出版社 : 早川書房
新館〈ファン・ワールド〉の大オープニング祭を四日後にひかえた巨大ショッピング・センター、ヤンキー・グリーン・モールの建設現場で、何者かに仕掛けられた高性能爆薬が爆発した!ヤンキー・グリーンの保安主任ジェイコブズは爆破犯人を追うが、狡猾な犯人は壁や天井の裏側を縦横に走るパイプやシャフトの中に潜み、その影すらつかませない。超高度な保安システムの死角をついて進行してゆく、狂気の爆破計画とは?
爆破犯人を捕らえられぬまま、ついに新館〈ファン・ワールド〉の大オープニング祭は幕を開けた。ジェイコブズの厳重な警戒の裏をかいて保安指令室に侵入した爆破犯人は、保安コンピュータを操作して全出入口を封鎖し、閉じ込めた大群衆を人質に取る。〈ファン・ワールド〉を支える主柱に埋め込まれた爆薬が爆発するまで、あと一時間。果たしてジェイコブズは起爆装置を止めることができるか…。緊迫のサスペンス巨篇。
月曜日、イングランドでも有数の大邸宅で、一週間にわたる狩猟パーティーが始まろうとしていた。そんな矢先、招待客の一人の女優が、突然食卓に突っ伏し、息絶えた。しかも火曜日にはさらなる死体が飛び出し、そしてそのあとにも…館の女主人に招かれていたわれがパーティ殿下は、ここぞとばかりに名探偵ぶりを見せつけようとするが…。アガサ・クリスティーを思わせる設定で才人ラヴゼイが贈る殿下シリーズ第2弾。
看護婦養成所ナイチンゲール・ハウスで、胃に栄養剤を送りこむ実習訓練中、患者役の看護学生が突然苦しみだし、息絶えた。数日後今度は別の学生が毒入りウイスキーを飲んで変死を遂げた。捜査を開始したダルグリッシュ警視は、所内の複雑な人間関係の襞に分けいっていく…。白衣の天使の殿堂に渦巻く醜悪な愛憎関係を重厚な筆致で描き出し、英国推理作家協会賞シルヴァー・ダガー賞を受賞したミステリの新女王の代表傑作。
シスターズ・イン・クライムー金庫破りの尼僧たちの話?それとも横領の才に恵まれた娘たちの話?そうではない。これはミステリやサスペンスをものするアメリカの才能豊かな女性たちが特別に書き下ろしたアンソロジーた。60年代以降の男女の生き方の変化を反映し、また優れたミステリは優れた小説でなければならないとの時代の要請にも答えようとしている。テーマを定めず、現代短篇の精華を結集した画期的作品集。
ワシントン州の国立公園の大森林で人骨の一部が発見された。ギデオン・オリヴァー教授の鑑定から骨は6年前に殺された男のものと判明する。が、なんと殺人の凶器は一万年前に絶滅したはずの種族が使っていた槍だった。伝説の猿人が本当に森の奥深くを徘徊しているのか…?一片の骨から縦横無尽の推理を繰り出すスケルトン探偵が真骨頂を示す初期代表作。
ハリウッド一の人気女優ジル・ジョイスが、TVシリーズ番組「フィフティ・ミニッッ」のロケでボストンにやって来た。ところが彼女は匿名者からの脅迫をうけ、ドル箱スターの身を案じたスタッフたちはスペンサーに身辺警護の依頼をしてきた。男好きで気難しく、いつも酔ってばかりいる彼女はスペンサーに変な関心を示しこそすれ、調査そのものには非協力的。脅迫の真相を探るうえで必要な情報をなかなか教えてくれない。そのうち身代わり殺人事件が起こり、事態は緊迫の度を増していく。したい放題のセクシーな美人女優のわがままに手をやきながらも、スペンサーはスーザン、ホークの手助けをえて、なんとしても脅迫者の正体を突きとめようと、女優の生まれ育った西海岸まで飛ぶが…。華やかなショウ・ビジネス界の裏で起こる悪夢のような事件に立ち向かう私立探偵スペンサー。人気シリーズ第17弾。
スターク・トンプソンがキティ・ゴールドマークとパーティで初めて会った時、これが運命の出会いになるとは夢にも思わなかった。名家出身のウォール街の弁護士と、成り上がりの美しい未亡人。だが数週間後、キティはスタークの勤める法律事務所に現れ、夫の遺産の運用を彼に依頼した。と同時に、二人のめくるめく情事も始まった。自ら事業を手がけるキティは、金に対して飽くなき欲望を抱いていた。彼女がもたらす謎のインサイダー情報をもとに、二人はひそかに莫大な利益を上げていった。しかし、ついに二人に危機が訪れた。あるインサイダー取引に捜査当局が目をつけたのだ。司法の手が伸びてくるのは時間の問題だった。80年代の狂乱のウォール街を舞台に、危険な恋と息づまるマネー・ウォーズを描くサスペンス長篇。
