出版社 : 日本放送出版協会
3人の里子たちともようやく打ち解け、ダンス大会でも優勝した瞳。そんなある日、突然将太の実の母親が現れる。再婚が決まったので、将太を引き取りたいと言うのだー。家族とは?仲間とは?悩み苦しみながらもひとつずつ答えを見つけていく瞳。果たして一本木家の再生の行方は…?現代における新しい家族のあり方を問う「瞳」ノベライズ・完結編。
九世紀半ばの平安京で起きた、公卿の姫の連続失踪事件。その真相解明に乗り出した在原業平の命を狙う謎の集団。頻発する不可解な出来事の裏には、朝廷の枢要を占める藤原一門の確執、大伴の復権をもくろむ伴大納言の恐るべき陰謀、さらには二百年の長きにわたって封印されてきた驚愕の秘密が隠されていた-。平安京の闇に迫る歴史伝奇ミステリー。
「染」と「織」に一意専心の思いを込めた人々が紡ぎだす、清廉な愛の旋律。加賀友禅、結城紬、有松絞、仙台平、鍋島更紗、佐賀錦、小千谷縮、久留米絣-今も残る伝統工芸の歴史に刻まれた男女の愛と生きざまを、情感豊かに描いた時代小説集。
関ケ原の合戦に勝利をおさめ征夷大将軍となった家康は、念願の江戸幕府を開くと厳しい政策と大名支配により盤石の体制を築き上げる。圧倒的に不利な状況のなか、豊臣秀頼を戴いた大坂方は最後の大勝負に出るが…。偉大なる父・家康の背中に息子・秀忠は何を見たのか。徳川政権の継承という壮大なドラマは佳境へ-。
高校を卒業して地元で働くなずなは、高校の先輩・村井健人と結婚。ところが結婚式の最中に、突然ひとりの女性が乱入し花婿を連れ去ってしまう。妊娠3カ月だったなずなは、子供を産むことを決心するが…。子連れヤングママが繰り広げる笑いと涙の肝っ玉奮闘記。
人が脅されて怖がっている。苦しんで、悩んで、最後に自分を殺してしまう。それしか方法がない状態に追い込まれる。いじめは遊びじゃない、いじめは犯罪なんだ。「イントゥルーダー」「スピカ-原発占拠」に続く、衝撃の問題作。
“悪く生きる”より“よく死にたい”。“モンゴル人がモンゴルで生活することが、なぜ許されないの”。希望だけを心の支えに、生き抜いてきた日々-。『草原の記』のヒロインが自ら語る波瀾に満ちた半生。
昭和16年3月。萌は故郷・明日萌を遠く離れ、生まれて初めての地に降り立った。そこは大都会・東京-。人の多さと生活リズムの速さに圧倒され、不安になる一方で、東京で母に会えるかもしれないと、淡い期待を抱いていた。そんな萌に襲いかかる災難の数々。あてにしていた働き口がだめになったうえ、すり騒動に巻き込まれ、財布を盗まれてしまったのだ。途方に暮れた萌は、最後に残っていた十銭硬貨を握りしめ、駅近くにあった猫又食堂の暖簾をくぐるのだった。食堂の女将・としは津軽三味線を爪弾く趣味があり、その音色が萌にはなぜか懐かしい。もしや本当の母では…そして、さまざまな出会いを重ねていく中で、萌は結婚相手とめぐり会う。しかし、幸せな生活もつかの間だった。徐々に忍び寄る戦争の影が萌の人生を一転させる。
「本能寺の変」を知った秀吉は備中からの大返しを敢行、明智光秀を破る。続く賤ヶ岳の合戦でも柴田勝家を破った秀吉は、名実ともに信長後継としての地位を確立、天正十三年ついに関白となった。しかし天下統一の直後、戦国バブルの崩壊が始まる。夢を超えてしまった男が、その先に見た光と影…。堺屋版『太閤記』最終巻。
ロンドン・シティの若い債券トレーダーのポール・マレーは、同僚から不審な取引のことを知らされた。その矢先同僚が死体で発見され、疑問を抱いたポールは独自に調査を開始。やがて彼の前に、巧妙に隠された国際金融詐欺が浮かび上げる。仕組んだのは誰なのか。“アンクル・サムのマネー・マシーン”とは何か。次から次へと新たな謎が生まれ、パラノイアに陥るポール。真相を探ろうとポールは渡米、ようやく証拠の片鱗をつかむが、帰国した彼を待っていたのはインサイダー取引の冤罪と殺人容疑であった…。
春希は、脚本家として忙しくなり、とりわけ、涼子と組む仕事は次々と評判をとっていく。仕事と家庭の両立にも一生懸命。そんなある日、夫の高志にガンが宣告される…。激動の時代を生きぬいた春希、ついに完結。
兄たちの相次ぐ死により二十二歳の頼方は、紀州五十五万五千石の国主徳川吉宗となった。一方、将軍家では、五代綱吉の後を受けた六代・七代将軍がともに短命、財政破綻の危機に陥る幕府はますます混迷の度を深める。紀州か、それとも尾張か、次期将軍の座を賭けた息詰まる抗争の果て、吉宗はついに八代将軍となる。幕府の、そして日本の命運は彼の手に委ねられた。NHK大河ドラマの出版化。