小説むすび | 出版社 : 文藝春秋

出版社 : 文藝春秋

オールド・テロリストオールド・テロリスト

著者

村上龍

出版社

文藝春秋

発売日

2018年1月4日 発売

年寄りをなめんなよ! 2018年の東京、日本を変えようと、テロをも辞さず老人たちが立ち上がったーー 「満洲国の人間」を名乗る老人からの、NHK爆破予告電話をきっかけに、 元週刊誌記者セキグチは巨大なテロ計画へと巻き込まれていく。 魅惑的な女性、カツラギと出会ったセキグチは、彼女の導きにより 謎の老人に、暴走する「オールド・テロリスト」たちを食い止める使命を与えられる。 「日本を再び焼野原に」という老人たちの主張に、反発しながらも価値観を揺さぶられるセキグチ。 果たしてセキグチたちを待つものは!? 本作は、『コインロッカー・ベイビーズ』、『愛と幻想のファシズム』、『5分後の世界』、『半島を出よ』、『希望の国のエグソダス』といった村上龍氏の長篇小説群の最先端に位置する作品です。 これらの長篇と同様に、読み進めるごとに、作者の現状への問いかけがひしひしと伝わります。 「後期高齢者の老人たちが、テロも辞さず、日本を変えようと立ち上がるという物語のアイデアが浮かんだのは、もうずいぶん前のことだ。その年代の人々は何らかの形で戦争を体験し、食糧難の時代を生きている。だいたい、殺されもせず、病死も自殺もせず、寝たきりにもならず生き延びるということ自体、すごいと思う。彼らの中で、さらに経済的に成功し、社会的にもリスペクトされ、極限状況も体験している連中が、義憤を覚え、ネットワークを作り、持てる力をフルに使って立ち上がればどうなるのだろうか。どうやって戦いを挑み、展開するだろうか。」(著者「あとがき」より) 解説は、「オールド・テロリスト」世代の旗手といってもいい、田原総一朗氏。 これぞ村上龍と唸るほかない、唯一無比の長篇。 656ページノンストップの読書体験!

奴隷小説奴隷小説

出版社

文藝春秋

発売日

2017年12月5日 発売

どこにも、逃げられないよ──。 長老との結婚を拒絶する女は舌を抜かれてしまう、という掟のある村で、ある少女が結婚相手として選ばれる「雀」。 ある日突然、武装集団によって、泥に囲まれた島に拉致された女子高生たちを描いた「泥」。 アイドルを目指す「夢の奴隷」である少女。彼女の「神様」の意外な姿とは?(「神様男」)。 管理所に収容された人々は「山羊の群れ」と呼ばれ、理不尽で過酷な労働に従事し、時に動物より躊躇なく殺される。死と紙一重の鐘突き番にさせられた少年の運命は?(「山羊の目は空を青く映すか」)……など。 時代や場所にかかわらず、人間社会に現れる、さまざまな抑圧と奴隷状態。 それは「かつて」の「遠い場所」ではなく、「いま」「ここ」で起きている。 あなたもすでに、現代というディストピアの奴隷なのかもしれないーー。 様々な囚われの姿を容赦なく描いた七つの物語。 桐野夏生の想像力と感応力が炸裂した異色短編集。 解説は政治学者の白井聡。 カバーイラストは、かわいさと残酷性を併せ持った作風で物議を醸すLA在住の画家、Luke ChuehのRough Waters。

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