出版社 : 講談社
本州西端、800年前に安徳天皇が没した海辺の街で暮らす高校生・滝本徹は、出生の秘密を抱えていた。ニューヨークをテロが襲った年、徹の親友・相沢良男は世界の無意味を唱え、クリスチャンの国語教師のレイプ計画を進める。一方、地元選出の政治家である徹の実父・倉田正司が権力の中枢へ向かうと共に、対抗勢力の陰謀がうごめき始める・・・。この世を動かす絶対的な力とは何か?現代日本のテーマを根源から問う傑作長篇小説。 俺たちは生まれつき、捨てられているーー。本州西端、800年前に安徳天皇が没した海辺の街で暮らす高校生・滝本徹は、出生の秘密を抱えていた。ニューヨークをテロが襲った年のクリスマス、徹の親友・相沢良男は世界の無意味を唱え、クリスチャンの国語教師、山根忍へのレイプ計画を進める。一方、地元選出の政治家である徹の実父・倉田正司が権力の中枢へ向かうと共に、対抗勢力の陰謀がうごめき始める・・・。この世を動かす絶対的な力とは、暴力か、権力か、性の力か?人間の悪に対して神は何をなすのか?現代日本のテーマを根源から問う傑作長篇小説。 第一章 夏の終りのどさくさ 第二章 崩れる家と燃える家 第三章 力の世界 第四章 神の目 第五章 事件 第六章 聖堂は、燃えろ 第七章 暗い森 第八章 東京の炎 第九章 巨人との対峙 第十章 破壊と光
お客をもてなすことが好きで、歌い踊ることを心から楽しんだ。夏の小さな島暮らしと自由な時間を大切にしていた。そして、日本が大好きだったー。ムーミンの作者トーヴェ・ヤンソンの晩年を、ヘルシンキのアトリエで撮影した貴重な記録!
「すべてはあの町から始まったのよね」母が最期に残した言葉の真意を知るため、独りきりになった少年は母の故郷を訪れる。手がかりは古いモノクロフィルムと未完の小説。町は徐々に陥没がすすんでいて、一部が大きな湖に飲み込まれていた。湖底に残された“思い出の品”を回収する男性・モグリに出会った少年は、しなやかに泳ぐ姿から“サカナ”と名付けられ、彼の仕事を手伝うことに。そのモグリもまた、過去にある秘密を抱えていた。サカナは、聞けなかった母の想いと顔を知らない父の秘密に近付いていく。
高貴中の高貴薬といわれるのが、「紫雪」である。まさに秘薬であった。医薬の研究者なら一度は目にして、できれば口に含んでみたいと熱望する名薬である。口中に投じれば淡雪のように融けるという。そこから、「雪」の字が当てられていた。用いる生薬類も入手困難のうえに高額で、製法に高度な技術を要するので、当時、製剤は事実上、不可能だった。中国から輸入され、唯一、正倉院に所蔵されているだけである。奥医師ですら現物を見た者はいない。幻の薬である。その幻の薬を家康は欲したのではないか。医典籍を渉猟し、みずからも製剤するまでに医薬に長けた家康だからこそ、正倉院に幻の薬を発見して入手を思いたったといえる。家康は単なる好奇心だけで「紫雪」を探したのだろうか。
「襷には、大学の伝統、同じ釜の飯を食った仲間への連帯感、団結力、校友や在校生の熱い思いが染みこんでいる」(本文より)。山の神・柏原竜二選手が四度、市民ランナー・川内優輝選手が二度走った「神事」箱根駅伝の真髄を描く。
死亡事故を起こした元自動車セールスマン、不倫相手のために犯罪に走ろうとするOL、過去の恋愛を40年間妻に隠し続ける老人。京都西陣のシェアハウスには悩み多き住人たちが住んでいた。触れて欲しくはない彼らの内面にどんどん踏み込み、憎まれ口を叩く隣人・有村志穂。このお節介が本人たちも気付かなかった謎を解きあかす。ところが志穂にも言えない何かが…。
検事・岩崎紀美子。仕事にいっさい妥協はしない。少年による猟奇殺人に騒然とする横浜地裁。裁判員裁判が始まろうとするその日、別の法廷で医師射殺事件が起きる。二つの事件に見え隠れする巨悪の影。待望の著者によるノンストップ・エンターテインメント!
旧家に伝来する葬送儀礼と密室殺人! 幼いころ父に連れて行かれた百巳家。そこに無気味な空気を漂わす百蛇堂がある。私はそこで見たのだ。暗闇を這うそれを……。「作家三部作」第三編前編。 幼いころ父に連れて行かれた百巳家。そこに無気味な空気を漂わす百蛇堂がある。私はそこで見たのだ。暗闇を這うそれを……。「作家三部作」第三編前編。
誘拐犯からの犯行予告に記された謎の言葉「空」「水」「アメリカ」「子供」「金」が指し示すのは、いったいどのSLなのか?探し当てなければ、人質の命が危ない。期限はあと2日!犯人が仕掛ける謎かけに、十津川警部は果たしてどう応える?そして運命の日、予想外の事件が発生。事態は一気に混迷を深める!!
