出版社 : 講談社
両親がものごころつく前に離婚して母の手で育てられた美名子は、父の不在を寂しいと思ったことはなかった。母の表情からすべてを鋭敏に感じ取った幼い日、その話題を自らタブーとしたが、大人になり父がすでに亡くなっていることを偶然知ってから、その存在が大きくなって…。人と人の絆を描いた連作集。
定年を4年後に控えた永関恭次は、ある日、ゲノム解析、予防医学、そしてデータマイニングの先端技術を駆使して、人間の正確な「余命予測」をビジネスとする研究所の存在を知る。余命検査の説明会で偶然居あわせた永関と4人の男女。残された寿命をはっきりと自覚した時、彼らの人生の風景が大きく揺らぎ始める。
職場の同僚と女の子のかわいさについて語り、グラビア誌の「永遠のセクシー女優名鑑」に見入ってしまう実加。美術大学時代の友人たちの行く末を思いつつ、自宅で催した女の子限定カフェなど、今ここに一緒にいることの奇跡のような時間をみずみずしく描いた表題作をはじめ、著者の世界が凝縮された作品集。 登場人物たちは、自分の立っているこの場所が、永住の地なんかではないけれど、かけがえのない場所だということを知っている。--福永信 今ここの輝きをみずみずしく描いた作品集 職場の同僚と女の子のかわいさについて語り、グラビア誌の「永遠のセクシー女優名鑑」に見入ってしまう実加。美術大学時代の友人たちの行く末を思いつつ、自宅で催した女の子限定カフェなど、今ここに一緒にいることの奇跡のような時間をみずみずしく描いた表題作をはじめ、著者の世界が凝縮された作品集。 彼女が作ったほんの短い歌は、とてもいい歌だって、わたしにはわかるし、ここにいる人はみんなそう思っていると思う。テレビやラジオで流れたりすることはなくて、誰かにお金を出して買われることもないだろうけど、彼女の歌が素晴らしくて、ここにいる小田ちゃんの友人たちがこの歌を心からいいと思ったから、それでいいと思った。この歌がここで歌われたことは消えてしまわない、と実加は、自分でも不思議なくらいはっきりと強く思った。--<「主題歌」より> 主題歌 六十の半分 ブルー、イエロー、オレンジ、オレンジ、レッド
江戸末期、駿河の小藩。その岩場からは、美しくも怪しい紺碧の渦が川面に見えた。流れゆく時と川と人。男女は渦に巻き込まれるように人生を移ろわせ、時に後悔し、時に鬱屈を抱え、あるいは平凡でも底光りするような日常を過ごし、いつしか果てていく。それもあり、これもあり。しみじみと美しい七つの物語。
未知の時代を目前に、嵐の前の静けさが日本を覆っていた。一九六〇年。伊吹信介はタバ風の吹き荒む江差にいた。そこで会ったオーストラリアの友人・ジョンの「あなたは一度日本を出てみるべきです」という言葉に惑う信介。特攻船やソ連との関係に揺れる函館を訪れたとき、彼の背中を押す風が吹く。第七部。
私は内気な女子ですーー無言でそう訴えながら新しい教室へ入っていく。早く同じような風貌の「大人しい」友だちを見つけなくては。小学五年の律(りつ)は目立たないことで居場所を守ってきた。しかしクラス替えで一緒になったのは友人もいず協調性もない「浮いた」存在の塚本瀬里奈。彼女が臆病な律を変えていく。(講談社文庫) 教室の中、女子にとって大切なこと。 同じ匂いの女子同士でつるむこと。 ヒミツを打ち明ける順番を守ること。 教室の風景に溶け込むこと。 支配している価値観を飛び越えないこと。 自分はクラスの中の脇役だと理解すること。 私は内気な女子ですーー無言でそう訴えながら新しい教室へ入っていく。早く同じような風貌の「大人しい」友だちを見つけなくては。小学五年の律(りつ)は目立たないことで居場所を守ってきた。しかしクラス替えで一緒になったのは友人もいず協調性もない「浮いた」存在の塚本瀬里奈。彼女が臆病な律を変えていく。 小学校の頃から、女子はたいへん。思春期、教室に渦巻いていた感情をもう一度。 「学校という場所は、スーパーに似ている。私たちは陳列されているのだ。そしてそれを評価するのは、教師じゃなくて、子どもたち。これも学校の勉強のひとつなんだよ、お母さん」
名パイロット、引退の日。三十七年間空を飛び続けてきた男は最後のフライトで、父に憧れ同じ種に就いた息子を副操縦士に指名。最初で最後の父子同乗フライトに臨む。無事に終わってさえくれればとの願い空しく、NYを離陸後、最悪のトラブルが発生し…。元航空機関士が自らの経験を元に描いた処女小説。
すでに日本の敗色は濃厚な昭和十九年暮れ、M農地開発公社嘱託として極寒の満洲に赴いた木川正介は慣れない土地で喘息と神経痛の持病に苦しんでいた。さらに、中立を破り突如参戦したソ連軍を迎え撃つため四十二歳にして軍に召集されてしまう。世渡り下手な中年作家が生き残りを賭け闘う姿をあたたかく飄逸味あふれる描写で綴った、私小説の傑作。
