出版社 : 扶桑社
水に触れると人は昏睡してしまうー謎の「新水化」現象により、人類は絶滅への道を緩やかに辿っていた。その事態の打開に選ばれたのは、「かみつき」だった。かつて人の形をしながら、人を襲い、咬み、食い、人々をパニックに陥れ、忽然と消えていった“変異体”たち。そんな、死なない「かみつき」に、人類再生の鍵が隠されていた。そして、捕獲者はいまだゼロ、生還率10%以下というこの危険な任務に就いた男がいた。自分の人生に絶望していた彼は、死に場所を探すようなつもりで探索を始める。しかしそんな彼の目の前に、「かみつき」は現れた…。SFなのか、ホラーなのか、それともこれは予言なのか。2014年度もっとも静かな衝撃を呼ぶ問題作が登場!
放蕩者として有名なストーンヴィル侯爵オリバー・シャープは、祖母のヘティから一年以内に結婚しないなら財政支援を打ち切ると告げられ慌てる。自分の享楽的な生活ならあきらめるが、四人もの弟や妹を路頭に迷わすことはできない。しかしオリバーが享楽にふけるようになったのも、ヘティが孫の結婚を強く望むのも、どちらも過去の悲しい事件に端を発していた。実在した貴族きょうだいをヒントに描かれる、全米で圧倒的人気のリージェンシー・ロマンスの女王が放つ、待望の新シリーズ第一弾!
偏屈、毒舌、皮肉屋、気分屋、浪費家、人格破綻者。だけど、あらゆる訴訟を勝利に導いてきた駆け引きと策略の天才弁護士・古美門研介ーその古美門とタッグを組んで訴訟に挑むのは、真実を追い求め、正義感で突っ走る熱血弁護士・黛真知子ーそんな2人の前に、“皆が等しく幸せになる”ことを目指す、人たらしの新世代弁護士・羽生晴樹が現れて、喧々諤々丁々発止の裁判デイズが繰り広げられていく。その一方で、古美門と黛は数々の殺人容疑で“世紀の悪女”と評される美人死刑囚・安藤貴和を弁護することになったのだが、貴和はすべてを語ろうとはせず…弁護士ドラマ史上もっとも笑える、極上リーガルコメディ第2弾!
銃器やスナイパーに関した著作が多い作家アプタプトンが夜間の帰宅途中、車に轢きころされた。警察は事故として処理したが、実際は車を使う殺人を専門にするプロのロシア人殺し屋による犯行だった。しばらく後、被害者の妻がボブ・リー・スワガーのもとを訪れ、事件の調査を依頼する。彼女の夫は近いうちに、ケネディ大統領暗殺の真相を暴露する本を出版する予定だったという。ボブは調査を引き受けダラスに飛んだ。そこで彼を待ち受けていたのは旧知のFBI特別捜査官ニック・メンフィスだった。
ダラスでニックと会ったボブはFBIの覆面潜入捜査官に任命され、大統領暗殺現場の調査を開始した。しばらくすると、現場周辺にアプタプトン殺害に使われたと思しき同車種の車が姿を現すが、ボブはその車をおびき出し、運転する殺し屋を射殺する。JFK暗殺事件になぜロシア人殺し屋なのか。ボブは捜査のため今度はモスクワへ飛んだ。そして、捜査を進めるボブの頭の中にJFK暗殺事件とその30年後に起きた要人暗殺事件(『極大射程』)との驚くべき関連が次第に浮かび上がってくる…。
この人こそ、アルファ・メール、群れの最優位の男性、男の中の男だわ。研究だけの生活を送ってきたケイトリンは、調査標本として完璧な男性、ベイローヴィル市警察本部長代行のアレックス・クルーズをひと目見て興奮した。調査対象としての興味は彼が群れを守る本能をケイトリンにも発揮し始めたとたん、個人的な関心へと発展し、惹かれ合う気持ちにどう収まりをつけていいか二人が悩むうちに、アレックスの長年の仇敵を捕らえる機会が訪れ…大人気作家が贈る、官能と興奮のラブ・ロマンス!
意想外の設定と冴え渡るラストのひねり。稀代のアンソロジスト・井上雅彦が贈る、海外異色作家短篇シリーズの第二巻が登場。様々なジャンルで圧倒的な才能を発揮しながら、38歳の若さで数奇な人生を閉じた天才チャールズ・ボーモント。彼の遺した珠玉の作品群から、未訳作と個人集未収録作のみをセレクト。自らが死ねば世界が終わると主張する死刑囚を描く表題作ほか、怪物小説の伝説的傑作「フリッチェン」、社会派SFの名品「変身処置」など、個性あふれる短篇13本を収録!
エマは、父親に命じられるまま十五歳の若さでアズベリー伯爵ことリチャードと結婚した。だが、夫は初夜の契りを交わした翌日、エマを残して外国へ旅だってしまい、彼のよき妻になろうという彼女の夢は脆くも砕かれてしまった。それから十二年が経ったある日、彼女はある人物に脅迫されて娼館に出向き、そこで夫の姿を見つけてしまう。一方、夫の方も意外な場所にいる自分の妻に気づいて唖然とするが…。『ハーレムに堕ちた淑女』で鮮烈なデビューを飾ったT・クレアの官能ロマンス第2弾!
