出版社 : 河出書房新社
妻が出張先のホテルで死んだ。じつは男との浮気旅行だった。冷凍庫には妻から送られたカニが遺された。残された夫は、妻の本心を探るため浮気相手に会いにいくが…芥川賞作家の新たな名作!
百年に一度生まれ、未来を予言するといわれる生き物「くだん」。鬼の面をした怪物が「異形の家族」に見せた世界の真実とは(「五色の舟」)-各メディアでジャンルを超えた絶賛を受け、各種ランキングを席巻した至極の作品集がついに文庫化!津原泰水最高傑作短篇との呼び声が高い「五色の舟」を始め、垂涎の11篇を収録。文庫版オリジナル、著者による自作解題も併録。
中学校に入ってまもなく、突然いじめられる日々がはじまった雄哉と章司。怒りと悔しさに立ちすくむ二人の前に、「復讐計画を考えるんだ」と誘う不思議な先輩が現れたー。あさのあつこが贈る、生き抜くための青春小説。その後のプランナーたちの活躍を描いた、書き下ろし続篇「星空の下に」を特別収録。
もしも鳩のように飛べたなら…転校生の音和が、新しい学校で出会った、少し変わった教師。伝書鳩を育てる楽しい仲間たち。それに、飛べない鳩のコマメ。人は、心の目で空を飛べるだろうか?読書感想文コンクール課題図書となった永遠の名作!
ピアニストを目指しながらも、亡き母に代わって家族の世話を強いられるスウ姉さん。父の銀行が破綻し、恋人が去ってもなお、持ち前のユーモアを支えに、与えられた場所でタフに生きていく。『少女パレアナ』のエレナ・ポーターが、世界中の女性に捧げた物語を、この作品を深く愛した翻訳家・村岡花子の名訳で贈る。
「悪霊のはびこる暗い夜ふけに、ムアに、決して足を踏み入れるな」-魔犬伝説にとりつかれたバスカヴィル家当主の不可解な死。死体のそばには巨大な犬の足跡がはっきりと残されていた。謎の吠え声がひびきわたる荒れ地を舞台に、怪異な事件が幕を開ける。「ホームズ物語」の中でも圧倒的人気を博す長編大傑作。充実した注と解説、全イラスト復刻の決定版。
東京オリンピックの前年、男は出稼ぎのため、上野駅に降り立った。そして男は彷徨い続ける、生者と死者が共存するこの国をー。構想から十二年、柳美里が福島県に生まれた一人の男の生涯を通じて“日本”を描く、新境地!
撮り続ける女、盗り続ける男。ある日、奈緒のもたらした一通の遺書が、みつるとみゆきを出会わせた。みゆきに惹かれるみつるは、彼女から全てを盗もうとするのだが…。(「盗まれた遺書」)。表題作「盗まれた遺書」他、仙替学驚愕のデビュー作「中国の拷問」(第19回早稲田文学新人賞受賞作)、さらには“みゆき”のパラレルワールドというべき三編を収録。
記憶を失っていく難病の32歳・女性。末期ガンで余命1年を宣告された58歳・男性。男と女はそれぞれの目的を果たすため、互いの肉体に“入れ替わる”ことを決意した。「北帰行」から37年ー外岡秀俊が沈黙を破る感動長編。
おどろくべき知識と観察眼をもちながらも、地球が太陽の周りを回っていることすら知らない特異な男ー世界一有名な探偵・ホームズとワトスンが初めて出会い、ベイカー街二二一Bでの共同生活をはじめる、記念碑的作品。オックスフォード大学版の注・解説にくわえ、初版本イラスト全点を復刻掲載した決定版。
ドイル自身がもっとも愛した短篇であり、探偵小説史上の記念碑的作品“まだらの紐”をはじめ、“ボヘミアの醜聞”、“赤毛組合”など、名探偵ホームズの人気を確立した第一短篇集。夢、喜劇、幻想が入り混じる、ドイルの最高傑作。オックスフォード大学版の注・解説にくわえ、初版本イラスト全点を復刻掲載した決定版。
ハリウッドの脚本家として活躍する「わたし」。かつて小説・映画『レス・ザン・ゼロ』の主人公となった男が25年後に巻きこまれる謎の連続失踪事件。パーティーで出会ったブロンドの美女。“お前を見ている”という非通知のメール。キャスティングセッションで出会う美男美女との密事。ネット上に流れる「処刑」動画の噂…。ロサンゼルスを舞台に繰りひろげられるミステリアスな物語。
シングルマザー刑事・高子と相棒の新人・葵が「プラダを着た死体」事件をめぐって大バトル!?南麻布の高級マンションで女性が絞殺された。ひょんなことから事件解決をかけて高子と対決することになった葵は、トンデモない潜入捜査をするハメに…。ルール無用の凸凹コンビがふたたび爽快に突っ走る!
才気と博覧強記の異色作家デイヴィッドスンを、才気と博覧強記のミステリ作家殊能将之が編んだ奇跡の一冊。ヒューゴー賞、エドガー賞、世界幻想文学大賞、EQMM短編コンテスト最優秀賞受賞! 全十六篇。
ヒーローの自意識に葛藤するインディアナ・ジョーンズ 寂しがり屋で小心の殺人鬼、ジェイソン 六代目冥王右団次が語る、火星人の歌舞伎「襲来」とは? 幻の長編「歌を忘れてカナリアに」収録
探偵・千里の秘密任務は、キャバクラへの潜入捜査!?ターゲットは警察庁キャリア警視!首を吊った警官、失踪した会社社長、ホームレスの謎の死、そして…闇で蠢く「最狂の男」。
1920年代初頭のペトログラード。嘗ての帝都ペテルブルクはもうない。主人公テプチョールキンと彼を取り巻く友人たちはその見る影も無くなった町で最後の人文主義者=ルネサンス人という孤島となって、自らの居場所を探し続けた…幻のロシアの異才、90年の時をへて本邦初登場。破滅へ急ぐ詩人の彷徨をペテルブルクの妖しい煌きとともに描く、錯乱のロマネスク、驚異の傑作。