、毎日関係のない食べ物を運んでくるようになり…?引きこもり魔女と、真面目で上から目線な騎士の、惚れ薬から始まる恋のおはなし。
北前船とともに消えた主人を探して幕末の長崎からアヘン戦争まっただ中の清国へー。東シナ海の波頭を越えてたどり着いた岩船新蔵が見たものは、欧米の圧倒的武力の前になすすべもないアジアの大国。それこそ、維新の志士が肌で感じていた明日の日本の姿だった。
東京・池袋で男の刺殺体が発見された。捜査にあたる警視庁池袋署刑事課長の本宮はある日、捜査一課長から「あること」に端を発した捜査を頼まれる。それから約半年後ー。東京・新木場で爆殺傷事件が発生。再び「あること」により容疑者が浮かぶが、捜査に携わる警視庁組織犯罪対策部の植木は、その唐突な容疑者の浮上に違和感を抱く。そしてもう一人、植木と同じように腑に落ちない思いを抱える警察官がいた。捜査一課の管理官になった本宮だった…。「あること」とは何なのか?池袋と新木場。二つの事件の真相を解き明かすとともに、今、この時代の警察捜査を濃密に描いた驚愕の警察小説。
きれいなスリム女性が好みな30代童貞・土肥恵太は、ダイエット界では「神」と崇められる伯母の手伝いでダイエット教室のバイトを始める。任せられたのは、途中で教室を退会したリバウンドしているに違いない生徒たちを再入会させること。かつての同僚・小百合とコンビで、さまざまな理由で痩せられない・痩せたいと願う女性達と向き合うことに……。
百七十年後に現れる鬼神と対峙するため、甚太は甚夜と改名し、第二の故郷・葛野を後にした。幕末、不穏な空気が漂い始める江戸に居を構えた甚夜は、鬼退治の仕事を糧に日々を過ごす。人々に紛れて暮らす鬼、神隠しにあった兄を探す武士……人々との出会いと別れを経験しながら、甚夜は自らの刀を振るう意味を探し続けるーー号泣必至と絶賛の嵐だったWEB小説シリーズ第二弾!
愛車のフォルクスワーゲン・タイプ2が故障し、田舎町で立ち往生した辰巳。修理を待つ間、骨休めを決めこむはずが、住民たちの愛憎劇に巻きこまれる。そして、ついには死体が発見され…。(表題作より)漂泊の探偵が出遭った三つの事件を所収。シリーズ第3弾。
貧しさゆえイジメに遭っていた白石ほのかは、町のピアノ教師・二ノ宮に助けられた。ほのかの音楽的才能を見抜いた二ノ宮は、紙に描いた鍵盤を手はじめに、献身的にピアノを教えこむ。その甲斐あって音大に入ったほのかは、プロのピアニストを目指すため、コンクールに挑むことを決意した。その前に続々と現れる強力なライバルーほのかは優勝して二ノ宮の想いに応えることができるのか!?感動のミュージック・ストーリー!
何をやっても中途半端な青年・ショータ。料理人を志してイタリアに渡ったものの、夢破れて市場で盗みに手を染める始末。そんな彼が出会ったのは「誇り高き宿無し」にして食の達人・ヤッさんだった。ヤッさんに“保護観察”を告げられ、再出発を誓ったショータは、料理人にとって最も大切なものを探し求めるーーますます痛快なユーモア人情小説の傑作!
「アラカン男の鼻息とアラサー女のため息」。男(秀一郎)/喫茶店で見かけたいい女(乃絵)に勇気を出して話しかけ、調子にのって自分が社長をやっている某食品メーカーの子会社(食品メーカーの備品を扱う業務)に社員として雇って、愛人を囲ったつもりで得意げになり、社員たちから密かにばかにされている。女(乃絵)/生活苦から喫茶店で声をかけられた秀一郎に誘われるまま、その会社で働き出すも、聞いていたのとは違うショボい会社。男の「自分の女」感がうざい。デザイナーの夢を復活させ、しばらく放棄していた服作りをまた始める。2006年に単行本刊行された“知られざる傑作”を満を持して文庫化!
