出版社 : 文藝春秋
東大安田講堂を寄付した日本一の銀行家の生涯 安田善次郎は露天の銭両替商から身を起こし、一代で大財閥を築いた。先見性と度胸で勝機を掴み、日本一の銀行家となった男の生涯。
DNA鑑定が指し示す、17年前の殺人事件=「冤罪」の可能性。この街で夢を追いかけた少女の悲劇。闇に潜む真犯人を、追い詰める。1995年、代官山・カフェ店員殺人事件。被疑者となったカメラマンは変死。2012年、川崎・女性殺人事件。代官山の遺留DNAの一つが現場で採取。「17年前の事件の真犯人を逃して、二度目の犯行を許してしまった、となると、警視庁の面目は丸つぶれだ」-。かくして警視庁・特命捜査対策室のエース・水戸部に密命が下された。「神奈川県警に先んじて、事件の真犯人を確保せよ!」好評「特命捜査対策室」シリーズ第二弾。
“やりすぎミステリー”の旗手が贈る、100パーセントの推理小説!“血の池”に浸かった死体には両手首がなかった。難事件に挑むのは、孫におんぶされたおばあちゃん!名刑事の未亡人・城沢薫の“位牌推理法”が炸裂する!?
「教祖は殺さずに、教祖の一部分を消してもらいたい」 人間の生きてきた痕跡や事件までを消す「消し屋」の省吾は、政治家・轟の依頼により、本栖湖に本拠地のある新興宗教団体「真々教」を内部から探る。 教祖の畠山織江は人殺しの前科が、織江の孫、カリスマ性の高い美形の立花遥介は殺人を快楽の一つと捉えていた。 新しい宗教に、人殺したちが集まったのだーー。 大きな金が動くとき人は死ぬ。運の取り合いゲームの勝者は誰か。 殺しの美学から宗教の在り様まで究めたエンターテインメント問題作誕生。
『唐獅子硝子』-遺品整理のお礼にアールヌーヴォー期のガラスレリーフを貰った洛鷹美術館の澤井は、ひと商売思いつく。『離れ折紙』-刀剣収集が趣味の医者・伊地知は、パチンコ屋の徳山から、刀を担保に金を貸してほしいと頼まれるが…。『雨後の筍』澤井の元に、古美術商の坪内が、写楽と並ぶという絵師の上方浮世絵の版木で揃えで持ちこんできた。『不二万丈』-売った贋作がバレて返金を求められた“ふろしき画商”矢口は、浅川美術館の「不二」三連作に目をつける。『老松ぼっくり』-大阪の骨董通りに店を構える立石には、素性不明だが、持ち込むものは逸品ばかりの仕入れ先がいた。『紫金末』-同級生に美人の画商から絵の購入を依頼された澤井は、同僚と、作者の遺族に鑑定を依頼するが…。アールヌーヴォー、刀剣、浮世絵、日本画…。関西の美術商たちの丁々発止。『騙されたら負け』の骨董の世界を軽妙に描く、美術ミステリ。
京に暮らし、二世夜半亭として世間に認められている与謝蕪村。弟子たちに囲まれて平穏に過ごす晩年の彼に小さな変化が…。祇園の妓女に惚れてしまったのだ。蕪村の一途な想いに友人の応挙や秋成、弟子たちは驚き呆れるばかり。天明の京を舞台に繰り広げられる人間模様を淡やかに描いた傑作連作短編集。
“隠居の彦八”と呼ばれる元盗賊が江戸に舞い戻ったという。処刑された頭・木更津の酉蔵の一周忌の法要を行う目的らしい。一方、酉蔵の娘の周囲では、蝮の藤兵衛の一味が様子を探っていた。盗賊同士、どんなかかわりがあるのか。南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵は、手下とともに盗賊どもを追い詰める。大好評シリーズ第18弾!
ドンデン返し×16--名匠の傑作短編集 強烈なサスペンスで読者を捕え、見事に騙してみせるーー現代最高のミステリ作家が贈る極上の驚愕。リンカーン・ライム登場作も収録。
絶好調のベストセラー文庫書き下ろしシリーズ第4弾! 長崎・平戸に漂着した難破船。船内には中国人の5遺体が。警視庁の青山が公安的視点で汚染国家・中国を捜査した先に見た闇組織とは。
主治医・夏目吾郎の明かされる過去 裕一と里香の恋愛を応援したり邪魔したり、不可解な言動が続く主治医・夏目には、一番大切な人を仕事の犠牲にしてしまった過去が?
調査実績が信頼の証明。お客様のお悩みを、超能力で解決いたします!お困りの際は、迷わず当事務所まで。『武士道』『ストロベリーナイト』シリーズの著者による最高に楽しいエンターテインメント誕生!!
時は幕末、老中・水野越前守忠邦が“天保の改革”に乗り出し、戯作者、洋学者、不良御家人への締め付けが厳しくなってくる。衝撃的な災難に遭っていらい自堕落な生活を送っていた瓢六のもとに、昔の相棒・堅物同心の篠崎弥左衛門がたずねてくる。青春時代は過ぎ去り、老いに足をかけた男達の決死の闘いが始まったー。
この人こそ、生涯の真の同伴者かも知れない。家にはびこる不和の空気、翳りを見せ始めた商売、店を狙い撃ちにするかのような悪意ー心労が重なる新兵衛は、おこうとの危険な逢瀬に、この世の仄かな光を見いだす。しかし闇は更に広く、そして深かった。新兵衛の心の翳りを軸に、人生の陰影を描いた傑作長篇。
作家になることは、人の顰蹙を買うことだ、とは気がついていなかったのである。気づいた時は、もう遅かった。読者は人の顰蹙を買うような文章を、自宅でこっそり読みたいのである…(「まさか」)。“私小説作家”と称される著者が、自尊心・虚栄心・劣等感に憑かれた人々を執拗に描き出す、異色の掌編小説集。