小説むすび | 出版社 : 東京創元社

出版社 : 東京創元社

マナートの娘たちマナートの娘たち

姉が弟の遺体を浄める。本来これは同性の仕事なのだが、姉は自分がやると主張したー。亡き弟の思い出を情感豊かに紡ぐ「浄め(グスル)」。アメリカの女の子として成長してきたアラブ系移民2世の“わたし”と、波乱の人生をおくった伯母の物語に、窓から飛び降りた女が女神と邂逅する幻想的な光景を織り込んだ「マナートの娘たち」。#MeToo運動以前の映画産業で、あるインターンの女性が受けたハラスメントを描き、問題提起する「懸命に努力するものだけが成功する」。新聞記事や手紙、メールの文章、リアリティー番組の台本やSNS投稿など虚実取り交ぜた多彩な媒体のコラージュで、フロリダで実際に起こったシリア・レバノン系移民夫婦のリンチ事件を核に、アメリカという国家に潜む暴力性や異質なものを排除しようとする人間の本質を浮かび上がらせる野心的な傑作「アリゲーター」。過酷な現実を生きる人々に寄り添い、多様な声を届けようとする全9篇。現代アメリカ文学の新鋭による鮮烈なデビュー短篇集!

紙魚の手帖Vol.09紙魚の手帖Vol.09

【明智恭介シリーズ、最新短編!】 宗教学試験問題漏洩事件 今村昌弘 ●期末試験直前。神紅大学ミステリ愛好会は、待望の事件に遭遇したがーー明智恭介シリーズ最新短編 【特集「2023早春・若手作家の宴」】 酔来酔去 斧田小夜 ●漢の武帝の時代、天より麒麟が飛来したーー第10回創元SF短編賞優秀賞を「飲鴆止渇」で受賞した新鋭が贈る 不死者の物語ーー肖像画家 川野芽生 ●その画家の青年は、時代や場所を超えてあちこちに現れる。定命の人々の間で、静かに長い時を生きている バッグ・クロージャー 君嶋彼方 ●大嫌いな兄が結婚することになった。しかも、結婚相手は俺の初恋の人だった 今際(いまわ)の際(きわ)の断崖から 夕木春央 ●海面に衝突して死ぬまであとわずか、私は自分が突き落とされた理由を考察する。注目の俊英、本誌初登場! 血を綴じる書庫の殺人 京都辻占探偵六角 床品美帆 ●皮肉屋だけど頼りになる、名探偵・六角が帰ってきたーーミステリーズ!新人賞受賞作家が贈る二一世紀型不可能犯罪! 懸命に努力するものだけが成功する ディーマ・アルザヤット 小竹由美子 訳 ●#MeToo運動以前のハリウッドで、ある女性インターンに起こった出来事ーー現代アメリカ文学の新鋭による鮮烈な一編! 【INTERVIEW 期待の新人】 五十嵐 大 木江 恭 【小説】 明治殺人法廷 第3回 芦辺 拓 完璧な計画 犯罪相談員〈5〉 石持浅海 1(ONE) 後編 加納朋子 きみのかたち 第6回 坂木 司 特撮なんて見ない 第6回 澤村伊智 サエズリ図書館のワルツさん 電子図書館のヒビキさん 紅玉いづき ベラベッカという名前 近藤史恵 【ESSAY】 装幀の森 第5回 アルビレオ 翻訳のはなし 第7回 グランジェ翻訳裏話ーー謎の翻訳家・高岡 真 平岡 敦 乱視読者の読んだり見たり 第5回 小説の窓、映画の窓 若島 正 【COLUMN】 ひみつのおやつ*祖母の?油漬けにんにく 木犀あこ 私の必需品*仕込み杖 青本雪平 【INTERVIEW 注目の新刊】 『明智卿死体検分』 小森 収 『グッドナイト』 折原 一 【BOOKREVIEW】 [文芸全般]   瀧井朝世 [国内ミステリ] 宇田川拓也 [翻訳ミステリ] 村上貴史 [SF]      渡邊利道 [ファンタジイ] 三村美衣

