小説むすび | 出版社 : 早川書房

出版社 : 早川書房

グッドラックグッドラック

出版社

早川書房

発売日

1999年5月15日 発売

南極大陸に突如出現した超空間通路によって、地球への侵攻を開始した未知の異星体「ジャム」。地球防衛機構を設立した人類は、超空間通路の彼方に存在するフェアリイ星に、実戦組織「FAF」を派遣。その特殊戦第五飛行戦隊に所属する深井零中尉もまた、戦術戦闘電子偵察機「雪風」とともに、ジャムとの熾烈な戦闘の日々をおくっていた。やがてFAFは、膠着した戦況を打開するため、新型無人戦闘機の導入を決定するが、その矢先、作戦行動中に被弾した雪風は、まるでジャムとの戦いに人間は必要ないと判断したかのように、パイロットの零を機外へと射出、自己のデータを無人機へと転送した。-それから三カ月。昏睡状態の零を残して出撃した無人機・雪風は、みずからの意志により味方前線基地への攻撃を開始する。ジャムはそこにいる、という謎めいたメッセージとともに…。はたして、雪風の真意とは?未知の存在に対峙する人間と機械の関係を極限まで追究し、星雲賞に輝いた前作『戦闘妖精・雪風』から十五年、神林長平が満を持して放つSFファン待望のシリーズ第二弾。

忍び寄る牙忍び寄る牙

刑務所を出たプロの犯罪者マクリンは、塀の中で面白い話を聞き込んでいた。パラダイス港に浮かぶ小島、スタイルズ島のことだ。島には金持ちの高級住宅と銀行があり、一本の橋で本土とつながっている。警備は民間の警備会社のみ。この島を襲い、すべての金品を丸ごと強奪してやろうというのだ。自信満々のマクリンは恋人のフェイに、こう言い放った。「世紀の強盗になるぞ」着々と準備を進めるマクリンは、資金を調達し、凄腕の仲間を揃える。殺し屋のクロウ、爆破屋のフラン、エレクトロニクスの専門家JD、水路に詳しい船主のコスタ。町へ下見に来たマクリンはパラダイス警察の署長ジェッシイ・ストーンを訪れる。たかが田舎町の警察と侮っていたマクリンだが、応対に出た相手にただならぬものを感じた。いっぽう百戦錬磨のストーンも、多忙な日常業務をこなしながら、密かにマクリンに探りをいれはじめる。平和な町に忍び寄る影-二人の対決の日は、目前に迫っていた。ニュー・ヒーロー、警察署長ジェッシイ・ストーンに、強敵が迫る。巨匠パーカーが贈る、男気満載のアクション巨篇。

太陽王の使者太陽王の使者

1699年、エジプト。カイロの街に住む風来坊の薬剤師ポンセは、路上で美しい女性と出会う。彼女はフランス領事の一人娘アリックス。互いに魅かれあう二人だが、あまりにも身分違いの恋だった…当時の北アフリカは、強大なオスマン・トルコ帝国の率いるイスラム教徒の支配下にあった。太陽王の異名をとるフランス国王ルイ14世は、そんな状況を打破すべく、途方もない計画を企てる。北アフリカ唯一のキリスト教国で、長らくの鎖国のため未知の国となっているアビシニアと同盟を結び、彼の地に楔を打ち込むのだ。だが、アビシニアへの道は遠く険しい。そのうえ強大なトルコや周囲のイスラム教国を刺激するような公式使節は送れない。太陽王の命を受けた領事は名案をひねりだした。カイロに住む民間人を密使として送ればよい。アビシニア皇帝は病に悩んでいると聞く。ならば医学知識を持つ者を送り込もう。かくして、白羽の矢はポンセに立った。アビシニアへの旅を首尾よく終えれば、報償として、アリックスにふさわしい身分を得られるのだ。前途に待ち受けるのは、危険な道中、未知の文化、野心と裏切りのはびこる権謀の都…愛する人への思いを胸に、大いなる旅が、今始まった。二つの大陸をまたいで展開される、波瀾万丈、絢瀾豪華の一大歴史冒険絵巻。ゴンクール賞最優秀処女長篇賞受賞。

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