出版社 : 早川書房
すべての発端は、船内で起きた乗組員同士のささいな喧嘩だったー24時間後にはスコットランドのフォース湾に到着する予定の英国貨物船オーライガ号。その食料貯蔵庫で起きた騒ぎは、船内に正体不明の“狂気”を解き放った。乗組員のある者は体の不調を覚え、ある者は幻覚に悩まされ始める。しだいに制御を失いながら驀進する大型船。その行く手には巨大なフォース橋が!果たして最悪の事態は回避できるのか?海の男たちと船を描かせては並ぶ者のない冒険小説界の鬼才が、姿なき恐怖に襲われた船の姿を克明に捉えた迫真の海洋サスペンス。
流れ出した原油が夜の帳のように広がる海岸で、美しい女が鳥の死骸を抱いて泣いていた。女の名はローレル・ラッソ。原油流出事故を起こした石油王の一人娘だった。海岸で彼女を見かけたアーチャーは、その翳りのある美しさに心魅かれ自分のアパートに連れ帰った。しかし女は、何もいわずに致死量の睡眠薬を持ち出して姿を消した。夫の依頼をとりつけたアーチャーは捜査を開始するが、両親のもとに身代金を要求する脅迫電話がかかってくるにおよび事件は深い傷口をみせはじめた。悲劇にもてあそばれる人間の苦悩を浮きぼりにする巨匠の野心作。
伝統ある良心的な大新聞〈シアトル・スター〉の社長から、極秘の依頼が舞いこんだ。花形記者のハガートが記者倫理に反する収賄行為をしているらしいので、ことの真偽を確かめてほしい、というのだ。株の買い占めによる乗っ取り工作で揺れる〈スター〉にとって、花形記者のスキャンダルは命取りになりかねないからだ。わたしは〈スター〉の記者となって、調査を開始した。が、その矢先、ハガードが殺されたのだ…。真実を重んじる心優しい探偵ジョン・デンスンが、持ちまえのオフ・ビートな捜査法で新聞社内の不正を暴く、好評シリーズ第3弾。
マヤ遺跡発掘に協力するため、ギデオンはメキシコへ飛んだ。遺跡から人骨が見つかり、人類学者の彼が鑑定を依頼されたのだった。だが仕事は鑑定だけではすまなかった。骨と同時に発見された古文書に記された呪いが隊員たちを襲いはじめ、ついに殺人へと発展したのだ!ジャングルの呪われた遺跡でスケルトン探偵が推理の冴えを見せる本格の香り高き最新作。
真夏のメイン州の海岸に巨大な氷山が流れついた日、浜辺の高級ホテルで大富豪の老人が死んだ。時を同じくして、ホテルの付近では警察による謎の検問が始まる…。戦争の暗い記憶を持つ意外な真相とは?アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞作。
短篇小説の名手として名高いロアルド・ダールがもつさまざまな魅力。切れ味鋭く、鮮やかで、洒落たオチ。発想の奇抜さ、面白さ。“残酷で、皮肉で、薄らつめたく、透明で、シニカルな”大人の想像の世界を、子供にも充分理解できるような平明なことばづかいで語る、ストーリー・テリングの妙。そしてダール特有の“毒”の味。本書はそんなダールの魅力を堪能できる、素敵な新作9篇を収録したファン待望の傑作短篇集。
東部の消防局を辞めてシアトル郊外の町に移ってきたマック・フォンタナは、頼まれて町の消防署長となった。だが、保安官兼任の話にはがんとして抵抗した。そもそもこんな田舎町に引っ込んだのは、幼い息子と二人でのんびり暮らすためだったのだ。そんな彼が保安官を引き受けたのは、エイプリルという若い娘のせいだった。彼女は、この町の外れに住む恋人ザヤックと連絡が取れないのはを心配してわざわざシアトルからやってきたのだ。娘の不安気な様子に同情したフォンタナは、シアトルの消防士だというザヤックの家を訪ねた。だが、家の中にはすでに何者かによって捜索されて目茶目茶に破壊されており、さらに裏の林には、拷問の傷痕も生々しいザヤックの刺殺体が残されていた!現役の消防士である著者が正義感あふれる元消防士の保安官フォンタナの活躍を迫力満点に描く表題作。
ローダンらテラナー5人は、敵の洋梨型宇宙船に乗りこみ惑星キーグから脱出した。だがその宇宙船は、知性生物を思いのままに操るクリスタル工作員に支配されていた。しかも、船内にはクリスタル工作員の奴隷である、縦横1メートル半の奇怪な宇宙人“将軍”がひしめき、ローダンらを捕らえようとしているのだ。一方《クレスト4》を指揮するアトランは、キーグから発進した8隻の敵宇宙船のいずれかにローダンらが乗っているにちがいないと8隻を追跡しはじめるが。
