小説むすび | 出版社 : 朝日新聞出版

出版社 : 朝日新聞出版

鳥の心臓の夏鳥の心臓の夏

「自閉症者のもどかしさをここまで情緒的に綴る文章は僕には書けない」--『自閉症の僕が跳びはねる理由』著者・東田直樹氏推薦!  自閉スペクトラム症のサンデーは白いものしか口にしない。他人のかかわりは暗記したマナーブックの指南通り。自分のルールを守りながら、娘のドリーと二人ひっそりと暮らしている。しかし、ある夏の日、唐突に現れた自由奔放で謎の魅力をもつ隣人によって、これまでの日常が侵されていく。一方で、ドリーは隣人に惹かれていく。幼い頃から母親にその特性をみとめてもらえなかったサンデー。現在も、唯一の愛する家族である娘との関係に悩み続けている。自身も同じ特性をもつ著者の初めての作品にして、ブッカー賞ノミネート作。 <本書の内容> 火は光と見紛う/輝く魚/冬の蜂/大きな声で話して、普通に話して/辿れない心/精巧に作られたおもちゃ/個人の邸宅/やわらかい羽と鋭い目/この見せびらかすようなキス/猫の眠り/所有欲に似た愛情/際立って違うもの/ある種の告白/イーヴィは水が大好き

問題。 以下の文書を読んで、家族の幸せの形を答え問題。 以下の文書を読んで、家族の幸せの形を答え

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2025年3月7日 発売

中学受験も、親友との関係も、家族のことも、絶対に後悔したくない。なのに小学校最後の夏休み、十和の感情は大爆発する。だから……! 全力で受験に向かっていく。『店長がバカすぎて』山本猛店長(武蔵野書店吉祥寺本店)推薦「当店いち押しの感動作。私も大活躍しております!」【内容紹介】小学6年生の十和は、家族の幸せの形がわからない。楽しい母、やさしい父、かわいい妹。それなのに、どうして心がこんなに荒むのか。苛立つ十和に対して、母はなかば強引に中学受験を決めてしまう。このわだかまる気持ちをぶつけられるのは、LINEで繋がる「あの人」だけだーー。ここから逃げ出したい。その思いは大阪で一人暮らす祖母へと向かい、十和は大阪の私立中学に進む決意をする。4人が離れて暮らすことに父は反対するが、あることを条件に十和の希望を受け入れるのだった。バラバラになりそうな一家は、この問題を解決することができるのか? 中学受験を通して家族の成長を描く感動作。45万部突破の人気シリーズ『店長がバカすぎて』の山本猛店長も登場?

死んだら永遠に休めます死んだら永遠に休めます

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2025年2月20日 発売

死んでほしいと思っていたパワハラ上司が死んだらしい。容疑者はーー部下、全員。無能なパワハラ上司に苦しめられながら毎日深夜まで働き詰めの生活を送る28 歳の主人公・青瀬。突然失踪したパワハラ上司・前川から届いたメールの件名は「私は殺されました」。本文には容疑者候補として「総務経理本部」全員の名前があった。限界会社員・青瀬と妙に頭の冴える派遣社員・仁菜は二人で真相解明に取り組むのだが……。発売前から「一気読み」「怖すぎる」と話題沸騰の、新しいストーリーテラーがおくる恐怖の”限界会社員ミステリ”!********知りたくなかったこんな真相なら。仕事で疲れ、心が死んでしまったら、人は悪魔になってしまうのか。限界が悲劇を起こす。がんばれよ、青瀬。ジュンク堂書店滋賀草津店 山中真理さん限界アラサー会社員・青瀬は、きっとあなたの近くにもいる。予想を裏切り続ける展開に振り回されるべし!啓文社岡山本店 三島政幸さん超絶パワハラ上司。いつまでも終わらないたくさんの仕事。そんな環境を諦めて死んだ目をしている同僚たち。どうして私はこんな救いようのない会社にいるのだろうか………?絶対に働きたくない職場で繰り広げられる人間模様の渦に、あなたの理性が試される。ぜひ最後のページまで見届けてほしい。大盛堂書店 山本亮さん雪に閉ざされた山荘じゃなくても、絶海の孤島じゃなくても、ヒトを極限状態に陥らせることはかくもたやすいものか……。思い込み厳禁の社畜ミステリ!!佐賀之書店 本間悠さん何のために働くのか。自分の居場所はどこなのか。生きることが麻痺していないか。人の命の尊さを問い、社会問題への警鐘を打ち鳴らす、課題書だ。紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん職場の人間関係がこんなにもおぞましいとは・・・(怖) タダならぬ空気が全編から漂い、胸騒ぎが止まらない! パワフルにしてハラハラドキドキの展開が最高。これぞまさしく「パワハラ」文学だ!ブックジャーナリスト 内田剛さん限界のその先を見た! 社会への警鐘が軽快に描かれたノンストップミステリー!うさぎや矢板店 山田恵理子さん「逃げる」という選択肢はなく、「このまま生きる」か「死ぬ」かの二択しかない。最初から最後までずっと胸糞悪い。なんなんだこれは。紀伊國屋書店梅田本店 小泉真規子さん全く展開予測不能! 「そんなブラックな会社一刻も早く辞めて!!」と心の中で叫びながら、どんどん悪化していく主人公を取り巻く状況と、積み重なる微かな違和感に不穏さを感じつつ、一体どう着地するのかとハラハラし通し!ジュンク堂書店旭川店 松村智子さん加速する人間不信が最後まで止まらない悪夢の転落劇。一気に読ませていただきました。ときわ書房本店 宇田川拓也さん

