出版社 : 西村書店
画商ヴィクトル・アルデルヘイムは計画を実行した。令嬢イェンニからすべてを奪い、息子ケヴィンをサバンナに置き去りにしたのだ。そこには、マサイ族の呪医がいた。 「あの極悪人に復讐を!」スウィートスウィート・リベンジ株式会社の社長フーゴに依頼が舞い込む。ギャラリーの地下室に罠を仕掛けよう……。巧妙なアイデアが膨らんできた。 ヨナス・ヨナソン最新作、笑撃の第5弾! ●海外書評より 復讐計画はあれよあれよという間に予期せぬ方向へ。口からでまかせの茶番劇に、ページをめくる手が止まらない。 パブリッシャーズ・ウィークリー 悪徳美術商、怠け者のスウェーデン人警察官、泌尿器科医のせいで妻に捨てられた眼科医など、ヨナソンお得意のキャラクターが続々登場。華麗な娯楽作品。 デイリー・ミラー 笑いを交えながら、芸術、政治、ロマンス、そして仕返しの哲学に関する皮肉な視線など、荒唐無稽な物語をこれでもかと詰め込んでくる。独創的な作家である。 タイムズ ●デビュー作『窓から逃げた100歳老人』 は45カ国で刊行され、1000万部を突破するベストセラー。 2014年11月映画公開(邦題「100歳の華麗なる冒険」)、2015年 本屋大賞翻訳小説部門 第3位。
アランの101歳の誕生日パーティ祝いに、親友ユーリウスが熱気球を用意した。乗り込んだはいいが、あることをやらかして、ふたりは一路インド洋上空へ。大海原を漂流するふたりを助けたのはなんと北朝鮮の船だった。またたく間にブリーフケースいっぱいの密輸ウランをめぐる地球規模のトップシークレットに巻き込まれ、怒涛の冒険が始まった! トランプにメルケル、プーチン、金正恩、世界のリーダーが続々登場。紙ナプキンに書かれた機密文書、ナチとの遭遇、大量の違法アスパラガス……。笑撃のドタバタ歴史改変小説!書評家・杉江松恋氏 解説!冒険小説史上、最高齢の主人公の物語。 煮ても焼いても食えないじじいが百年分の貫禄を見せつけて若造どもを圧倒する。 ●前作『窓から逃げた100歳老人』 は、45カ国で刊行され、1000万部を突破する大ベストセラーに。 2014年11月映画公開(邦題「100歳の華麗なる冒険」)、2015年 本屋大賞翻訳小説部門 第3位。
この町では、人の命に価値は認められない。 生き延びるため、己の技能を磨かなければ、追放あるのみーー。 ある晩、血にまみれた少女が織の家の敷地内で発見された。 舌を切られた少女の手の平に彫られていたのは、織り子のエリアナの名前だった。 少女の素性と入れ墨のことを探るうちに、 エリアナは町の背後に見えない組織の力が蠢(うごめ)いていることに気づく。 度重なる洪水が島を襲い、未知の病によって動植物や島民に異変が起こり始め、 織り子たちが織り上げた道はゆっくりと沈んでいく。 やがてエリアナは、糸が織られるように絡みあう島の過去と現在に、 自分の運命も編みこまれていることを知る。 織り子たちが織り上げた糸の壁ーーもしくは、島では固く禁じられている夢のなかにいるかのように。
砂漠をさまよい、瀕死の状態でマスクラン村にたどりついたセリム。やがて目覚めた彼は、恩人イブラヒムに少しずつ身の上を語り始める。ヴァイオリンに心魅かれ、夢中で手ほどきを受けた少年の頃。ミリアムとの初恋。そんな日々をよそにかつての楽園シラケシュはいつしか全体主義に覆われていく。悲痛な思いを胸に放浪し、ついに魂をぶつけるにふさわしいサン=サーンスの曲を見出したとき、セリムに命を賭したヴァイオリン演奏の晩が訪れる。『囀る魚』のセシェがおくる魂の音楽小説。
おかしな一家をめぐる奇妙な味のコメディ! ファング夫妻はそれを「アート」と呼び、 子どもたちはそれを「いたずら」と呼んだ。 有名なパフォーマンス・アーティストを両親にもつ姉弟アニーとバスターは、 幼いころから親の「アート」に巻き込まれて育った。 しかし、”人生で大切なのは偉大なアートだけ”と言って、 毎日奇天烈なことばかり計画している親のもとで順調に成長するのは難儀なこと。 大人になって早々に家を出た2人は、それぞれ女優と売れない作家になっていた。 ある日、仕事に行き詰った姉と大けがをした弟は実家に帰り、久しぶりに家族4人で暮らし始める。 ところが、両親が突然失踪。 事件なのか、それとも「アート」なのか…。 わかりあいたいのにわかりあえない、いちばん近くにいる厄介な他人、それが家族。 「ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー」他、 TIME、PEOPLEなどで年間ベストに選ばれ、映画化もされた、 全米でベストセラーのシニカルなコメディ小説!