実父・信虎を追放した武田信玄が目論む諏訪攻略の前夜。山に暮らす木暮衆の無坂は、のちに勝頼の生母となる幼い姫の命を救う。血で血を洗う乱世の中、流浪を宿命とする山の民も否応なく政争に巻き込まれ、集落同士が生き残りをかけ死闘を繰り広げる。熱狂的ファンを生んだ『嶽神』が甦る!<文庫書下ろし> 睡眠不足、必至! 武田信玄の野望が、清貧に暮らす山の民を政争に巻き込んでいく。 集落の生き残りをかけた死闘が、いま始まる。 実父・信虎を追放した武田信玄が目論む諏訪攻略の前夜。山に暮らす木暮衆の無坂(むさか)は、のちに勝頼の生母となる幼い姫の命を救う。血で血を洗う乱世の中、流浪を宿命とする山の民も否応なく政争に巻き込まれ、集落同士が生き残りをかけ死闘を繰り広げる。熱狂的ファンを生んだ『嶽神』が甦る!<文庫書下ろし> 序 第一章 小夜姫 第二章 《足助働き》 第三章 諏訪 第四章 落城 第五章 客 第六章 病道
世界的テノールである藤枝和行が念願のジークフリート役を射止めた矢先、婚約者・有希子は老婆の予言どおりに列車事故で命を落とす。ジークフリート同様に“恐れを知らず”生きてきた和之だが、愛する人を喪った悲しみのあまり、遺骨を抱いて歌うことを決意した。そして和行の前に現れた美女──。“舞台”は謎とともに華麗に展開していく。 前奏曲 第一章 ラインの黄金 第二章 ワルキューレ 第三章 ジークフリート 第四章 ただ恐れを知らぬ者だけが 第五章 神々の黄昏 あとがき
朝は、いとも簡単にやってくる。8時09分、瑞希は決まらない髪型に悩み、10時24分、貴大は里中さんを好きになる。12時46分、グループ分けで内海があぶれ、12時59分、みちるは嫌いな人にイヤと言えないでいるー。少年少女小説の第一人者の手で描かれた、中二思春期、今しか存在しない輝いた時間。心に温もりが残る短編集。
1年ぶりに海外放浪から帰国した鷲津政彦は、腹心の部下アランの不可解な死を知らされる。鷲津はアランが追いかけていた繊維業界の老舗・鈴紡を買収の標的に定めた。一方、鈴紡は元銀行員の芝野健夫を招聘し防衛と再生を図る。その裏に、芝野の元上司でUTB銀行頭取、飯島の思惑が潜んでいた。熾烈な闘いの勝者は?
鷲津が鈴紡の次に狙いを定めたのは巨大電機メーカー・曙電機だった。長びく迷走から抜け出せない曙電機は、再生への切り札として芝野を迎え入れる。再び相まみえる宿敵。さらにアメリカの強大な軍産ファンドも買収に参入し、事態は混沌としていく。「会社は誰のものか」。壮絶な企業買収劇を圧倒的なスケールで描く。
ーーこの写真には謎がある。 人の本音はときどき、思いがけない形で姿を見せるから。 家族とともに古い写眞館付き住居に引っ越ししてきた高校生の花菱英一。変わった新居に戸惑う彼に、一枚の写真が持ち込まれる。それはあり得ない場所に女性の顔が浮かぶ心霊写真だった。不動産屋の事務員、垣本順子に見せると「幽霊(そのひと)」は泣いていると言う。謎を解くことになった英一は。待望の現代ミステリー。
ーー今だから、言えるんだ。 ふたをしてきた家族の過去。それに向き合う時がくる。 人の想いは思いもかけない場所に現れることがある。たとえば写真とか。英一の小学生の弟、光(ピカ)の様子がおかしい。友人のテンコによれば、彼は写眞館の元主(もとあるじ)、小暮さんの幽霊に会いたいのだという。そして垣本順子、英一と家族、各々が封印してきた過去が明らかになる。読書の喜びがここにある。感動の結末へ。
二〇二二年、ハワイの海底を泳ぐザトウクジラから、人類は遂に不老不死遺伝子を発見する。だがその百年後、人間は徹底的に階層化され、政府の管理下に置かれていた。流刑地に住む十五歳の少年アキラは、人類の秘密を握るデータを託され、悪夢のような社会を創造した人物に出会うため、壮絶な旅に出る。毎日芸術賞受賞作。
突然変異の人類“クチチュ”らと共に旅を続けるアキラは、生への執着から解き放たれた人々が猿のように生きる村や、ロボット制御の病院で人間が管理される残酷な姿を見届け、遂に宇宙空間へと向かう。冒険の果てに辿り着いたのは絶望か、それとも希望なのかー。現代社会の行く末を予言する、傑作長編小説。第52回毎日芸術賞受賞作。
頭蓋骨に白い花、掛け時計にスープ皿ーーテーブルの上の惨殺遺体を囲むように置かれた謎めいた品々。絵画を模したような現場を作り、さらに「過去の亡霊」を名乗って警察OBの自宅に電話をかけてきた犯人。自らの存在をアピールしたいのか。如月塔子ら殺人分析班が鋭い推理で明かす、歪んだホシの正体とは。(講談社文庫) 「警視庁殺人分析班」シリーズ第二弾 頭蓋骨に白い花、掛け時計にスープ皿ーーテーブルの上の惨殺遺体を囲むように置かれた謎めいた品々。絵画を模したような現場を作り、さらに「過去の亡霊」を名乗って警察OBの自宅に電話をかけてきた犯人。自らの存在をアピールしたいのか。如月塔子ら殺人分析班が鋭い推理で明かす、歪んだホシの正体とは。 ※この作品は、2011年10月に小社より『蟻の階段 警視庁捜査一課十一係』として刊行された作品を改題したものです。 第一章 ヴァニタス 第二章 ラフスケッチ 第三章 アウトサイダー