注目のアニメ映画の完全ノベライズ版! 3月26日、3D版公開のアニメ映画の完全ノベライズ。一度見ただけではわからなかった、登場人物の心理や、背景がより深く楽しめる。見て読んで、また見よう。
ぼくはクリノヒコ。身長3センチ2ミリ。コロボックルの中では大きいほうだ。ぼくたちの国で新聞を出す話をしているときに、大ニュース。先祖が飼っていた豆つぶくらいの小さないぬ「マメイヌ」が、今も生きているかもしれないという。創刊号はこのスクープだ! 累計250万部の日本が誇る傑作ファンタジー。<全6巻> ◎ファンとして、コロボックルが復刊することが、本当に嬉しい。ぜひシリーズを通して彼らのその後を追ってほしい。読むほどに「コロボックル・サーガ」の魅力に取りつかれること請け合いである。<解説・有川浩>
「魔人」と呼ばれる異能力者たちが存在する、とある世界。私立希望崎学園・通称戦闘破壊学園ダンゲロスでは、対立する2つのグループの抗争が激化していた。邪賢王ヒロシマ率いる、暴力で学園を支配する「番長グループ」。ド正義卓也を擁する、魔人校則の遵守により治安を保つ「生徒会」。ハルマゲドン勃発の日、一般生徒の両性院男女は幼馴染の保護と引き換えに番長グループに協力することになる。生き残りを賭けた抗争はエスカレートし、未曾有のカタストロフへー。
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。 (講談社文庫) 第29回日本SF大賞受賞 第1位 ここは病的に美しい日本(ユートピア)。 子どもたちは思考の自由を奪われ、家畜のように管理されていた。 手を触れず、意のままにものを動かせる夢のような力。その力があまりにも強力だったため、人間はある枷を嵌められた。社会を統べる装置として。 1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。
町の外に出てはならないーー禁を犯した子どもたちに倫理委員会の手が伸びる。記憶を操り、危険な兆候を見せた子どもを排除することで実現した見せかけの安定。外界で繁栄するグロテスクな生物の正体と、空恐ろしい伝説の真意が明らかにされるとき、「神の力」が孕(はら)む底なしの暗黒が暴れ狂いだそうとしていた。(講談社文庫) プラチナ本 OF THE YEAR 2008『ダ・ヴィンチ』第1位 恐怖とは内から芽ぐむ。 人間の心から出た膿が、社会を、自らを異形化させる。 心に埋め込まれた暗示が、都合の悪い記憶が蘇るのを妨害しているのだろうか。知らない方が安全ーーでも。警告は繰り返される。 町の外に出てはならないーー禁を犯した子どもたちに倫理委員会の手が伸びる。記憶を操り、危険な兆候を見せた子どもを排除することで実現した見せかけの安定。外界で繁栄するグロテスクな生物の正体と、空恐ろしい伝説の真意が明らかにされるとき、「神の力」が孕(はら)む底なしの暗黒が暴れ狂いだそうとしていた。
夏祭りの夜に起きた大殺戮。悲鳴と嗚咽に包まれた町を後にして、選ばれし者は目的の地へと急ぐ。それが何よりも残酷であろうとも、真実に近付くために。流血で塗り固められた大地の上でもなお、人類は生き抜かなければならない。構想30年、想像力の限りを尽くして描かれた五感と魂を揺さぶる記念碑的大傑作! PLAYBOYミステリー大賞2008年 第1位、ベストSF2008(国内篇) (講談社文庫) PLAYBOYミステリー大賞2008年 第1位 希望ーー阿鼻叫喚の果てに。 本当の敵は誰なのか。人間は舵を切り直せるのか。 大森望氏大絶賛!! 「傑作揃いの貴志作品の中でも、私見ではこれがきわめつきの最高傑作じゃないかと思う」--<文庫解説より> 夏祭りの夜に起きた大殺戮。悲鳴と嗚咽に包まれた町を後にして、選ばれし者は目的の地へと急ぐ。それが何よりも残酷であろうとも、真実に近付くために。流血で塗り固められた大地の上でもなお、人類は生き抜かなければならない。構想30年、想像力の限りを尽くして描かれた五感と魂を揺さぶる記念碑的傑作!
アパートに滝が出現。そして高校には、濃〜い新任教師登場! 霊力アップすべし! アパート地下の温泉で夕士は(なぜか)滝に打たれている。条東商業高校では新学期がスタート。やってきた二人の新任教師は超個性的、校内の雰囲気は一変。そして文化祭の前には度肝を抜かれる事件も……あ〜思いもよらないことが起こりすぎる。なんだか「生きる意味」を考えさせられる秋の空。 新任教師登場 新入部員登場 十五夜お月様見て跳ねる 月の神の巫女は笑う 地獄への道は善意で舗装されている メッキの中身 別の顔、好き? 嫌い? 嵐の前の嵐 大嵐吹き荒れて 巻末付録! 「スペシャル・ヴァレンタイン・デー」