12歳の少女バーバリは、ようやく夢にまで見た宇宙ステーションに行けることになった。新しい生活への期待に胸をふくらませるバーバリ。けれどもシャトルに乗りこむ彼女の上着のポケットには、ちっちゃな秘密が隠されていたー大好きな子猫のミッキーを、こっそりしのばせていたのだ。たとえ宇宙に行ったって、ぜつたいこの子といっしょにいたい。でも、もし見つかったらどうしよう…?元気いっぱい夢いっぱいの、かわいい少女と小猫が星空を走りまわって大冒険。
パロを中心とする圧倒的な連合軍の前に、国は破れみずからはかつての友邦クムの虜囚として、タリオ大公の囲い者となったアムネリス。だが、国王たらんとする野望に燃え、その方途を探っていたイシュトヴァーンは、彼の軍師を自称するアリの知恵によってアムネリスを助け出し、彼女の名の下に、滅び去ったモンゴールの再興をめざさんとするのだった。そして、屈辱の日々をおくっているアムネリスを、待女のフロリーともども首尾よく救出することに成功した彼は、手はじめに部下の盗賊を従えてルシニアの廃砦に本拠をかまえるのだったが…。
外惑星連合軍が劣勢を挽回するために投入した唯一の正規巡洋艦サラマンダー。しかし急造艦の宿命か、エンジンは不調を訴え応急修理を必要としていた…。決死の作戦行動の後、次第に追いつめられていく巡洋艦サラマンダー。それを追う航空宇宙軍艦隊。両者の息づまる戦いを描いた表題作、及び「サラマンダー追跡」木星系最外縁の衛星基地での外惑星連合軍による総力を挙げての迎撃作戦を描いた「アナンケ迎撃作戦」イオの低高度軌道観測衛星アルゴスー3で生じた悲劇「最終兵器ネメシス」など、第1次外惑星動乱末期の戦いを描いた4篇を収録。
ニューヨークに住むベストセラー作家のクレイグ・メローは、華やかな世界に疲れ、新作の筆も滞っていた。そんなある日、彼は世界銀行の男から、新作の取材を兼ねて秘密の仕事を依頼される。メローの祖国ジンバブエで最近行なわれている大規模な象牙の密猟。そして、ソ連と結んだ1派が同国で進めているというクーデター計画。この2つの不穏な動きを探ってほしいというのだ。祖国への郷愁を捨て切れぬメローは、その依頼を引き受ける。だが、女性カメラマンのサリー=アンと共にジンバブエに赴いた彼を待っていたのは、邪悪な死の罠だった。
ジンバブエは揺れ動いていた。白人支配を脱して独立を果たしたものの、2つの部族の権力争いが激化していた。その抗争の中に巻き込まれたメローは、密猟とクーデターの首謀者である政府高官の手によって国家反逆の汚名を着せられ、故郷に再建した牧場を没収されてしまう。そして、からくも逃亡に成功した彼とサリー=アンを狙って、暗殺部隊が差し向けられてきた…。広大な原野と暗黒の洞窟に繰りひろげられる白熱の逃亡と追跡!男たちの野望と闘い、友情と愛をサスペンス溢れる筆致で描き上げる、ベストセラー作家の冒険アクション巨篇。
簡単な仕事で報酬は5000ドル。美容師のアンが恋人のトムから持ちかけられた話は最初から裏がありそうだった。トムの上司が麻薬中毒の妻を立ち直らせるため、4歳の娘の狂言誘拐を仕組んだというのだ。しかし娘を誘い出した直後に上司が何者かに殺され、警察も介入…誘拐はいつしか本物に!錯綜していく事件を緊迫感溢れるタッチで描く誘拐犯罪サスペンス。
『いさましいちびのトースター』ですっかりおなじみ、ぴかぴかボデイのトースターと愛すべき仲間たちが今度はなんと火星に行きます。火星の電気器具国家の野望をくじくため、よりパワーアップした活躍を見せてくれるトースターにご声援を。宇宙に旅立ったトースターの大冒険心のあたたまるSFメルヘン第2弾。
ソ連、イランに侵攻す!イランを支配下に置いてイラクとの共同国家を作り、ペルシャ湾を手中に収めんとする恐るべき“フェザー作戦”。ソ連軍は電撃的な攻撃により、イラン、ペルシャ湾のアメリカ軍を圧倒、作戦は成就するかに思えた。だが、その時、アメリカ側は奇跡的な反撃を開始した。反撃の砦となったのは、〈シルヴァー・タワー〉の意名を持つ〈アームストロング〉宇宙ステーション。その高性能レーダーをもってすれば、ソ連軍の動きは即座に探知でき、攻撃を封じることができるのだ。劣勢に立たされたソ連軍は、ただちに〈シルヴァー・タワー〉の破壊に乗り出すが…。中東の命運をめぐり、米ソの陸海空の大規模な現代戦と宇宙戦が始まった。『オールド・ドッグ出撃せよ』で鮮烈なデビューを飾った大型新人が放つ、待望の軍事スリラー第二弾。