日本の庭園を取材するため、ドイツからやってきたぼくは、京都の禅寺でナミコに出会う。二度目に会ったとき、彼女は言った。「まだ、庭園の語る言葉がわからないんですか?」ナミコに誘われるままに、ぼくは「月のため息」の庭を訪れ、トラクターで田舎を訪れ、庭に隠された物語を見つけていく。同じときを過ごすなかで、ぼくは世界がささやき声に満ちていることをはじめて知るのだった。純度120%の恋愛小説。
イタリア発ミステリー・ロマン 「アレッシア・ガッゾーラは並はずれた才能をもった作家だ。 大いなる心理的緊迫感と圧倒的リズムに、一晩中眠れなくなるだろう!」 -- ジェフリー・ディーヴァー(『ボーン・コレクター』著者) アリーチェは、ローマの法医学研究所で働く研修医。 自分の仕事を心から愛しているものの、いつも数々の失敗をやらかしてしまう。 ある夜、上司のクラウディオとともに現場検証に行ったアリーチェは、 女性の死体を見て衝撃を受ける。 その女性ジュリアと偶然にも前日知り合っていたからだ。 検死により導き出された死亡推定時刻に疑問を覚えたアリーチェは、 ジュリアへの個人的な感情から事件の解明にのめりこんでいく。 はたしてジュリアの死の真相はーー? ジャーナリストの自由人アーサーとの恋の成り行きを織り交ぜ、 厳しい状況の中、自分の直観を信じて突き進んでいくアリーチェの姿を、 丹念に、時にユーモラスに描き出す。 イタリア本国でシリーズ累計37万部突破した「法医学教室のアリーチェ」シリーズ。 イタリア放送協会(RAI)によりテレビドラマ化され、2016年9〜10月にシーズン1が放映された。
時を超えて氷の中から甦った男を待ち受けていたものとは…? 科学の倫理性、人生の意味、そして愛の本質を問うサイエンス・ロマン。 科学者ケイト・フィーロらを乗せた調査船が発見した未曽有の規模の氷山、 その分厚い氷の奥深くから、氷漬けになったひとりの男が発見されたーー。 氷の中から目覚めた時間旅行者(タイム・トラベラー)を待ち受けていたのは、 名声を追い求める傲慢な研究所所長、スクープを狙う雑誌記者、 「凍った男(フローズン・マン)」の蘇生は神への冒涜と考える狂信的な抗議団体、 甦った男の生を長引かせるため研究を重ねる科学者たちのさまざまな思惑だった。 さまざまな欲望と思惑に満ちた世界で、 男は「愛」を再び手に入れられるのか。 科学の倫理性、生と死の意味、そして愛の本質を問う、サイエンス・ロマンの傑作! ”キールナンはここ数年にデビューしたなかでも もっとも力のある作家だ。 本書はあなたの心臓を止め、また動かすだろう” 〜Justin Cronin(ベストセラー『Passage』著者)〜
■読書推進運動協議会 リーフレット「2018若い人に贈る読書のすすめ 〜成人・卒業ー新たな一歩を踏み出したフレッシュなあなたに〜」掲載 不治の病の父親とその家族が向き合う最期の優しい日々-- ドイツの語り部ラフィク・シャミのパートナーでもあり、 画家・文筆家として活躍するロート・レープ初の邦訳小説。 死ぬこと、生きること、わかりあうこと、愛することーー 人生で大切なことのすべてがここにある。 それはある日、突然はじまった。癌だった。--腎細胞癌。 大家族を夢見たヒーロー(ヘルヴィッヒ)・ヴィーラント。 家族は増え、会社も経営し、人生は順調かに思えた。 ところが、自らの病をきっかけに、家族のほころびがつぎつぎとあらわになりはじめる。 5人の子供と孫たちが抱える悩みや問題の数々。 長女の家庭内不和、次女との軋轢、会社経営をめぐる長男とのすれちがい、 次男の会社の経営不振、非嫡出子を産んだ孫娘。 そして、最愛の妻とは、死について向かい合えず・・・。 