大ざっぱな性格が災いして夫に逃げられた佐和子は、3人の息子を育てる肝っ玉シングルマザー。そんな佐和子がある日、突如目の前に現れたひん死の青年に一目ぼれするが、その青年はなんと記憶を喪失していた…。すっかり女心に火がついた佐和子は、この男を“星男”と名付け、記憶がないのをいいことに、3人の父親だと言いくるめて同居させることを決意。佐和子、3人の息子、おばあちゃん、そして星男のちょっと変わった“疑似家族生活”。果たして佐和子と星男の恋の行方は?そして星男の記憶喪失に隠された謎とは!?
スコット・ケアリーは、放射能汚染と殺虫剤の相互作用で、一日に7分の1インチずつ身長が縮んでゆく奇病に冒されてしまう。世間からの好奇の目、家庭の不和。昆虫なみの大きさになってなお、孤独と絶望のなか苦難に立ち向かう男に訪れる運命とは?2013年6月に逝去した巨匠マシスンの代表作を、完全新訳で25年ぶりに復刊。巻末には『ランボー』の原作者デイヴィッド・マレルによる詳細なあとがきも収録。
小島楓が救命救急センターの医局長に着任して1カ月がたったが、医局員たちとの関係はいまだぎこちない。そんな中、臓器移植法改正後、1例の臓器提供例も出ていない救命センターに業を煮やした病院幹部らは、トップクラスの救命率と脳死臓器提供数を両立させてきた異色の救命医・夏目衛を迎えることを決定する。夏目の初赴任日を前に、東京で史上最悪の大事件が勃発し…。脚本家が書き下ろす、それぞれの視点から綴った、それぞれの物語。
訴訟で一度も負けたことのない敏腕弁護士・古美門研介と、融通のきかない堅物新米弁護士・黛真知子。水と油のふたりがタッグを組んで、殺人、著作権侵害、ストーカー、日照権、収賄罪、離婚、親権問題…さまざまな裁判に挑む!その一方、古美門の宿敵、大手弁護士事務所の三木長一郎との闘いもクライマックスへと…。
訴訟で一度も負けたことのない敏腕弁護士・古美門研介が帰ってきた!公立うさぎがおか中学校の男子生徒がある日、中学校の屋上から飛び降りて意識不明となった。事故だったのか?他の生徒からのいじめだったのか?学校はいじめを見てみないふりをしていたのか?-三木長一郎弁護士との闘いも延長戦に!いじめ問題という日本の教育の根深い闇に、毒舌・古美門が正義感の塊・黛真知子と一緒に切り込む!
海兵隊退役一等軍曹ボブ・リー・スワガー。ヴェトナム戦争で目覚ましい戦績を遺した名狙撃手はアーカンソー州の片田舎でひっそりとトレーラー暮しをしていた。日々の友はライフルと年老いた犬。その彼を二人の男が訪れ、最新技術で製作された弾丸の試射を持ちかけた。ボブはその申し出を受ける。彼は条件の異なる難射撃を次々にクリアし、1400ヤードの長距離狙撃も成功させ、周囲の人間を驚嘆させた。だが、この試験射撃はボブを巻き込んで展開される巧妙に仕組まれた謀略の始まりだった…。
全米を揺るがす要人暗殺事件の犯人にされたボブ。FBIから追われる身の彼の頭の中をよぎった事件の犯人像は、ロシア人スナイパーだった。ヴェトナムで、ボブに重傷を負わせ、親友の命を断った手練の狙撃手。一方、独自の捜査を続けるFBI捜査官ニック・メンフィスもボブの無罪を信じていた。そんな彼の前に憧れのボブが姿を現す。ふたりは、自らの名誉と愛する女性を守るため、特殊部隊兵士120人を相手に壮絶な銃撃戦を挑んでいく。“ボブ・リー・スワガー・シリーズ”の開幕!
江戸幕府に抵抗した、尾張の解放経済策。尾張に繁栄をもたらした藩主宗春の規制緩和・開放経済策は、江戸幕府将軍吉宗の倹約令に反するものとして阻止され、宗春も藩主の座から引き摺りおろされる。夢を叶えられなかった宗春のみならず尾張の人々の「無念!」の思いは、藩と幕府には「怨念」「恐怖」として伝わり、宗春没後100年余り、その墓碑に金網を被せるほどであった。
昭和34年9月26日。のちに「伊勢湾台風」と呼ばれることになる未曾有の台風が迫り来る非常事態の中、「一刻も早く家族のもとに帰りたい」と思いつつ、節子は職務を全うするため警察署に留まった。だが、それが人生を大きく狂わせる…。伊勢湾台風が引き裂き、そして巡り合せた2組の母子の行きつく先とは?「あの日、すべての終わりが、すべての始まりでした」。
その事件は、郊外に建つ一軒の洋館で起こった。主の老資産家が、燃えさかる暖炉に頭から倒れ込んで死亡したのである。そして中庭では、窓から飛び出して落下した女が気を失っていた。うつ伏せに倒れた彼女は夕陽に照らされて、この世のものとは思えぬほど神々しかった。その姿は、まるでペンタグラムのように見えたという。古くから“魔術”のシンボルとされてきた五線星形のように…。裁判員制度を題材としたドラマ「魔女裁判」(フジテレビ系)をノベライズ。