出版社 : 新紀元社
死神アリンの仕事は、人間を突発的な死から救うこと。ある日、動物に関わる不審な事件を捜査するため人間界へ向かったアリンは、そこで一人の王子に出会う。ロイスと名乗る彼は、人間嫌いで動物にしか心を開いていなかった。動物を救おうとしているロイスに、一緒にいれば捜査が捗るのではと考えたアリンは、半ば強引に彼をパートナーとする。猪突猛進なアリンと、傲慢なロイス。ちぐはぐな二人のコンビは、事件を解決へ導けるのか…?ネオスブックスブロッサムサイド小説大賞エクストラステージ受賞。
盗賊の頭領を父に持つテリア。獄中の父以外肉親のいない彼女は一人で生きて行くために酒場を開いていた。酒場は荒くれ者ばかりが集まるがそれなりに繁盛していた。ある日、酒場に貧乏貴族の青年アレックスが訪ねてくる。かつて父に盗まれた一家の秘宝を探しているという。秘宝探しに協力することになったテリアは、情報収集のため彼を酒場で働かせることに。しかし、父の賊の団員であった少年ルッツはそれを快く思わず…。
突然の事故で永遠の眠りについたはずが、目覚めるとそこは生前プレイしていたゲーム「エターナル・ホライゾン・オンライン」の世界!?自キャラの美少女吸血姫“緋雪”に転生した「ボク」は、ゲーム内で自分が育てた従魔たちに囲まれながら、空中に浮かぶ巨大魔帝国のトップとして君臨することに!やたらと人類を殱滅したがるくせに、主の“緋雪”には滅法忠実な魔将に(内心)おびえつつ、人間たちが暮らす地上へと向かう「ボク」。そこには、思いがけない出会いが待ち受けていてー!?「なろうコン大賞」を受賞した異色の大作MMORPGノベル!
発掘者のフィオーラが過去の遺物を掘り当てるのは、夢や真実のためではない。目的はただひとつー金のため。そんな冷めた考え方のフィオーラだったが、ある日眠っていた人間の青年を発掘してから彼女の生活は一変する。大金獲得の可能性を期待してその身柄を引き受け、記憶を失った青年にジョーイと名付け、助手とすることに。しかし世間知らずでド天然な彼に、フィオーラは振り回されっぱなしで…!?
初依はカラスの神の血を引く女子高生。かつて動物の神々が争ったという歴史のある土地で生まれ育ちながらも、それは遠い昔の話と考えていた。ところが狐の一族が再戦の兆しを見せている、との情報が流れこんでくる。狐の襲来に備え味方を増やすため、他の種族の男を婿に迎えるように言われる初依。密かに思いを寄せる相手がいる彼女はその話を拒むが、婚姻相手としてやってきたのは他でもない片思いの相手、鹿の血を引く青年・世生だった。
人間界へ行くことを夢見る落ちこぼれ精霊のラシャは、ある日学園内に隠されていた秘宝から不正に魔力を入手してしまう。しかもその現場を生徒会役員のベルウスに目撃されていた!焦るラシャにベルウスは取引条件を持ちかけ、条件をのむなら不正を見逃してやる、と言ってくる。しかしこの男、成績優秀で愛想の良い優等生というのは表の顔で、本性は横暴で意地の悪い猫かぶりだった!そんな彼に弱みを握られたラシャの運命は…!?
極度の人見知りである姫・エルレーナは城からほとんど出ずに平和に過ごしていた。ある日、祖母の墓参りに向かう途中で賊に攫われ、突然髪色が赤に変わってしまう。赤髪はその昔人間を支配し憎まれている魔女の証。途方に暮れるエルレーナを救ったのは隣国の新人政治家リフィトだった。しかし、傲慢な彼は「お前を利用する」と言いエルレーナを閉じ込めた!逃げられないエルレーナとリフィト、相容れないはずだった二人の共同生活が始まるー。
トラウマ持ちの修道女・ルーは、癒薬作りの才能を見込まれて王宮入りすることに。迎えに来た次期王位継承者のアイデスはとても優しく寛大な人で。ルーは慣れない王宮生活に戸惑いながらもアイデスの存在に励まされていた。そんなある日、ルーが修道院で怪我の面倒を見ていたペルセシオという美青年が隣国の公使として現れる。猛アタックを仕掛けてくるペルセシオに困惑するルー。恋の三角関係と王宮を巡る陰謀の渦に、ルーは飲み込まれていく…。
名門スパイ一家・リーヴス家の末娘は、アデル・メイシーとして全寮制の高等学校に潜入した。目的はただひとつ、この学園での任務中に行方が分からなくなった姉を探すため。学園では男女でパートナーを組んで戦うという決まりがある。しかし、アデルのパートナーになったクライド・オルグレンはえらそうでアデルを馬鹿にする最悪な男!それなのに二人で戦わなければならないとき、「お前を全力で守る」と言われてー!?
崩壊を始めている大陸で一人旅をしているイオ。ある日シューノと名乗る青年と出会い、初対面でいきなり秘密を暴かれる。しかもシューノはなぜかイオの旅に同行したいと言い出し、強引な彼に押されるようにして奇妙なふたり旅が幕を開けた。そんな中で、イオとシューノの前に突如現れたのは、神聖騎士団を名乗る面々。彼らは「迎えに来た」と告げるのだが、イオは何のことだかさっぱりわからず…。世界の謎と運命の恋を描く異世界ファンタジー!
怪奇小説家ハワード・フィリップ・ラヴクラフトと、彼と親しい作家たちの間で形成された架空の神話体系『クトゥルフ神話』。人間の情念のおよばない、より原初的な恐怖(宇宙的恐怖)を描くラヴクラフトの小説を起点とするその世界観は、現代においては小説にとどまらず、音楽・映画・ゲーム・コミック等、様々な媒体に共有され、「クトゥルフ神話」を知らずともその末端にも触れたことがないという人はいないのではないかという程に拡大している。数多くの作家が好き勝手に設定を作ったり無視したりして作られていることはクトゥルフ神話のひとつの特徴と言える。本検定はその混沌とした世界観はそのままに、「お約束」となっているような設定や、個々の作品の内容、またラヴクラフトとその周囲を中心とするクトゥルフ神話作家たちのエピソード等を問う。