小説むすび | 出版社 : 至誠堂

出版社 : 至誠堂

ポルトベロの聖母ポルトベロの聖母

主人公のハバカク・パートンの祖父は熱心な清教徒で、ジャマイカ島東部のモラント湾地域に入植して砂糖黍農園を拓いたのだった。パートンは農園の中の広くて白い家で何不自由なく育った。不幸は突然おとずれる。10歳の時コレラが流行し、祖父、父、兄を一時に奪われたのである。村の教会の世話役だった男が、いかにも信心深い男やもめが敬虔な未亡人に話すのにふさわしい言葉を聖書を引用して悔やみを言いにきた。3年後、世間知らずの母はこの男と再婚した。しかし、この男の狙いは最初から農園をわが物とすることで、13歳のパートンはバルバドス島の農園に年季奉公にだされた。パートンが水夫となってバルバドス島を抜けだし、何年かのちジャマイカ島にたどりついた時、母は死に、自分は失踪人とされ、妹2人は家から一歩もだされず小間使い同然とされていた。ヤケになり、泥酔しては喧嘩し、ついに人を殺して海軍に逃げこんだパートンを拾ってくれたのは、負けず嫌いで腕っ節が強いのを見こんだ現地謀報部のキャメロンだった。

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