大学生の真壁りんに届いた、祖父の死の知らせ。急いで葬儀会場へ向かうと一人の青年が現れる。彼が祖父の「隠し子」と名乗ったことを皮切りに、相続の話し合いは揉めに揉めることに。マイペース、しっかり者、自由人、冗談好き、ゴシップ通…。一人一人はいい人なのに、火種が次々と浮上し家族は崩壊寸前。解決に奔走するりんだったが……。笑って泣けるホームドラマの傑作。
親子ほど年の違う妻子ある作家と愛し合っていた繭子。彼の突然の死から15年、孤独と寄り添いながら生きる彼女の前に、作家の息子を名乗る男性が現れる。かつての恋人に生き写しの彼は、繭子が封印していた記憶の扉を優しく開いていく。甘美で切ない大人の恋と、耽美で幻想的な世界を見事に融合させた極上の長編小説。
小学校六年生の明男は駅のホームにひとり佇んでいた。明日から始まる連休にどこかへ出かけるためではなく、「この世におさらばするため」駅にやってきたのだ…(「自殺同盟」)。ユーモア、サスペンス、伝奇…様々な技法を駆使して現代社会の抱える病巣を鋭くえぐる珠玉のミステリー短編集。
道端で拾った超絶イケメン魔法使い・キリヤと契約結婚したアラサー会社員・深月。キリヤが提供する掃除の行き届いた家とおいしいごはんに、家猫・タロウのモフモフという幸せな毎日を送っていたのだが……。深月が部署にやってきたチャラ男で問題児な後輩・ヒロミの教育係に任命されてしまったことで、状況は一変する。しかもヒロミはキリヤの知り合いの魔法使いだったことが判明しーー!?お騒がせ魔法使い・ヒロミの登場に、キリヤと深月のしあわせ同居生活が大ピンチ!胸キュン癒し系ファンタジー、待望の第二弾!
ツアーコンダクター派遣会社に勤める大熊悠平は23歳の新入社員。添乗員として景勝地の断崖を訪れた際にとんだ勘違いをしたことから、ツアー参加者の美熟女と瞬く間にシッポリ。“準童貞”だった悠平は、以降、なぜかモテ路線に。客との情交に後ろめたさを覚えながらも、その要求には誠心誠意応え、膨張率の高いムスコの力を借りてセックスに磨きをかけていく。だが、常に心のなかには憧れの先輩添乗員、麻輝がいて…。全国津々浦々、行く先々でイク羽目となる“精勤”長編エロス。
夫婦になることを夢見る若い男女、病気の母を抱え貧しさに耐える兄妹、殺しの咎で捕縛された許嫁の無実を信じる娘、死んだ父の恥辱を雪がんとする子供ー。欲に塗れた悪人につけ込まれ、悲しみに暮れる心優しき市井の人々。その窮地を救うため神田明神下の平次親分とガラッ八の八五郎が江戸の町を走る!昔も今も何度読んでも面白い、名作シリーズのテーマ別傑作集第2弾。
時は一五五五年、甲斐の武田晴信と越後の長尾景虎が北信濃の覇権を巡り、川中島で相対していた。だがその戦いは、悪名高き忍者・加藤段蔵によって仕組まれたものだった。遡ること半年前、千賀地服部の惣領の座を狙う服部正成は、病に伏す実父・服部半三を欺き、兄二人の死の真相を知る段蔵を亡き者にせんと動き出していた。一方、段蔵は信濃国に入り、武田晴信に取り入ろうと画策し…。ページをめくる手が止まらない、疾風怒涛の戦国エンターテインメント、シリーズ第2弾。
惡忍・加藤段蔵を亡き者にせんとする服部正成は、段蔵の師父・甲山白雲斎を刺客として放つが、越後長尾家の忍び・軒猿もその命を狙っていた。甲斐武田家に潜り込んだ段蔵を巡り、服部正成、甲山白雲斎、雑賀孫一、風魔小太郎ら、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、やがて壮絶な戦いの火蓋が切って落とされる。スピーディーな展開に時を忘れる、一気読み必至の戦国エンターテインメント、シリーズ第2弾。