出版社 : 新潮社
一滴の血も流すことなく〈正義〉を貫くことは可能か?アンタミア標準暦4759年、一隻の星間連絡船が無人の惑星に漂着したことからドラマは始まった。銀河宇宙を舞台に絶対非暴力主義の行方を問う。第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作。
ボルネオの森林保護区で働く西緑郎は、病院で死を前にした老人から封筒を託される。西は手紙と3カラットのダイヤが入ったそれを老人の従妹アイリーンに届けるが、2人は何者かの襲撃をうける。手紙は“マレーの虎”山下奉文の幻の財宝のありかを教えるものだったのだ。アイリーンの愛車ダッジ・チャレンジャーを駆って、マレー半島を舞台にすさまじいカー・チェイスが始まった。
ゲームの最中、突然マスコットガールに襲いかかったプロ野球選手・追分知之。元歌手を名乗り、制服姿の女性を次々と狙う連続殺人犯。そして大脳に障害を負った刑事・海藤兼作。精神科医・南川藍子は、深層心理や大脳に傷を持つ3人の男と関わり始める。さらに、藍子を付け狙う謎の人物の影が見え隠れしてー。最先端の精神医学の研究成果を大胆に取り入れた、長編異色ミステリー。
シャクリと呼ばれるポンプ・アクション6連発銃、ウインチェスター・M12。その銃を手にした男たちのそれぞれの生き方ー。自分の射撃スタイルに最後まで固執した選手、一人前の男として生きる姿勢を身をもって息子に教えた父、悪徳養豚業者と闘う陽気なマスター、スパイらしき男と闘争を余儀なくされた老人。銃が人手を巡り、生みだされた四つの切ない物語。ハードボイルド連作短編。
クルマの免許取り立てでデパートに買物に出た中年女性歯科医が、緊張のあまりいつしか帰路を見失い、二昼夜東京近県を彷徨う「ちりぢごく」。肥大化したブルドッグに悩まされる飼い主の滑稽と悲惨「死者の鼾き」。住宅展示場でまんまと一杯食わされた一家の嘆き「しあわせ家族」。他に「俗物行進曲」「銀輪の檻」「物いわぬ海」等々、昭和最後の鬼才が放つ恐怖のお楽しみバラエティ十二夜。
モスクワでの行動でKGB上層部に睨まれた捜査官アルカージは、シベリアに流された後、今はソビエトの北洋漁船「ポーラー・スター」号の船員として働いている。ところが、ある時、引き揚げた底引き網に女船員の死体が発見され、船長から徹底捜査を命じられるや、事件は果たせるかな、国際的な疑惑にまで広がって、深刻な様相を帯び始めた。映画化話題作「ゴーリキー・パーク」続編。
高級娼婦は死んでいた。自宅マンションの浴室で椅子に縛りつけられ、シャワーの熱湯を浴びせられてー。ニューヨーク市警の落ちこぼれ集団、遊軍部隊に所属する女性刑事エリー・クラインは相棒のナードンと共にこの事件の捜査に乗り出した。が、第二、第三の殺人が発生、捜査は難航する。多くを喪い、傷つきながらも、エリーが犯人を執拗に追いつめるまでを冷徹な筆致で描く警察小説。
ニューヨークの〈麻薬王〉チャドウィックの根城が何者かに襲撃された。ソビエト製の手榴弾が使われたことから、第7分署署長エプスタインは、事件の背後に大きな組織があるものとにらみ、ベテランの巡査部長ムードローに捜査を命じる。しぶしぶ引き受けた任務だったが、犯人たちに愛人を惨殺された時、ムードローの心に復讐の炎が燃え上がった。パワフルな大型警察小説の誕生。
目の前で新興宗教の教祖が焼け死んだ途端、俺の中に何かが飛び込んだ。そいつは「私は誰」「ここはどこ」と語りかける-信じがたい出来事が生み出す葛藤、不安、恐怖。焼死の謎、灼熱の恋、そして世界を一変させる衝撃の結末。斬新な発想と緻密な構成で描き切った、究極のミステリー!
異常な記憶力、超人的行動力によって、南方熊楠は生存中からすでに伝説の人物だった。明治19年渡米、独学で粘菌類の採集研究を進める。中南米を放浪後、ロンドン大英博物館に勤務、革命家孫文とも親交を結ぶ。帰国後は熊野の自然のなかにあって終生在野の学者たることを貫く。おびただしい論文、随筆、書簡や日記を辿りつつ、その生涯に秘められた天才の素顔をあますところなく描く。
横須賀の朝、高台の洋館で女の死体が発見された。そして、米軍桟橋沖に沈んだワーゲンからは男の死体が…。無関係に思える2人は、ロシア製の拳銃で射殺されていた。公安警察の怪しい影が見え隠れする、この事件の極秘調査を命じられた県警捜査1課の刑事・二村永爾が、真相に辿り着くまでを描いた表題作のほか、女優脅迫事件を巡る二村の活躍を描く「陽のあたる大通り」を収録。
辺境の荒野に囲まれた〈螺旋の街〉。そこは貴重な鉱石パラサンサを採掘する男相手の歓楽街、女ばかりの街だった。ある時、予言者の孫娘カレンシアが街に逃げてきた。彼女は、パラサンサを独占して世界の支配を狙う「トリネキシア商会」の軍隊に追われていたのだった。街でたった一人の少年イェノムは彼女をかくまうが、トリネキシアの魔手は〈螺旋の街〉にも忍び寄っていた…。
時は戦国、嵐の時代、白い米と立身出世を夢見る村の若者たち。そんな中に、伊上家の内乱に足軽として参加した福助がいた。乱戦の最中、福助たちが捕えた三郎左という武士は、伊上家の宝の隠し場所を知っているという。その場所は、竜神の住む滝。ポルトガルから竜探しにきた新米騎士一行も加わって、福助たちの大冒険がはじまった。戦乱の時代を舞台に描く、宝探しファンタジー小説。
〈ゴールド航空アンド運輸〉の総帥ハーマン・ゴールドは、新型ジェット旅客機GC・909の開発に社運を賭ける。一方、朝鮮戦争で英雄となった息子のスティーブンはF・105を駆ってベトナムの戦場へと飛び立つ。そして今や、孫のロビーも空軍の戦闘機乗りとしての道を歩き始めた。…ベトナム戦争、中東戦争など激動の時代を背景に、3代にわたる空の男たちの波瀾の生き方を描く。
13歳の元気な女の子ジャッキーは、ブッシュベイビー(アフリカに住む小型のサル)のカマウと大の仲良し。父親の仕事が変り、一家は英国へ戻ることになったが、カマウを連れ帰って良いという大事な許可証が見当らない。カマウを1人ぼっちにはできない、生れ故郷に返さなきゃ。カンバ族の戦士テンボーと一緒に、アフリカの美しい自然の中、ジャッキーの冒険が始まったー。
1950年、ソ連領リトアニアのある地方に、アメリカ北東部に実在する街がそっくり再現された。電気製品も車もすべてアメリカ製で、英語しか話されないこの街で養成されたスパイたちは、やがて完全な「アメリカ人」となり、西側世界に潜入する。そして30年の後…。各国政府、大企業、そしてホワイト・ハウスの中枢に食い込んだスパイたちが展開する、世界的スケールの西側経済壊滅作戦。