アガラアガラ

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2025年2月7日 発売

ジャンル

本当の近未来の話をしようか。新自由主義台頭の果てに世界は統一され、人類は自由と平等と平和を手に入れた。宗教も、国境もない。争いも存在しない。だが、完全な理想社会は、人間同士をつなぐ《ある力》を奪っていったーー。SF×パンク×世界史の構造=25年後の未来をキッチュに予言するエンターテインメント巨編    *  *  *  *  *覇権争いに終止符を打ったアメリカと中国は、完全なる自由と平等と平和を保障する《大同世界》を実現させた。大統一した世界を維持する分散型自律機関=通称《DAI》なる権力装置のもと、国境も、宗教もない理想の社会に人々は安住する一方で、見えない分断が隠蔽されているのではないかという陰謀論が囁かれ、原因不明の自殺者が後を絶つこともなかった。パンクバンドの元ギタリスト・ケイは、ある出来事をきっかけに音楽活動から足を洗い、現在は秩序維持軍に属している。2050年の近未来世界に戦争は存在しない。だが軍は同時多発する小さなコミュニティの儀式に対して、それらが宗教行為にあたるか見極める調査活動を続けていた。信仰の兆しを見せる《故障》した地域が世界各地で発生するなか、対象ゾーンへの《警告・修理・漂白》を遂行する任務にあたっていたケイは、上長のグエンから日本州西部でパンクロック・フェスティバルを開催する《アガラ》なる土地に潜入捜査せよとの指令を受けるのだった。『エアー3.0』の著者による最新の世界情勢とPUNKへの愛に裏打ちされた思索的フィクション

パンダ・パシフィカパンダ・パシフィカ

パンダと生きとし生けるものとアヒルのおもちゃ。すべてをやわらかく繊細にくるむ、小説の秘術ーー大森望ここには、“命をあずかる”というケア責任の普遍性がそっと提示されているーー小川公代         (「一冊の本」2024年10月号より)テロと戦争が常態化する時代の渦中に命をあずかり平和の実現を企てる組織が存在したーー?あなたを思えば世界は救われる。【あらすじ】春先になると花粉症で鼻が利かなくなるモトコは、副業で働くアルバイト先の同僚・村崎さんから自宅で飼う小動物たちの世話を頼まれる。その後、職場を辞めた村崎さんのメールからは、パンダと人類をめぐる狩猟、飼育、繁殖の歴史がひも解かれ、ある目的で海外を転々としていることが見えてくるのだった。モトコが村崎さんの指示を仰ぎながら動物たちの世話をつづけるなか、上野動物園では日本が所有する最後のパンダ・リンリンが亡くなり、中国ではオリンピックを前に、加工食品への毒物混入事件と大地震が起きるーー。命をあずかることと奪うこと。この圧倒的な非対称は、私たちの意識と生活に何を残すのか? 「命をあずかる」というケアの本質に迫りながら、見えない悪意がもたらす暴力に抗うための、小さく、ひそやかな営為を届ける問題作。

