出版社 : 早川書房
ぼくの名はテイルチェイサー。偉大なる猫一族の末裔。これといった取柄もない平凡な猫。そんなぼくに大きな異変がおとずれた。ほんの何日かの間に愛しい牝猫ハシュパッドを含む数匹の仲間が、前ぶれもなしに行方をくらましたのだ。集まった長老たちは自力で解決する方法を見いだせない。業を煮やしたぼくは、ひとりハシュパッド探索の旅に出ようと決心した。だが森へ足を踏み入れたぼくを待ち受けていたのは、地上制覇をもくろむ邪悪な存在だった。…伝承の歌に彩られた猫族の世界を舞台に若き英雄の成長をみずみずしく謳い上げる傑作冒険譚。
悪夢から目覚めたとき、エリックの部屋は竜巻が通りすぎたあとのような有様だった。-幼いころ事故で両親を失ったエリックは最近、事故の夢をみるようになっていた。だが、そのあと必ず部屋が目茶目茶になっているのだ。謎を解く鍵を求めて、エリックは忌わしい記憶の残る故郷の町を訪れる。そこで彼が見出したのは、町のはずれにある湖畔の洞窟で過去に十数件もの殺人・自殺事件が起きているという事実だった。果たして洞窟にはいかなる秘密が隠されているのか?
閑静な田舎町に奇怪な事件が起こりはじめた。洞窟の見える家では男が妻子を射殺したのち、死亡。ヒッチハイクの若者が洞窟に連れ込まれて切り刻まれる。すべては、この世を支配せんとする闇の力の仕業だった。エリックは自分に課せられた重大な使命を知り、身を挺して対決することを決意する。やがて夜が訪れ、邪悪な力がつぎつぎと住民たちを襲いはじめた。〈悪魔の夜〉が明けるとき、生き残っているのは、人間か、それとも悪魔か?気鋭の力作サイキック・ホラー。
ヨットと自転車レースを愛するロック・ミュージシャンのジェイ・ベッカー。自動車事故を起こし、多額の借金を抱えこんだ彼は、謎めいた美女マレーネにヨットのコーチをする仕事を引き受けた。だがその日から、彼は邪悪な陰謀の中に巻き込まれていく。マレーネの背後で糸を引くもの、それはアメリカの軍事機密を盗み出し、他国へ売り渡そうと図る国際的な犯罪組織だったのだ!血と暴力の世界に投げ込まれた男の決死の闘いと、その裏で展開するFBI,CIAと犯罪組織の息詰まる攻防ー鮮烈なアクションとロマンスを織り込んで描く冒険サスペンス。
すべての発端は、船内で起きた乗組員同士のささいな喧嘩だったー24時間後にはスコットランドのフォース湾に到着する予定の英国貨物船オーライガ号。その食料貯蔵庫で起きた騒ぎは、船内に正体不明の“狂気”を解き放った。乗組員のある者は体の不調を覚え、ある者は幻覚に悩まされ始める。しだいに制御を失いながら驀進する大型船。その行く手には巨大なフォース橋が!果たして最悪の事態は回避できるのか?海の男たちと船を描かせては並ぶ者のない冒険小説界の鬼才が、姿なき恐怖に襲われた船の姿を克明に捉えた迫真の海洋サスペンス。
流れ出した原油が夜の帳のように広がる海岸で、美しい女が鳥の死骸を抱いて泣いていた。女の名はローレル・ラッソ。原油流出事故を起こした石油王の一人娘だった。海岸で彼女を見かけたアーチャーは、その翳りのある美しさに心魅かれ自分のアパートに連れ帰った。しかし女は、何もいわずに致死量の睡眠薬を持ち出して姿を消した。夫の依頼をとりつけたアーチャーは捜査を開始するが、両親のもとに身代金を要求する脅迫電話がかかってくるにおよび事件は深い傷口をみせはじめた。悲劇にもてあそばれる人間の苦悩を浮きぼりにする巨匠の野心作。
伝統ある良心的な大新聞〈シアトル・スター〉の社長から、極秘の依頼が舞いこんだ。花形記者のハガートが記者倫理に反する収賄行為をしているらしいので、ことの真偽を確かめてほしい、というのだ。株の買い占めによる乗っ取り工作で揺れる〈スター〉にとって、花形記者のスキャンダルは命取りになりかねないからだ。わたしは〈スター〉の記者となって、調査を開始した。が、その矢先、ハガードが殺されたのだ…。真実を重んじる心優しい探偵ジョン・デンスンが、持ちまえのオフ・ビートな捜査法で新聞社内の不正を暴く、好評シリーズ第3弾。
マヤ遺跡発掘に協力するため、ギデオンはメキシコへ飛んだ。遺跡から人骨が見つかり、人類学者の彼が鑑定を依頼されたのだった。だが仕事は鑑定だけではすまなかった。骨と同時に発見された古文書に記された呪いが隊員たちを襲いはじめ、ついに殺人へと発展したのだ!ジャングルの呪われた遺跡でスケルトン探偵が推理の冴えを見せる本格の香り高き最新作。