家族とは何なのか、死を宣告されたときに、人は残りの時間をどうすごすのか、 あなたがヒーロー・ヴィーラントだったら? あるいは、あなたが余命を宣告された患者の家族だったら・・・? 家族といえども個人。欠点もあれば、ぶつかりあうこともある。 不治の病のヒーローは、病と、そして崩壊しそうな家族とどう向き合うのか。家族たちの選択は? それぞれの視点から語られる、心に響く「ある家族の物語」。 ヘルマンヘッセ賞はじめ、数々の賞を受賞したドイツを代表する作家ラフィク・シャミの妻にして、 装丁を手がける画家でもあるロート・レープの家族小説。
内気な青年ヤニスはアテネ旧市街の古びた書店に迷い込み、神秘的な女店主リオに出会う。めくるめく読書の愉しみ、本の構造の不思議、古典の断片ーふたりの会話が尽きることはない。しかし、それも束の間、リオはふいに消息を絶つ。彼女は本当はいったいだれなのだろう。手がかりを探すヤニスが辿り着いた世界とは?現実と虚構と謎を織り込み、読む者を不思議な読後感へと誘うエブリデイ・ファンタジー。
1923年、キリスト教伝道師として妹らと女性3人でロンドンからトルキスタン・カシュガルへと赴いたエヴァンジェリン・イングリシュは、到着早々に行きあわせたショッキングな事件のために漢人の提督によって軟禁下におかれてしまう。異教徒との対立や仲間との溝、妹の秘密ーーいろいろなことが明るみに出るにしたがって、薄紅の砂に覆われた酷暑の地は徐々に緊張を高めていく。次第に孤立していくエヴァを支えたのは、現地の若い娘が遺した幼子アイリェンを守らねばという思いと、帰国後に出版予定で構想を練っている「女性のためのカシュガル案内」の草稿だった。 一方、時は現代ロンドンーー。中東研究のシンクタンクに勤めるフリーダは、ある雨の夜、アパートの廊下で眠るイエメン人タイーブと出会う。同じころ、聞き覚えのない人物の最近親者として死亡通知を受け取ったフリーダは、タイーブの力を借りて謎の人物と自分との関係を探るうち、自分を捨てて出て行った母親と再会することに…。 ままならぬ現実にもがき悩みながらも自らの人生を追い求め、愛の意味を探りながら生きた女たち。舞台も時も越えさまざまな愛の連鎖がつながるとき、壮大な物語が広がってゆくーー。
雪の日の午後、アリスは暖炉の上の鏡を通りぬけて、現実とは逆さまの世界へ入り込んでしまいます。 チェスの駒が歩き回り、花々がしゃべる世界で、奇妙なチェスゲームに参加したアリスは、奇妙奇天烈なものたちに出会います。トゥィードルダムとトウィードルディー、ハンプティ・ダンプティ、ライオンとユニコーン、いばりくさった赤の女王、混乱している白の女王ーー。 『不思議の国のアリス』が最初に刊行されてから150年。その続編となる本作にも、国際アンデルセン賞受賞画家イングペンが魅惑的な挿し絵を描きました。 突拍子もないユーモア、機知に富んだ韻やリズム、きらめくような言葉遊びは、新しい読者を楽しませると同時に、古くからのアリスファンへ捧げられています。カラー豪華愛蔵版。
「わたしのルミッキ。きみの手は血でそまっているーー」 高校で「白雪姫」を現代版にアレンジした劇「黒いリンゴ」の主役を演じることになったルミッキに、不気味な手紙が届き始める。差出人はルミッキの日常を異常なほど詳しく知っており、自分の要求を満たさなければ、劇の初日を血の海に変えると言う。 次々に届く手紙とエスカレートする要求。開演の夜が近づく中、ルミッキはストーカーの正体を暴くことができるのか。前作で明らかになった姉の存在、両親の秘密、ルミッキの過去もついに明らかになる。 クールでストイックな白雪姫の三部作、ここに完結!