その朝は、あっさりとその朝は、あっさりと

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2024年8月7日 発売

長寿社会という「最先端」の時代を生きる私たちに、道しるべとなる「老衰介護看取り小説」の誕生!老い、病、死にちかづくこと。じつはたっぷりした意味がある!中島京子さん推薦!老いとの闘い。死支度。「死下手」の一茶の俳句が、認知症のお父さんを支える。家族のじたばた、いらだち、せつなさも、どこか飄々とした俳諧のようだ。*元中学教師の恭輔は80代後半には認知症になり、骨折をきっかけに4年前からは在宅介護を受ける身の上だ。通称「かんたき」看護小規模多機能型居宅介護の看護師、介護士が自宅でのサポートをしているが、妻にとっては老老介護、かかわる子どもたちも還暦前後でらくではない。オムツとトイレの大惨事、認知症の薬などを試みるが、次第に出来なくなってくることが増えていく。万一の場合には救急車をどうする?96歳で息をひきとるまでの20日間、家族や介護者はどのように備えるのか。誰にとってもひとしく迎える最期はどのようなものなのか。死ぬときはどうなるのか。そしてその日は信じられないほど「あっさりと」やってきたのだ。*老いや死も庶民の視線で、見捨てない温かさに満ちた、一茶の句が老境の恭輔を、そして周囲の人々を励まし続ける。自分ごととして必ず来る老い、病、死をやわらかく問いかける、先を照らす小説。目次から 一 三度目の危篤 二 トイレ地獄 三 先生と呼ばれて 四 みんな先に死んでいく 五 何もできない 六 ついのすみか 七 思い出の中の人  八 この世とのつながり 九 死ぬのにもってこいの日 一〇 その朝は、あっさりと

四つの白昼夢四つの白昼夢

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2024年7月5日 発売

コロナ禍がはじまり、終息に向かった。これは目眩? 日常の隣にある別世界。分別盛りの人々の抱えた困惑と不安をユーモアと活力あふれる文章で描く四つの日常奇譚集。妻は売れっ子イラストレーター、夫は音楽家。30代の夫婦が不動産屋の仲介で移り住んだ理想の家。しかし夫が出張中のある夜、天井から異様な物音が……。気のせい? 事故物件? それとも……。そしてある日、夫婦は隣家の秘密を知ることになる。(「屋根裏の散歩者」)酔い潰れ、夜更けの電車内でヴァイオリンを抱いて眠る老人。慌てて下りていった彼の忘れ物は、なんと遺骨。「才女好き」と噂された男の、四十年に及ぶ家庭生活に、秘められたものはいったい何だったのか。(「妻をめとらば才たけて」)亡き父の後を継いだレストラン経営がコロナ禍で破綻に瀕している。家庭がきしみ始め、しっかり者の母が倒れ、妻は子供を連れて出て行く。負の連鎖の中でどん底の男が、はまったのは、因縁付きの謎の植物。完璧なフォルム、葉の緑のグラデーション。マニアの世界は地獄より深かった。(「多肉」)認知症の義母が亡くなった。ようやく見つけた葬儀用の遺影。しかしその肩先には人の手が写っている。そして切り取られた半分には見知らぬ男が。背景からすると、近くの動物園で撮影されたようだ。慎ましく物静かで、実の娘息子にも本音を語ることのなかった人の心の内にあったものは?(「遺影」)現実と非現実の裂け目から見えた、普通の人々の暮らしと日常の裏側。『鏡の背面』(集英社文庫、吉川英治文学賞受賞作)や『冬の光』(文春文庫)の流れにつながる、人の心の不思議と腑に落ちる人生のリアリティにあふれる力作。

明日、晴れますように明日、晴れますように

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2024年6月7日 発売

大きな物語がなくなったあとの複雑な時代に、 新しい出会いや発見、悲しみや葛藤を経験しながら成長する子どもたち、 うつろいゆく大切なものもの。それでもなお世代を超えて受け継がれる、 かけがえのない日々を描く新たな成長小説(ジュブナイル) いまほど世の中の仕組みが複雑ではなかった一九七〇年代。 『七夜物語』という不思議な本の世界を冒険した子どもたちがいた。鳴海さよと仄田鷹彦。七つの夜をめぐる冒険は、二人にとって大切な経験となるが、さよも仄田くんも「夜の世界」の出来事を決して思い出すことはなかった。 あれからおよそ三十年ーー。 さよの息子「絵」と仄田くんの娘「りら」は、両親と同じ小学校でクラスメートになっていた。二人もまた『七夜物語』の世界へと導かれるのか?  二〇一〇年の現代を舞台に、十歳から十一歳へと成長する二人の変化の兆しと、子どもたちを取りまく世界を鮮やかに捉えながら、ささやかな人の営みと、そのきらめきを届ける物語は、二〇一一年の「あの日」へと向かっていく。 著者の長編ファンタジー『七夜物語』から十二年、 次世代を生きる子どもたちの物語

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