父から娘への7つのおとぎ話父から娘への7つのおとぎ話

イギリス南西部の建築事務所で非正規社員として働くレベッカは、幼いときに父親が家を出ていってしまい、母親に育てられた。父親のレオには20年近く会っていない。ある日、男性記者エリスが取材目的でレオの行方を尋ねてきた。レオはかつてBBCの子ども番組に出演していた人気俳優だったのだ。エリスはレオが現在どこにいるのか見つけられないという。父親など存在しないかのように暮らしてきたレベッカが母親や親戚に聞いても、「ろくな男じゃない」としか教えてもらえず、生死すらわからない。だが、祖母がこっそり一冊の本を渡してくれる。それは、父親が自分のために書いてくれたらしいおとぎ話の本だった。レベッカはエリスの取材に協力しつつ、本を手がかりに父親を探そうとするが…。“収集家と水の精”“世界の果てへの航海”“魔女とスフィンクス”…7つの奇妙なおとぎ話が収められた本が、知らなかった父親の想いを描き出す。本をこよなく愛する著者が贈る、切なくも心温まる家族の物語。

紙魚の手帖Vol.08紙魚の手帖Vol.08

【小鳩君と小佐内さんが活躍する、シリーズ最新短編!】 倫敦(ロンドン)スコーンの謎 米澤穂信 ●年に一度のお楽しみ、シリーズ最新作。今回は小佐内さんの小市民的スクール・ライフのために小鳩君が知恵を貸します 【読切特集「冠婚葬祭」】 もうすぐ十八歳 飛鳥井千砂 ●〈冠〉“成年年齢”ってなんだろう。二〇二二年、智佳は十八歳の岐路を想う ありふれた特別 寺地はるな ●〈冠〉成人式の朝、果乃子は二十年前を思い出す。話題の著者が描く、じんわり温かな物語 二人という旅 雪舟えま ●〈婚〉家読みのシガとクローンのナガノ。二人の旅が迎える“おわり”と“はじまり” 漂泊の道 嶋津 輝 ●〈葬〉 葬儀で出会ったうつくしいひとは、いつも彼女らしい喪服を着ていた 祀りの生きもの 高山羽根子 ●〈祭〉 神社のおまつりで手に入れた不思議な生きもの。その正体はゆらゆらと曖昧でよくわからないまま 【小説】 明治殺人法廷 第2回 芦辺 拓 かなり具体的な提案 犯罪相談員〈4〉 石持浅海 1(ONE) 中編 加納朋子 きみのかたち 第5回 坂木 司 特撮なんて見ない 第5回 澤村伊智 記憶の対位法 第3回 高田大介 モンドールの理由 近藤史恵 刑事何森 エターナル 丸山正樹 オークの心臓集まるところ サラ・ピンスカー 市田 泉 訳 【特別企画】 矢吹駆連作の舞台裏 笠井 潔 【ESSAY】 装幀の森 第4回 アルビレオ ぼくたちが選んだ 第6回(最終回) 北村 薫・有栖川有栖・宮部みゆき 翻訳のはなし 第6回 声が大事なんです 市田 泉 【COLUMN】 ひみつのおやつ*砂糖湯と食パン 榎田ユウリ 私の必需品*たった4分のエール 内山 純 【INTERVIEW 期待の新人】 荻堂 顕 【INTERVIEW 注目の新刊】 『水底のスピカ』 乾 ルカ 『青木きららのちょっとした冒険』 藤野可織 【訃報】 追悼 津原泰水 北原尚彦・紅玉いづき 【BOOKREVIEW】 [文芸全般]   瀧井朝世 [国内ミステリ] 宇田川拓也 [翻訳ミステリ] 村上貴史 [SF]      渡邊利道 [ファンタジイ] 三村美衣

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