旅先のチェコで、ルミッキの目の前に腹違いの姉だという女性が現れた。彼女の名はゼレンカ。母親の死後、新しい〈家族〉に引き取られて暮らしているという。 ルミッキがゼレンカの家に招待された翌日、彼女の〈家族〉の一人が事故で亡くなった。疑念を抱いたルミッキは、事故死した男と会っていたジャーナリストの青年を探し出して接触する。その夜、何者かに自らが監視され、身の危険が迫っていることに気づくのだった。 世界48ヵ国で翻訳出版! トペリウス賞受賞作家サラ・シムッカによる話題の北欧ミステリー3部作、ますますスリリングな第2弾。 ◆以下続刊予定(全3巻) 第3巻 黒檀のように黒く(12月上旬発売予定)
国際アンデルセン賞画家イングペンが描く、オールカラー豪華愛蔵版。 川の土手で読書をしていたアリスは 不思議なウサギを追いかけ穴へ落ちーー しゃべる芋虫、チェシャーネコと出会い、 帽子屋の永遠に終わらないお茶会に参加したり、 ハートの女王とのゲームに巻き込まれ・・・ 奇想天外な地下の国で、アリスの大冒険がはじまります。 国際アンデルセン賞受賞画家イングペンによる表情豊かな挿し絵と、読みやすい新訳で、 永遠のファンタジーが生き生きとよみがえります。 世界中で愛され続けているナンセンスで奇想天外な冒険をお楽しみください。 ※小学校5年以上の漢字にルビ
「次に何が起こるかなんてわからないわ。そもそも、人生ってそういうもんでしょ」 人種差別の激しかった南アフリカで、し尿処理場で汲み取り桶運びに明け暮れる女の子がいた。 ノンベコ13歳。天才的な数学の才能はあるけれど学校には行ったことがなく、だから当然読み書きのできないこの少女が、大人になって遠くスウェーデンの国王と首相の命を救うことになろうとは、誰も予想だにしていなかった。 物語の舞台は南アフリカからスウェーデンへーー。 開発の途上で余ってしまった爆弾1個をめぐって、全然似てない双子、いつもへべれけの爆弾開発者、じゃがいも農家の伯爵夫人、のん気な王様、きれい好きな首相、モサド諜報員、そして胡錦濤国家主席まで、ひと癖もふた癖もある人物が入り混じって、てんやわんやの大騒ぎ。 爆弾は誰の手に? ノンベコの恋の行方やいかに? そして、スウェーデン国王は共和主義者の魔手から無事逃れられるのか?! デビュー作『窓から逃げた100歳老人』で全世界に笑撃を与えたヨナス・ヨナソンが贈る、ハチャメチャ・コメディ第2弾!
“わたし”は帰りつかない夢ばかりみている。目の前を横切る一頭の象、森に“箱”を設える男、鴉の通夜を執り行う女、夢を操る蜘蛛、本性を言い当てる易者見習いの青年、そして“わたし”に「物語」を託す巫女…。謎が深まりゆくなか、立ち現れる三人の女によって、いつしか“わたし”は、思い出せなかった世界、忘れ果てていた世界へと誘われていく。時が重なり、はまっていくピースの数々。仕掛けに満ちた、めくるめく幻想譚。
お祝いなんてまっぴらごめん!100歳の誕生日パーティの当日、アラン・カールソンは老人ホームの窓から逃走した。ひょんなことからギャング団の大金を奪ってしまい、アランの追っ手は増えていく。けれども、当の本人はなるようになるさとどこ吹く風。それもそのはず、アランは爆弾つくりの専門家として、フランコ将軍やトルーマン、スターリン、毛沢東ら各国要人と渡り合い、数々の修羅場をくぐり抜けてきた過去の持ち主だったのだ。20世紀の歴史的事件の陰にアランあり!過去と現在が交錯するなか、次々展開するハチャメチャ老人の笑撃・爆弾コメディ、日本初上陸!