真夏のメイン州の海岸に巨大な氷山が流れついた日、浜辺の高級ホテルで大富豪の老人が死んだ。時を同じくして、ホテルの付近では警察による謎の検問が始まる…。戦争の暗い記憶を持つ意外な真相とは?アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞作。
短篇小説の名手として名高いロアルド・ダールがもつさまざまな魅力。切れ味鋭く、鮮やかで、洒落たオチ。発想の奇抜さ、面白さ。“残酷で、皮肉で、薄らつめたく、透明で、シニカルな”大人の想像の世界を、子供にも充分理解できるような平明なことばづかいで語る、ストーリー・テリングの妙。そしてダール特有の“毒”の味。本書はそんなダールの魅力を堪能できる、素敵な新作9篇を収録したファン待望の傑作短篇集。
東部の消防局を辞めてシアトル郊外の町に移ってきたマック・フォンタナは、頼まれて町の消防署長となった。だが、保安官兼任の話にはがんとして抵抗した。そもそもこんな田舎町に引っ込んだのは、幼い息子と二人でのんびり暮らすためだったのだ。そんな彼が保安官を引き受けたのは、エイプリルという若い娘のせいだった。彼女は、この町の外れに住む恋人ザヤックと連絡が取れないのはを心配してわざわざシアトルからやってきたのだ。娘の不安気な様子に同情したフォンタナは、シアトルの消防士だというザヤックの家を訪ねた。だが、家の中にはすでに何者かによって捜索されて目茶目茶に破壊されており、さらに裏の林には、拷問の傷痕も生々しいザヤックの刺殺体が残されていた!現役の消防士である著者が正義感あふれる元消防士の保安官フォンタナの活躍を迫力満点に描く表題作。
ローダンらテラナー5人は、敵の洋梨型宇宙船に乗りこみ惑星キーグから脱出した。だがその宇宙船は、知性生物を思いのままに操るクリスタル工作員に支配されていた。しかも、船内にはクリスタル工作員の奴隷である、縦横1メートル半の奇怪な宇宙人“将軍”がひしめき、ローダンらを捕らえようとしているのだ。一方《クレスト4》を指揮するアトランは、キーグから発進した8隻の敵宇宙船のいずれかにローダンらが乗っているにちがいないと8隻を追跡しはじめるが。
12歳の少女バーバリは、ようやく夢にまで見た宇宙ステーションに行けることになった。新しい生活への期待に胸をふくらませるバーバリ。けれどもシャトルに乗りこむ彼女の上着のポケットには、ちっちゃな秘密が隠されていたー大好きな子猫のミッキーを、こっそりしのばせていたのだ。たとえ宇宙に行ったって、ぜつたいこの子といっしょにいたい。でも、もし見つかったらどうしよう…?元気いっぱい夢いっぱいの、かわいい少女と小猫が星空を走りまわって大冒険。
パロを中心とする圧倒的な連合軍の前に、国は破れみずからはかつての友邦クムの虜囚として、タリオ大公の囲い者となったアムネリス。だが、国王たらんとする野望に燃え、その方途を探っていたイシュトヴァーンは、彼の軍師を自称するアリの知恵によってアムネリスを助け出し、彼女の名の下に、滅び去ったモンゴールの再興をめざさんとするのだった。そして、屈辱の日々をおくっているアムネリスを、待女のフロリーともども首尾よく救出することに成功した彼は、手はじめに部下の盗賊を従えてルシニアの廃砦に本拠をかまえるのだったが…。
外惑星連合軍が劣勢を挽回するために投入した唯一の正規巡洋艦サラマンダー。しかし急造艦の宿命か、エンジンは不調を訴え応急修理を必要としていた…。決死の作戦行動の後、次第に追いつめられていく巡洋艦サラマンダー。それを追う航空宇宙軍艦隊。両者の息づまる戦いを描いた表題作、及び「サラマンダー追跡」木星系最外縁の衛星基地での外惑星連合軍による総力を挙げての迎撃作戦を描いた「アナンケ迎撃作戦」イオの低高度軌道観測衛星アルゴスー3で生じた悲劇「最終兵器ネメシス」など、第1次外惑星動乱末期の戦いを描いた4篇を収録。
ニューヨークに住むベストセラー作家のクレイグ・メローは、華やかな世界に疲れ、新作の筆も滞っていた。そんなある日、彼は世界銀行の男から、新作の取材を兼ねて秘密の仕事を依頼される。メローの祖国ジンバブエで最近行なわれている大規模な象牙の密猟。そして、ソ連と結んだ1派が同国で進めているというクーデター計画。この2つの不穏な動きを探ってほしいというのだ。祖国への郷愁を捨て切れぬメローは、その依頼を引き受ける。だが、女性カメラマンのサリー=アンと共にジンバブエに赴いた彼を待っていたのは、邪悪な死の罠だった。