出版社 : 論創社
江戸の町を奇妙な三人組が行く。盲目の娘鍼灸師・桃春、お供の千代、二人の用心棒・如月十兵衛。三人の往診先や周囲で騒動が起き、十兵衛は事件に巻き込まれていく…。身をやつした手練れの用心棒、その冴え渡る勘と剣捌きに読む手が止まらない!論創ミステリ大賞から誕生したまさかの一冊!。
屋敷に満ちる憎悪と悪意。ファラデー一族を次々と血祭りに上げる姿なき殺人鬼の正体とは…。“アルバート・キャンピオン”シリーズの長編第四作、原書刊行から92年の時を経て遂に完訳!
父親の遺産によって贅沢三昧の暮らしをする三兄弟と妻、さらには警察官や女流作家が同居する広大な屋敷内で殺人事件が発生。住人たちを恐怖に震えあがらせる惨劇は連続殺人事件へと発展する…。早過ぎた“技巧派”の探偵小説、ここに顕現!
呪われた魔犬の伝説、毒矢による殺人、残された眼鏡の謎、奇妙な遺産相続騒動。名探偵ホームズと相棒のワトソン“少年”が挑む四つの難事件。探偵雑誌『宝石』の編集長を務めた武田武彦によるオリジナル翻訳がよみがえる!
アムステルダム運河で謎の死を遂げた考古学者。その死に疑問を抱く青年は真実を求め、紺碧のティレニア海を渡って南イタリアへ向かう。様々な思惑が入り乱れるカプリ島に嵐警報発令!第一回クロスド・レッド・ヘリング賞受賞作。
過熱する慈善戦争、身の危険を訴える匿名の手紙、そして殺人事件。浮上した容疑者は“真犯人”なのか?フラックス・バラで巻き起こる新たな事件に挑むパーブライト警部。ミス・ティータイムとの謎解きで明らかになる残酷な真実とは…。
台風による豪雨で土砂災害が発生し、ひとつのニュータウンが消失した。復旧現場から発見された一家四人の惨殺遺体。防災ジャーナリスト名取陽一郎が現場に立ったとき、真実への扉が開かれるー異彩を放つ!真相解明の新たなロジック。
消費文化の光と影。ゾラが24年をかけて完成させた「ルーゴン=マッカール叢書」(全20巻)中の『ボヌール・デ・ダム百貨店』は、消費社会を“贅沢・労働・恋愛”の視座から描いて先駆的な作品!
ロンドン警視庁女性捜査部に属する才色兼備のキティー・パルグレーヴ巡査、独身時代の事件簿!下宿屋“ストレトフィールド・ロッジ”を見舞う悲劇。完全犯罪の誤算とは…。越権捜査に踏み切ったキティー巡査は難局を切り抜けられるか?
第1回「論創ミステリ大賞」受賞作!マッカーサー元帥が日本に降り立った日、外国人の死体が発見されたー。焼け野原の東京を舞台に「ワニガメ」と呼ばれた刑事が挑む射殺事件!ラスト3ページ、心に染みる感動ミステリ!!
現在推理小説とよばれている探偵小説が、摩訶不思議な謎の提供と、一分の隙もない論理的な解明という、長篇小説の形で定着したのは、一九二〇年代から三〇年代の初期のことではなかったろうか。私がはじめてそういう傾向の探偵小説にぶつかったのは、大阪薬専の学生時代のことであった。物はA・A・ミルンの「赤い家の秘密」であった。当時神戸から大阪の学校へ汽車通学をしていた私は、神戸の古本屋で全冊見つけて揃えると、汽車の中で、教室で、講議もそっちのけにして、教師にかくれて貪り読んだ。(横溝正史「推理小説の故郷」より)