出版社 : 宝島社
解放軍青年将校が村に残した若い妻に抱く性的妄想と、この妻と村の青年との不倫を描く問題作「金髪の赤ちゃん」をはじめとする、“中国のガルシア・マルケス”といわれる莫言の魅力を余すところなく伝える待望の短篇集遂に刊行。
水不足で悩む太行山の村を舞台に、中国の農村共同体千年の歴史と、80年代に生じた大変動を時にリアリスティックに時に幻想的に描き、農村、ひいては中国自体の存在の意味と可能性を問う話題作の待望の完訳。
今、世界に狂気と残虐の時代が訪れようとしていた。百年前、狂王トレボーの差し向けた“冒険者”の手により生命を断たれ、地下迷宮の奥深くへと封印されたはずの大魔道師ワードナが蘇ったのである。求めるは強大な力を秘めた“魔法の魔除け”。昏黒の情念と不変の欲望に、迷宮の守護者たちは次々と生命を奪われてゆく。そして、精神の飢餓と肉体の窮渇の果てにワードナは、カドルト神の真の姿を見ることになるのだが…。
シャーロック・ホームズ物語の背景…霧深きロンドンの建物、通り、広場、駅、橋。この本は、ホームズの活躍と時を同じくする、1879〜1914年撮影の200余枚の写真で構成されている。巻末には当時のロンドン市街詳細地図を添付。名探偵シャーロック・ホームズが医師ワトスンとともに、事件解決のカギを求めて歩き、人々に会い、犯人を追って馬車で駈けた、旧きロンドンの街々が、いま鮮やかによみがえる。“ホームズの目”で見るヴィクトリア朝の帝都ロンドン。
ブスカーリア博士の、あたたかくユーモアあふれる文章で語られる七つの物語。新米教師として生徒たちと上演したクリスマス劇の想い出。南の島バリで島の若者たちと過した不思議なクリスマス・イブ。心臓手術後の回復を待つ病院でのクリスマス…。クリスマスは年に1回だけではないこと、家族を愛し隣人とともに生きること、平和、喜び、善意が私たちの人生を高めること、つねに希望を持って生きること-を説いた人間愛の名作。
モンディン、ミナクス、そしてエクソダス3人の悪魔を滅ぼし、ブリタニアは平和と繁栄を享受していた。しかし、国王ロードブリティッシュは、ある懸念を持っていた。かつてこの世に恐慌を引き起こした悪魔は倒れた。が、それは人々の心の奥底にある内なる悪徳が呼び寄せたものなのだ。このままではいずれまた邪悪な力が生じるに違いない、と…。クエスト・オブ・アバタール、聖者への道。それがライキュームの哲学者たちの導き出した結論であった。アバタールとは、人類のあらゆる徳を極め、愛と勇気、そして真実の現理を知り、この世の公理を修めた聖者である。しかし聖者を目指すためには、想像を絶する苦難を乗り越えなければならない…。ロードブリティッシュの呼びかけにこたえ、8人の勇者が集い、究極のパーティが結成された。そして彼らは目指すのだ、聖者への道を。
少年アモンは、竜を追っていた。狩竜の一族の乱獲を恐れ、大樹ヴァルハラに群れているはずの竜が、何故?竜は、アモンの見いてる前で、近くの森へと降り立った。追うアモン。そこでは、ヴィジルと名乗る少女との出会いが待っていた。それが、すべての始まりだったのだ-。生きながら石と化す竜。野を駆け、街を喰らい、広がり続ける砂漠・大喰らい。砂人と組み、神となることを夢見る男たち。そして、ヴィジルの正体は…?