私立探偵アーロン・ガナーの決意は固かった。理由はどうあれ、自分の調査のせいで女が一人死んだのだ。これ以上探偵をつづけることは、良心が許さない…。だが、依頼人の女は魅力的だった。それに、依頼の内容もこれまでのような他人の秘密を覗き見する仕事とは違っていた。黒人優越論を唱える「決意の兄弟団」の指導的メンバーが暗殺された事件を調査してくれというのだ。目撃者の証言から犯人の身元をつきとめたガナーは、その白人至上主義の若者を捕まえようとスポーツ・ジムに張り込んだ。ところが何者かに襲われて意識を失い、気がついてみると、ジムの外に駐めておいたガナーの車には彼の拳銃で撃たれて事切れた若者の死体が置かれていた。人種問題に揺れるLAで、黒人探偵ガナーが暗殺事件の裏に隠された陰謀に迫る。第二回私立探偵小説コンテスト第一席。
被害者は全員、頭に弾丸を一発撃ち込まれていた。そして、全員が警官だった。警官だけを狙う連続殺人鬼の登場に警察全体がパニックに陥った。捜査を担当するストライカー警部補も、いつ狙われるかもしれない不安と闘いつつ、必死で手がかりを探した。そこへ、ストライカーと部下たちの努力を嘲笑うかのように、こんどは浮浪者に変装して潜入捜査をしていたFBI捜査官が頭に弾丸を撃ち込まれて死んでいるのが発見された。FBI捜査官の調査は事件と関係あるのか?犯人を犯行へと駆り立てているものとは?名作『モンキー・パズル』のストライカー警部補が姿の見えない敵を相手にふたたび獅子奮迅の活躍をみせる、才気溢れる女流作家の傑作サスペンス。
陰謀うずまく近未来アラブの犯罪都市ブーダイーン。この暗黒街で一匹狼を気どってたおれ、マリードも、今じゃ顔役“パパ”の雇われ警官だ。金と権力こそあれど、しょせん使い走り同然の身。なじみの女や友人の、冷たい視線が気にかかる。おまけにお膝元のこの街に、怪しい気配が立ちこめてきた。幼児売買に謎の殺人。名誉挽回のチャンスとばかり、捜査に乗りだすおれを待つものは?好評『重力が衰えるとき』続篇登場。
大戦の余波で、地球の環境は激変していた。苛酷な気候となったアメリカ。軍事衛星の監視するその荒野を特別仕様車で走り、命がけで禁制のハイテク部品を闇市に運ぶ、それが“スプリンタ”だ。彼らの冒険の一部始終はヴィデオに撮られ、衛星放送で全世界に流されている。だがスプリンタのひとりスカイラーは、その裏にうごめく巨大な陰謀の存在に気づいた…。華麗なスタイルで衝撃の近未来ヴィジョンを呈示するSF問題作。
天才科学者キャル・セムザックが異星人ジャクスドローンに誘拐された。サイボーグ諜報員ローラは対策をとらぬ銀河連邦を飛びだして、単身この愛する弟の救出にむかった。ローラが身を寄せたのは宇宙海賊〈スターボウ〉。だが捜索は遅々として進まない。一方、銀河連邦とジャクスドローンの戦争のかげでは、両種族の命運を左右する陰謀がひそかに進行していたのだ。痛快スペースオペラ〈星界の猟犬〉第二部登場。
かつての宿敵トロフト星人が、人類の植民に最適といって五つの星系を推薦してきた。だが、そのうちのひとつ、惑星クァサマには排除すべき異星人がいるという。そこで人類は五つの星系にコブラ部隊員と通常人との混成調査団を派遣する。調査団が惑星クァサマで見いだした驚愕の事実とは…?体内にコンピュータはもちろんのこと、レーザー・ガンや各種兵器を組みこんだ超戦士コブラたちの戦いを描く傑作アクションSF。
宿敵ザンドラマスを追跡中のガリオン一行は、東方諸国の皇帝ザカーズの歓待を受けた。だが、その実情は体のよい囚われ人にすぎなかった。世界制覇を目ろむザカーズは、〈西方の大君主〉ガリオンの旅の真意を知りたかったのだ。足止めを食うこと数日、ガリオンの妻セ・ネドラの様子がしだいにおかしくなりだした。たんなるヒステリーかと思われたが、意外にもセ・ネドラはザンドラマスに精神を乗っとられていたのだ…。
天才鍵盤奏者モルト博士は、友人アール・デコ氏の発明した次元移行機で、オルガンの音色が政治を左右する鍵盤帝国に紛れこんでしまう…時の権力者ドップラー総帥を向こうにまわしてのモルト博士の活躍を描いた「鍵盤帝国の劇襲」、音楽業界内に渦巻く怨念なのか?正体不明・神出鬼没の男に翻弄される人々の姿を描いた書き下ろし短篇「わらし’90」など、ミュージシャンである著者ならではの感性が光る七短篇を収録。
デモイン帝国の追及は熾烈をきわめ、ラドゥ王国軍は苦難の逃避行を強いられていた。そしてついにタリオン以外の全員が帝国側に捕えられてしまう。帝国の大軍の集結する大君の城塞へと単身潜入したタリオンは、思わぬ味方を得て王国軍の救出に成功、かねてより計画していた西方への脱出をはかる。それは船で海を渡り西方へ行くというものだった。だが、ゆくてには毒虫飛び交い、怒涛逆巻く魔の海峡が待ち受けていた…。