出版社 : 文藝春秋
リンカーン・ライム・シリーズ最新作! ダイヤへの妄執を紡ぐ殺人者ーーニューヨークを揺るがす大犯罪を暴け。 シリーズ原点回帰の傑作。 ダイヤモンド店で三人の男女が無惨に殺害された。 被害者は婚約指輪を受けとりにきたカップルとダイヤ加工職人。現場からはダイヤモンドも持ち去られていた。 科学捜査の天才リンカーン・ライムが捜査を担当することになるも、犯行直前に店を訪れた人物が殺害され、さらにはやはり結婚間近の男女がダイヤモンドへの妄執を口にする男に襲撃され、辛くも難を逃れる事件が起きる。連続する事件に振り回されるライムらのもとに、「プロミサー」と名乗る人物から、婚約したカップルへの異様な殺意を表明するメールが届いた。 犯人は関係者を次々に殺害しながら、逃走する目撃者のあとを追う。犯人より先に目撃者を確保すべく、ライムと仲間たちは必死の推理と捜査を展開するがーー ダイヤモンドをめぐる連続殺人は、やがて、ニューヨークを揺るがす大犯罪へとつながってゆく。後半にさしかかるや、意外な事実が次々に明かされ、事件の様相はめまぐるしく更新される。 名探偵VS完全犯罪計画の醍醐味を徹底追求した原点回帰の第14作。
江戸から明治へ、ついに通算三百話到達! バーンズ診療所に投げ込まれた青い封筒に入った手紙。畝源太郎と妻の花世が相次いで誘拐された!? 大嵐で休業を余儀なくされた旅宿「かわせみ」が修復の後、再開され、お伊勢まいりから戻った面々。相も変わらず千客万来の中、奇妙な事件が起きるーー。 表題作の他、夫婦連れと思われた男女の宿泊客のもとに妹を名乗る女が押し掛ける、通算三百話目の「二人女房」など、全六編の明治篇最新刊。 解説 キーワードで読み解く「かわせみ」の魅力 島内景二
八王子署のヘタレ刑事・聡介の家に住み込みで働く家政婦兼魔法使いのマリィ。聡介の行く先々で事件が起きるたび、マリィが魔法で解決(?)してきた。ある日、魔法の秘密をオカルト雑誌が嗅ぎつけ、マリィが姿を消したー。本格ミステリと魔法の衝撃的な融合が生み出す、前代未聞のユーモアミステリ、人気シリーズ第三弾。
ひどい嵐の夜、深川扇橋町の酒問屋に押し込み強盗が入った。六人を殺害した極悪非道のこの男、長谷川平蔵ら火付盗賊改方や町奉行所役人の暗殺計画を企てているという。男のもとにひそかに集まったのは、役人に恨みを持つ悪党たち。その噂を聞きつけた平蔵たちも男の正体を探ろうと動き出したのだが…。
希望が死んだ夜みたいに真っ暗なこの国でーー 面白い作家が、凄い作家になる瞬間がある。 本書を読んだとき、天祢涼は凄い作家になったと、感嘆した。 ーー細谷正充(文芸評論家) 彼女を死に至らしめたのは社会なのではないか? 社会派×青春×ミステリーの見事な融合。 本書に出合えてよかった。 ーーベル(文学 YouTuber) 神奈川県川崎市で、14歳の女子中学生・冬野ネガが、同級生の春日井のぞみを殺害した容疑で逮捕された。少女は犯行を認めたが、その動機は一切語らない。何故、のぞみは殺されたのか? 二人の刑事が捜査を開始すると、意外な事実が浮かび上がってーー。現代社会が抱える闇を描いた、社会派青春ミステリー。 解説・細谷正充
家庭の事情で高校を中退した吉瀬走。生きるために夢中になった陸上も辞めざるを得なかった。そんな中、陸上部OBの前平が現れ、人力車のひき手をやらないかと誘われる。車夫の条件は走るのが好きなこととイケメンであること!?浅草の「力車屋」で車夫となった少年と同僚や客らとの交流を瑞々しく描く。
ランドマークタワーの68階で、横浜の大神が「横浜大戦争」の幕開けを宣言した。横浜の“中心”を決めるべく、それぞれの区を司る“土地神”たちが、くんずほぐれつの激しい戦いを繰り広げる。舞台は旧ドリームランド、山下埠頭、こどもの国などに展開し、驚くべき結末が…。前代未聞にして空前絶後のエンタテイメント長編!第4回神奈川本大賞受賞作。
石室敬三の元へ一年以上前に失踪した妻から突然電話がかかってきた。「自分が出ているから」と指示されテレビをつけると、そこには白骨化した左脚が発見されたというニュースが。妻は生きているのか?やがて全国各地で女性の体の一部が見つかり、事態はますます混沌としていく…。驚愕のミステリー長篇。
かつては北町奉行所で風烈廻りの与力だった桜木清兵衛。若隠居生活を楽しみながらも、身辺では何かと騒ぎが絶えない。ある日見かけたのは、若い頃に悪所で行き合った因縁の男・吾市だった。鉄砲洲界隈の商家を訪ねては無心する吾市の悪評に、胸騒ぎを覚える清兵衛。やがて、織物屋のご隠居が怪我を負わされたと耳にして…。
女王統治下の日本で、王位継承権を持つプリンセス・白桜院日奈子は刑事になった。コンビを組む芦原と、テロ事件の解決を目指す日奈子に、時を同じくして王家の問題が降りかかる。健康問題を抱えた現女王が思案する生前退位を巡って王室内は侃々諤々。日奈子たちは事件と問題を解決できるのか。書き下ろしシリーズ第二弾。
吉原にいる奈緒が山形の紅花商人に身請けされることになった。それを阻止せんと不穏な動きありとの噂に、坂崎磐音の胸はざわつく。ある絵師は言った。「未来永劫、未練の糸を断ち切れないのが男と女です」。覚悟を固めた男の手を、おこんは黙って握った。やがて罪なき禿が殺される。過ぎし日の許婚を守るため、磐音は吉原へ急ぐ!
江戸・深川の六間堀で浪人暮らしの坂崎磐音は八月十五日の早朝、六間湯の一番客となった。江戸を代表する両替商・今津屋吉右衛門とお佐紀の祝言の日を迎え、花嫁行列の先導という大役を果たすためだ。和やかな祝言から暫くが経ち、磐音は奥向き女中のおこんの異変に気付く。友人医師らに相談した磐音は、ある決意を固め…。
変化朝顔の栽培が生きがいの同心・中根興三郎は、菊作りで糊口をしのぐ御家人・中江惣三郎と知り合う。だが帰り路、興三郎は中江と間違えられて、謎の侍たちに襲われかける。じつは中江は金のために菊を使って悪事を重ね、恨みを買っていたという。興三郎は憤りつつ、中江のしていることに疑問を抱く…。花を愛する人びとが織りなす江戸の人間模様。
一度死んだ村に、人を呼び戻す。それが「甦り課」の使命だ。人当たりがよく、さばけた新人、観山遊香。出世が望み。公務員らしい公務員、万願寺邦和。とにかく定時に退社。やる気の薄い課長、西野秀嗣。日々舞い込んでくる移住者たちのトラブルを、最終的に解決するのはいつもー。徐々に明らかになる、限界集落の「現実」!そして静かに待ち受ける「衝撃」。これこそ、本当に読みたかった連作短篇集だ。