出版社 : 新潮社
現代の侍になるんだ-。武士道精神に生きる混血児ヒロの父親を求める無垢な心情と行動と破滅。東西文化の融和は果たして可能か?軽いタッチで永遠のテーマに挑む異才の最新長編。
発端は、日本のブシドー精神の書物〈ハガクレ〉盗難事件の調査依頼だった。依頼人の態度は気に入らないが、白紙の小切手には魅力がある。早速、私立探偵コールは調査を開始するが、逆に依頼人の娘ミミが誘拐されてしまう。独自捜査を進めるうちに浮かんできた日系ヤクザの存在。ミミ誘拐の裏に隠された秘密とは?タフでクールな探偵コールが活躍するハードボイルド・シリーズ第二弾。
スペース・シャトルが謎の飛行物体によって爆破された。-これが戦慄の〈オメガ計画〉の烽火だった。アメリカ全土の経済と生活をコントロールするコンピュータの盲点を衝いて全情報を支配し、国家の転覆をはかる恐るべき計画。これを阻止すべく、ベトナム帰りの極秘情報機関〈ギャップ〉エージェント・マクラッケンは、単身で戦いを挑む。スーパー・ハードボイルドの新シリーズ。
港区海岸通りのアパートメントに住む25歳の作家-セイとササミの航海は、春の夜、始まった…恋人を想いながら過ごす日々に、家族と離れ友人に励まされながら働く日々に、自分を信じ続けるなら、きっとこの街は、ぼくらを裏切りはしない。東京を祖国に感じて暮らしている若者たちの青春を描いた、新しい世代の恋物語。
母親ダラが生前「ナタリーおばさん」と呼んでいた女性が殺害されたことに興味を持ったブリジットは、母親と親交のあった六人の人物を訪ねる。だが彼らの話を聞いていくうちに興味の中心は母親の生涯へと傾斜してゆく。-ダラはユーゴにチトーが凱旋してくる前夜に国を捨てた政治亡命者だった。混迷の時代を生きなければならなかった女性の過酷な生を慈しみをこめて描く長編。
昭和5年正月。経済恐慌のさなか、目前に迫る金解禁に向けて、大阪造幣局から東京日銀へ20円金貨10万枚、5円金貨40万枚、総重量3トン半の金貨の移送が決定された。強奪計画を練るグループと、受けて立つ鉄道省の警護陣。一方で警備担当の子供を誘拐し金貨を狙う一味。様々な思惑が絡み合う中、金貨を満載したC53が東海道をひた走る。金貨の行方は。渾身の長編ミステリー。
ぼくは13歳。本当なら中学1年なんだけど学校には行ってない。だって、立派な一流の泥棒になるためには勉強なんか関係ないからね。前科2犯の父さんと結婚詐欺師の母さんがそう言ってた。今回ぼくらが挑むのは、全国からスゴ腕の怪盗が集まる泥棒競技会。昔、桃太郎が隠した宝物を探すんだ。でも父さん、この大会どこか怪しくない?母さん、ぼくらは大丈夫かな?文庫書下ろし。
肥前佐賀の大名、鍋島直茂は関ヶ原の合戦で二股をかけた。初め西軍についた直茂は、家康の勝利を確信するや、豊臣方の立花宗茂を隣国・柳川城に攻め、領地安泰をはかったのである。その直茂が自らの墓碑に豊臣家への忠誠を表す「豊臣朝臣」の文字を刻んだ真意とは…。表題作「権謀の裏」をはじめ、武士の激しく哀しい生きざまと、内に秘められた思いを峻烈に描いた秀作10編を収録。
臨時党大会の最中、ゴルバチョフが狙撃された。党内保守派の「愛国者同盟」のメンバーは、ゴルバチョフが健康回復とともに党内の粛清に乗り出すことを恐れ、軍・KGBとともにクーデターにふみきった…。食糧危機、民族問題、労働者の反乱、権力の腐敗など、ペレストロイカの失敗の陰でロシヤが抱える恐るべき現実を、亡命作家トーポリが赤裸々に描く迫真のポリティカル・ノベル。
映画祭で賑うモスクワのホテルで、4人の男が毒殺される。被害者のひとりが取材していた映画関係者たちを結ぶ1本の線とは?事件は殺人というレベルを超え、大規模な同時多発テロ計画へと発展して行く。捜査陣をあざ笑うかのように跳梁する首謀者を追うロストニコフ。彼の胸には、自身と妻だけが知るある計画が秘められていたー。好評のロストニコフ捜査官シリーズ第3弾。
キングダムは、カナダとの国境に近い小さな田舎町です。13歳の「ぼく」の楽しみといえば、町を流れる川での鱒釣りと、雑音の多いラジオで野球の試合を聞くことくらいです。この町の教会に黒人の牧師が赴任してきました。しかし、この町の唯一の黒人となったアンドリュース牧師にとり、ここは決して暮しやすい町ではありませんでしたー。町の人々の生活や心情を生き生きと描く長編。
町の創立以来これといったできごともなかったキングダムで、旅回りのストリップ劇団に拾われてやって来た少女が、何者かに惨殺されるという事件が起きました。犯人として逮捕されたのはアンドリュース牧師。弁護士で「ぼく」の兄のチャーリーが、牧師の無実の罪を晴らすべく立ち上がりましたー。自然に恵まれた牧歌的な田舎町を舞台に、人々の寛容と偏見が共に描き出されていく。